ITやAIの影響が気になる銀行業ですが、実際に「変化のとき」に見合った人材を求めています。
なかでも、「みずほらしくない人に会いたい。」というキャッチフレーズまでもを掲げているのがメガバンクの一角であるみずほ銀行です。
銀行のなかでも人気上位である、みずほ銀行の採用情報や就活対策をみていきましょう。
1.「今の<みずほ>をぶっ壊す人」
みずほ銀行がホームページで公開している電子ブック「みずほらしくない人に会いたい。」には、今のみずほ銀行を変えるために求めている人物像について綴られています。
その冒頭にあるのが、
「私たちは、今の<みずほ>をぶっ壊す人を必要としています。」
というものです。具体的には、
・正解を選ぶよりも正解を創り出す人
・つべこべ言わずにまずやってみる人
・知と知の新しいつながりを創り出す人
・答えのみえない状態を楽しめる人
・ルール自体を変え、みずから未来を創りに行く人
・強烈な野心を持ち続けられる人
という項目を挙げています。
まず、これを押さえておかなければなりません。
2.採用職種と初任給
新卒採用はみずほフィナンシャルグループ、みずほ銀行、みずほ信託銀行の3社合同で実施されています。
入社当初の配属先によって、エントリー先は様々なコースに分かれています。キャリアの開始地点を選んで応募できるのが特徴です。
基幹職(総合)
①オープンコース
入社当初の配属は、みずほFG本部か、みずほ銀行・信託銀行での中堅・中小企業部門です。その後グループ各社も含め、横断的にキャリア形成していくコースです。最も募集人数が多いコースでもあります。
②<スタート特定>グローバルコーポレートファイナンスコース(GCFコース)
入社当初の配属はみずほFGおよびみずほ銀行で、大企業・金融・公共法人部門、グローバルコーポレート部門、グローバルプロダクツユニットに特定されるコースです。
③<スタート特定>グローバルマーケッツ&アセットマネジメントコース(GM&AMコース)
入社当初の配属はみずほFGおよびみずほ銀行で、グローバルマーケッツ部門、アセットマネジメント部門に特定されるコースです。
④<スタート特定>クオンツ・デジタルテクノロジーコース(QDTコース)
金融工学やリスク管理、データサイエンス、デジタライゼーション等の特定の分野での専門性を高めるコースです。配属はみずほ銀行で、そこから、みずほ第一フィナンシャルテクノロジーへ出向するというキャリアコースを辿ります。
⑤<スタート特定>不動産ソリューションコース(RESコース)
入社当初の配属はみずほ信託銀行で、グローバルプロダクツユニット・不動産関連セクションでの専門性を持つコースです。
⑥<スタート特定>年金アクチュアリーコース(年金ACコース)
アセットマネジメント部門・年金数理関連セクションに特定されるコースです。
基幹職(専門)
⑦カスタマーリレーションコース(CR コース)
みずほ銀行、みずほ信託銀行で企業オーナーや中小企業を含めたリテール業務を、個人営業を中心に行います。コンサルティング営業、プライベートバンキングといった職務経験を積んでいきます。
⑧プランニングスペシャリストコース(PSコース)
データ分析・リスク解析などの数理関連業務、データリテラシー・ITスキルなどを活かした情報処理業務を主に行います。業務分野によって高度かつ実践的な英語力を必要とします。
なお、初任給は2019年4月実績で、基幹職は総合、専門ともに
大学院卒:23万円
四年制大学卒:20万5,000円
となっています。
3.選考ステップと傾向や社風
採用活動は、まずプレエントリー(3月~)から始まります。そこでイベントや選考会の案内が届きます。
次に、選考会エントリーという形でエントリーシートと適性検査での書類選考、そこから数回面接を経て内々定です。
注目したいのは、書類選考ののち、「Career Lounge」という社員と1対1で面談するというイベントに参加できるという点です。採用活動の丁寧さが窺えます。
また、個人の自由なキャリア形成を積極的に応援していて、コースによってキャリアプランが緻密に練り上げられています。
一方で「社内兼業」の制度や出向形式での社外兼業制度もあるほか、終業時間外の起業や自営での副業も認めています。
様々な経験を持ち、広い知見を生かした働き方をすることで社内に変革をもたらして欲しい、という願いが強く込められています。自由闊達であると言えます。
よって、イベントやWebセミナーなどで企業や各募集コースについて知った上で、自分のキャリアについてしっかりした考えを持っている人が好まれます。その上で自分はどんなキャリアを歩んでみたいのか、それがみずほFGにとってどう役に立てるのかをアピールしましょう。
グループとしては銀行、信託、証券だけでなく不動産やリサーチ部門まで幅広く事業展開をしているので、銀行というだけの捉え方でなく、それぞれの事業特徴を知っておく必要があります。
また、なぜ金融業界を志望するのか、なぜみずほなのかというところは必ず問われます。ここは正直に理論立てて答えるのがベストです。
4.まとめと参考書籍・参考サイト
みずほFGが投資家向けに公表しているプレゼンテーション資料では、グループ各事業の概況や今後の戦略について紹介されています。
現在のみずほFGを知るにあたっては必読の資料です。
「MIZUHO IR Day 2020」
[sc_Linkcard url="https://www.mizuho-fg.co.jp/investors/ir/briefing/pdf/20200904.pdf" title="MIZUHO IR Day 2020" excerpt="みずほフィナンシャルグループのIR最新情報"]
そして、みずほ銀行を語るにあたって知っておきたいのは「システム統合」の苦労です。
「みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史」はみずほの一大プロジェクトについてだけでなく、日本が直面しているDXの必要性についても知ることができる一冊です。
これからの銀行員に求められるものや銀行組織のあり方について様々な銀行の「伝説の支店長」らが語っている「ザ・ネクストバンカー(講談社現代新書)」には、みずほ銀行も登場しています。銀行業のおかれている環境や、会社ごとの考えを比較する一冊にもなるでしょう。
IoTやAIの普及もありますが、経済の潮目の変化の中にあって、現在、多くの銀行が変革を強いられています。
みずほFGの場合は「LINEバンク」や、ソフトバンクと組んだ「J.Score」など、異業種提携事業に活路を見出す動きも見られます。
幅広く知識を吸収し、ユニークな組み合わせでイノベーションを生み出す、そんな人材が求められています。
[sc_Linkcard url="https://www.mizuho-fg.co.jp/saiyou/index.html" title="採用サイト" excerpt="みずほフィナンシャルグループ 採用情報サイト"]
[sc_Linkcard url="https://www.mizuho-fg.co.jp/saiyou/special/ebook/index.html" title="電子ブック" excerpt="「みずほらしくない人に会いたい。」"]