京セラは京都市に本社を置く電子部品の大手企業です。
その名の通りセラミック、もとは「京都セラミック株式会社」として1959年に創業され、稲盛和夫氏が一代でグローバル企業にまで育て上げたことでも知られる会社です。
多角経営の路線を取り、自動車や情報通信だけでなく環境、医療分野でも活躍する京セラの採用情報や社風、就活に当たっての対策などをみていきましょう。
1.京セラの募集職種と初任給など
京セラの募集職種は以下です。
技術コース | 研究、開発設計、生産技術・製造技術、品質評価技術(信頼性評価・解析技術)、特許・知的財産、情報システム・ネットワークエンジニア、環境管理・施設管理・安全防災など |
営業管理コース | 海外営業、国内営業、マーケティング、購買、広報、人事、教育、総務、グローバル監査、物流など |
オンリーワンコース | 技術コース、営業管理コース対象職種 |
職種別採用コース | 経理、財務(文系対象) |
オンリーワンコースとは、このような人を対象にしたコースです。
活動実績、経験を強みに京セラで活躍したい方
運動であれば全国大会優勝経験やコーチとしての指導経験、そのほかでは長期インターンや海外インターン経験、論文での受賞や芸術コンテスト優勝経験、メーカーでの新製品開発の参加経験があるなど、分野は問いません。
初任給は、2020年の実績で
学部卒:219,500円
修士了:243,500円
博士卒:267,000円
となっています*1。
なお、筆記試験としてSPIが採用されています。
エントリーシートの通過率は、
・技術:73%(受付1,074→通過783)
・営業管理など:47%(受付3,065→通過1,439)
で、全体としての倍率(応募/内定)は
・技術:4倍
・営業管理など:27倍
となっています*2。
2.京セラの「アメーバ経営」と「京セラフィロソフィ」
京セラと言えば、創業者である稲盛和夫氏です。
現在京セラの名誉会長である稲盛氏は、その手腕で経営破綻に陥ったJALを再建したことでも知られる人物です。
その稲盛氏が提唱する「アメーバ経営」「京セラフィロソフィ」の浸透が京セラの最大の特徴です。
2つについて大まかに説明すると、まず、「アメーバ経営」とはこのようなものです。
小さな集団に分けることで、経験が短い人でもリーダーの任を与えられる機会が増えます。そして、リーダーは自分の小集団を「経営」する存在として、経営計画を立てて実行するという役割を持つため、経営者意識の高い人材を育成できるというものです。
そして、「京セラフィロソフィ」は、4つの要素から成るものです。
・社会の規範となるべき規則、約束事
・企業が目指すべき目的、目標を達成するために必要な考え方
・企業にすばらしい社格を与える
・人間としての正しい生き方、あるべき姿
中でも、ベースになるのは最後の「人間としての正しい生き方、あるべき姿」としていて、このように紹介されています。
組織の方針だけでなく、最終的には「人間」の領域にまで踏み込んでいるのが特徴です。
3.京セラの社風
京セラの社風ですが、まず上記の「アメーバ経営」「京セラフィロソフィ」への意識が高い、濃い企業と言えるでしょう。
面接にあたっても「アメーバ経営」「京セラフィロソフィ」は意識されていて、社風に合う人物かどうかは重要ポイントです。
また、小集団でのチームワークを大切に経営している企業ですので、コミュニケーション力は当然問われます。
なお、求める人材像はこのようなものが紹介されています。
素直な心、ひたむきさを持っている人
グローバルな視点を持っている人
面接では、受け答えの態度が見られていることを意識しましょう。
5.京セラへの就活に当たって参考にしたい書籍やサイトとまとめ
京セラについて知るには、まず「アメーバ経営」「京セラフィロソフィ」について知ることが必須です。
稲盛氏自らの著書「アメーバ経営」が単行本、文庫本、Kindle版ともに販売されています。
「京セラフィロソフィ」も同様、稲盛氏の著書として販売されています。
また、稲盛氏の経営哲学などは「稲盛和夫 OFFICIAL SITE」でも発信されていて、過去の講演などについても掲載されていますので是非目を通してください。
「稲盛和夫 OFFICIAL SITE」:リンク
事業や製品などについて紹介されている「会社案内」はこちらからダウンロードできます。
「会社案内ダウンロード」:リンク
沿革や経営方針などについて紹介されている「統合報告書2020」はこちらからダウンロードしてチェックしましょう。
「統合報告書」:リンク
面接の内容そのものはオーソドックスですが、策に溺れることなくまずは誠実に受け答えすることが大切です。また、これまでに経営した試練や挫折について聞かれることもあります。その際に「京セラフィロソフィ」を少しだけ思い出して自分の経験をまとめてみましょう。