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信越化学工業の年収は?新卒/転職に役立つ平均年収・給与制度、生涯賃金を徹底分析

信越化学工業の年収は?新卒・転職に役立つ平均年収・給与制度、生涯賃金を徹底分析

 

 

塩化ビニル樹脂、半導体シリコンウエハで世界首位の化学メーカーです。

1926年設立。新潟県直江津で化学肥料の生産を開始し、その後事業を転換し半導体シリコンウエハ、塩化ビニル樹脂で世界最大手となりました。あらゆる産業で高機能樹脂として利用されているシリコーンを中心とした事業展開を行っていて、海外にも積極的に展開し、海外売上高比率は70%を超えています。2019年には材料エチレンの自社生産にも乗り出しました。半導体関連ではシリコンウエハに加え、フォトレジスト、マスクブランクス、ケイ素樹脂、希土類磁石なども高いシェアと競争力を有しています。

今回は化学業界の中でも「信越化学工業」の収入という観点に迫ります。

有価証券報告書に記載されている平均年収・平均年齢から、当メディア独自の算出により生涯賃金も割り出しています。
新卒採用の難易度、転職採用の難易度、そして学歴フィルター情報も参考にしてください。

 

 

1.信越化学工業の平均年収は855万円

 

信越化学工業の平均年収は855万円

 

2022年の信越化学工業の年収の平均は、855万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は3,341名、平均年齢42.2歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定810~1,150万円程度と予測されます。

 

 

 

 (1) 信越化学工業の平均年収 推移(2010年から)

 

信越化学工業の平均年収 推移(2010年から)

 

平均年収 信越化学工業 業界平均 上場企業平均
2010年 814万円 701万円  
2011年 821万円 722万円 563万円
2012年 827万円 740万円 570万円
2013年 822万円 725万円 571万円
2014年 823万円 718万円 577万円
2015年 836万円 734万円 588万円
2016年 842万円 745万円 594万円
2017年 843万円 747万円 598万円
2018年 843万円 754万円 605万円
2019年 856万円 771万円 612万円
2020年 855万円 774万円 614万円
2021年 849万円 766万円 603万円
2022年 855万円 778万円 606万円

 

今回は、化学業界の信越化学工業の年収推移をグラフ化しました。
計測は2010年から2022年まで。
信越化学工業では2010年から2022年の13年間で平均年収が41万円(105%)上昇しています。
化学業界の13年間の上昇平均は76万円(111%)なので、業界全体の賃金が上昇していることがわかります。また上場企業の平均では12年間で43万円(108%)です。


化学業界においても新型コロナウィルスの影響は少なくはありません。エネルギー・原材料などの価格の高止まり、物流の停滞、労働力不足などです。主要な国内化学メーカーの2020年度の業績は軒並み大幅な減益となりました。しかし、化学業界の回復は速く、取扱製品にもよりますが需要が急拡大し、2021年からは過去最高ともいえるくらいの好業績となりました。石油化学製品の価格上昇や半導体製品の需要拡大などが要因の一つとして考えられます。ただ、もともと石油化学製品は好・不況の影響を受けやすい為、昨年度の化学業界の増収増益は石油化学市況の高騰による影響を受けた一時的なものとなるでしょう。

世界中でカーボンニュートラルを目指す現在、化学業界に対する期待は大きいです。温室効果ガスを多く排出する化学業界にとっては今後どのようにしてカーボンニュートラルを実現していくのか、各社の動向に注目が集まるでしょう。

 

 

 

 (2) 信越化学工業の生涯賃金 推移(2010年から)

 

 信越化学工業の生涯賃金 推移(2010年から)

 

生涯賃金 信越化学工業 上場企業の平均 上場平均との差額
2010年 3億1590万円 -  
2011年 3億1858万円 2億2450万円 9408万円
2012年 3億2099万円 2億2729万円 9369万円
2013年 3億1920万円 2億2939万円 8981万円
2014年 3億1947万円 2億3185万円 8762万円
2015年 3億2467万円 2億3631万円 8836万円
2016年 3億2700万円 2億3897万円 8803万円
2017年 3億2743万円 2億4046万円 8697万円
2018年 3億2739万円 2億4320万円 8419万円
2019年 3億3232万円 2億4610万円 8623万円
2020年 3億3193万円 2億4481万円 8713万円
2021年 3億2957万円 2億3421万円 9536万円
2022年 3億3178万円 2億3510万円 9668万円

 

信越化学工業に新卒入社をしてから60歳まで勤務をした場合
3億3,178万円の収入を得る事ができます。

日本の上場企業の生涯賃金との差額は、2022年時点で9,668万円。
おおよそ日本の平均の1.41倍、化学業界の平均値の1.10倍となっています。

日本では上場企業とひとくくりにされますが、このように入社する企業で人生において1億円近くもの収入差が出てしまうのです。

 

 

 

 (3) 信越化学工業の平均年収を業界と比較

 

 信越化学工業の平均年収を業界と比較

 

業界プレイヤー 平均年収 生涯賃金
大陽日酸 987万円 3億8303万円
住友化学 884万円 3億4306万円
三菱ガス化学 871万円 3億3825万円
信越化学工業 855万円 3億3178万円
三井化学 839万円 3億2571万円
日産化学 815万円 3億1634万円
東ソー 786万円 3億0518万円
三洋化成工業 762万円 2億9586万円
日本触媒 760万円 2億9501万円
カネカ 755万円 2億9322万円
旭化成 751万円 2億9166万円
日本ゼオン 751万円 2億9149万円
JSR 745万円 2億8911万円
エア・ウォーター 740万円 2億8724万円
ダイセル 739万円 2億8702万円
デンカ 732万円 2億8425万円
トクヤマ 722万円 2億8037万円
昭和電工 721万円 2億8003万円
ADEKA 716万円 2億7790万円
クラレ 705万円 2億7363万円
宇部興産 700万円 2億7188万円
上場平均 606万円 2億3510万円

 

今回は、化学業界21社(大陽日酸、住友化学、三菱ガス化学、信越化学工業、三井化学、日産化学、東ソー、三洋化成工業、日本触媒、カネカ、旭化成、日本ゼオン、JSR、エア・ウォーター、ダイセル、デンカ、トクヤマ、昭和電工、ADEKA、クラレ、宇部興産)の平均と、信越化学工業の年収推移を比較しました。

結論、信越化学工業は業界平均の1.10倍、上場企業の平均年収と比べると1.41倍の収入を得る事ができています。また信越化学工業内でも、平均年収が2010年と比べ41万円あがっており、企業としての業績/収益が順調に伸びていることがわかります。

 

 

 

 (4) 信越化学工業の年収カースト

 

信越化学工業の年収カースト

 

信越化学工業の年収は855万円なので、カーストは“勘違い富裕層”です。年収カースト全体から見ると中の上に位置しています。
東京商工リサーチが日本の上場企業1841社を調査した所、平均年収800万円台の企業は112社で全体の6.08%でした。

上場企業の平均年収は606万円で”一人暮らし貴族”のランク。ここが全体で一番多い割合となっています。

 

 

 

2.信越化学工業の給与制度/年収推移

 

信越化学工業の給与制度/年収推移

 

2022年の信越化学工業の年収の平均は、855万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は3,341名、平均年齢42.2歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定810~1,150万円程度と予測されます。

 

 

 

 (1) 信越化学工業の勤務状況の推移

 

 信越化学工業の勤務状況の推移

 

  平均年齢 平均勤続年数
2010年 41.8歳 20.1年
2011年 42.3歳 20.5年
2012年 42.4歳 20.6年
2013年 42.3歳 20.5年
2014年 42.5歳 20.6年
2015年 42.5歳 20.5年
2016年 42.0歳 20.2年
2017年 42.4歳 20.3年
2018年 42.3歳 20.3年
2019年 42.1歳 20.1年
2020年 42.1歳 20.2年
2021年 42.2歳 20.2年
2022年 42.2歳 20.3年

 

信越化学工業の平均年齢は約42歳~約43歳、平均勤続年数は約20年~約21年の間で推移しています。

これは定年退職以外の退職が少ないということです。

これまでの終身雇用型企業の平均年齢が42歳前後 平均勤続年数は18-19年です。

信越化学工業の数値もそれに近いものであり、安定して働ける企業といえます。

 

 

 

 (2) 信越化学工業の年齢別の年収推移

平均年収から年齢別の推定年収を算出しました。

 信越化学工業の年齢別の年収推移

 

年齢 信越化学工業の推定年収 上場企業の平均年収
25歳 450万円 406万円
30歳 611万円 509万円
35歳 772万円 572万円
40歳 932万円 621万円
45歳 1,013万円 647万円
50歳 1,093万円 739万円
55歳 1,174万円 808万円
60歳 1,060万円 730万円

 

信越化学工業の給与制度は、初任給が総合職大卒で月給 233,500円、大学院卒で月給 249,500円、博士卒で月給 293,500円、一般職大卒で月給 196,850円ですので、初年度は270~400万円ですが
40代で年収1000万円を超え、最大年収を迎える50代の年収は1,040~1,240万円になります。

年功序列の傾向が強く、管理職になるまでは評価の差があまりつかないため、給与差も小さいようです。


日本の上場企業の平均年収との比較するとその差は

25歳     +44万円
30歳   +102万円
35歳   +200万円
40歳   +311万円
45歳   +366万円
50歳   +354万円
55歳   +366万円
60歳   +330万円

となり、上場企業の平均よりもかなり高い年収となっています。

※一般的には役職定年が55-58歳になります。
55-58歳になると年収が25%ダウンする企業もありますが部長級以上だと、その限りではありません。
また親会社の場合、子会社への“転籍”を促されますが、転籍の場合は年収が30%ダウンします。

当メディアは順調に昇給・昇格した場合の推定値を算出しております。
次は役職ごとの年収をご覧ください。

 

 

 

 (3) 信越化学工業の役職別の年収推移

 

役職

年齢

推定年収

役職なし

23歳〜27歳

300万円~700万円

主任

28歳〜

700万円〜850万円

係長

32歳〜

850万円〜1,000万円

課長

37歳〜

1,000万円〜1,250万円

部長

45歳〜

1,250万円〜1,550万円

(編集部独自に取得しているデータと信越化学工業の平均年収を掛け合わせて算出)

 

 

年功序列の傾向が強い企業です。よほど評価が悪くない限りは同期は横並びで昇給していき、管理職になると差がついてきます。また、部署によって昇格スピードは異なるようです。評価によって多少の上下はありますが、基本的には年功序列の為個人の努力や業績が反映されることは少なく、モチベーションを維持するのが難しい、というコメントも見られました。ただ、賞与については業績にあまり左右されずに安定してもらえるため、満足度は高いようです。

(openworkに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

 (4) 信越化学工業の口コミ情報

 

20代男性

20代男性
20代男性

給与制度: 初任給は業界内でも高い水準だと思うが、若手(特に20代)の間は昇給額が低い。しかし、最近給与改定があり、ある程度は改善されたと思う。

評価制度: 普通に業務に取り組んでいれば、悪い評価はつかないが、頑張ったからといって良い評価がつくわけでもない。

月給 残業 賞与 年収
30万円 3万円 180万円 580万円

 

 

30代男性

30代男性
30代男性

給与制度: 勤続年数に伴う自動昇給+実績に伴う昇降給+残業代+家族給(数万円)・通勤手当(ガソリン代) 修士卒の賞与は、少なくとも10年以上は基本給の2.5~3.5ヶ月分程度で、平均額は1~2万円ペースで上がっている。

月給 残業 賞与 年収
33万円 12万円 200万円 790万円

 

 

20代男性

20代男性2
20代男性2

給与制度: ベースアップにより2022年7月から院卒は月5万アップした。それ以前が少なすぎたため、これでようやく他化学メーカーと同程度の水準かと思われる。会社の業績と比較すると依然として少なすぎる感は否めない。 福利厚生面に関しては、住宅補助に関しては変わらず月1万と少なく、配偶者手当も相手が働いている場合はでないことを考えると(相手が働いていても手当が出るメーカーもある)、他社より悪い。

評価制度: 若いうちは年功序列。やってもやらなくても変わらない。

月給 残業 賞与 年収
31万円 5万円 170万円 610万円

 

 

20代男性

20代男性
20代男性

給与制度: 20代はあまり伸びないと聞いていたが、最近ではベースアップもされており、それなりに高い水準だと感じている。

評価制度: 一応人事考課はあるものの、入社数年はほとんど横並びであまり評価に差が出ない。あとは配属先の部署や上司によって出世スピードが異なるケースも多いので、運要素が絡むこともある。

月給 残業 賞与 年収
500万円

 

 

40代男性

40代男性
40代男性

給与制度: 功績、能力に比例する報酬のシステムになっている。

評価制度: 個々の能力、姿勢、実績を総合的に評価して公平な繁栄がされるようになっている。

月給 残業 賞与 年収
1,500万円

(openworkに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

 (5) 信越化学工業の福利厚生/待遇

 

信越化学工業の福利厚生/待遇

 

信越化学工業の福利厚生についてご紹介します。
就職・転職する時に求人票の情報だけでは、意思決定する時に情報が不足します。
実際に信越化学工業での勤務経験のある社員や元社員の方の福利厚生に関する口コミ情報も併せて紹介します。

 

 

2022年 新卒採用の募集要項

手当

時間外、住宅、家族手当 他

休日・休暇

 完全週休2日制(土、日)、祝日
 年間休日:122日
 有給休暇:12日~20日
 休暇制度:年末年始休暇、慶弔休暇、産前・産後休暇、育児休暇、介護休暇

保険

社会保険完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労働災害補償保険(労災))

福利厚生・諸制度

福利厚生:制度/財形貯蓄、住宅融資、社員持株会
施設/独身寮・社宅(各事業所周辺に完備)、保養所(伊豆高原、妙高高原、箱根など)

 

 

30代男性

30代男性
30代男性

福利厚生: 大企業のため基本的な福利厚生は揃っていると思う。会社所有の保養所も複数あり、格安で使用することが出来る。 寮・社宅は格安だが、そこを出ると住宅補助は少なく感じる。

オフィス環境: オフィス環境は標準的だと思うが、支給されるPCのスペックが低いため、処理が遅く時間がかかる。

 

 

30代男性

30代男性2
30代男性2

福利厚生: 住宅補助、寮に関しては手当額、寮の環境に不満を感じるが苦言を呈するほどではない絶妙な設定となっている。通勤手当は一般的な基準で、退職金に関しては確定拠制度も登用しており、魅力的である。

オフィス環境: 本社以外は基本的に僻地勤務となりマイカーは必須。 オフィス環境自体は全社的にweb環境の整備が進んでおり作業性は改良されている。 建物、備品には特段金をかけず質素な印象。

 

 

40代男性

40代男性
40代男性

福利厚生: 退職金はしっかり出る。寮は全ての事業所についているが、白河を除いてかなり古い。基本6畳の畳部屋だが、群馬だけ4.5畳とのこと。光熱費込みで月5000円だが、事業所間で差があること、女性は同じ金額でかなり整ったところに住めるところに不公平感を感じる。一方で、何かあった時の保険関係はかなり手厚い印象。

オフィス環境: 工場は基本汚い。研究所はまあまあきれい。ただ、基本的に改修より新規の工場を建てることに投資をしているので、改善はあまり期待できない。

 

 

30代男性

30代男性
30代男性

福利厚生: 退職金;どのようなシステムか不明。毎月か毎年少しずつ退職金ポイントなるものが少しずつ足されていく。 住宅補助;あり、具体的な金額は不明。寮;5000円/月、年齢制限が今までなかったが、2年前ぐらいに上限40歳程度となった。 財形貯蓄;あり。社員持ち株会;あり。

(en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

3.信越化学工業に新卒/転職で入社するには

 

 

 

 

 

 

 

 

4.信越化学工業の過去10年間の業績推移、中期経営計画書を見るには

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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面接官のホンネ 管理人

アラフォーの管理職。12歳と10歳の娘がいます。 新卒・中途採用に10年以上携わり、安定を手にするために私自身も財閥系企業に転職しました。次世代に知識と経験の継承を目的として「リアルな現場の声」をテーマに、“面接官のホンネ”を立ち上げました。わかりやすく、人事/採用の担当としての本音をお届けします。

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