年収調査

三井化学の年収は?新卒/転職に役立つ平均年収・給与制度、生涯賃金を徹底分析

三井化学の年収は?新卒・転職に役立つ平均年収・給与制度、生涯賃金を徹底分析

 

 

三井系の総合化学メーカーです。

1955年設立。1997年に三井東圧化学と三井石油化学工業が合併し現体制になりました。以前は石油化学の汎用基礎品が中心で市況変動に業績が大きく左右されていましたが、自動車部材用の樹脂コンパウンド材料、オムツ用不織布やメガネ・光学レンズ材料、歯科材料、農薬・包装材料など、社会や産業の基盤となる機能材料に経営資源を集中することによって収益の安定化と利益率向上を実現させました。

今回は化学業界の中でも「三井化学」の収入という観点に迫ります。

有価証券報告書に記載されている平均年収・平均年齢から、当メディア独自の算出により生涯賃金も割り出しています。
新卒採用の難易度、転職採用の難易度、そして学歴フィルター情報も参考にしてください。

 

 

1.三井化学の平均年収は839万円

 

三井化学の平均年収は839万円

 

2022年の三井化学の年収の平均は、839万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は4,913名、平均年齢40.9歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定790~1,120万円程度と予測されます。

 

 

 

 (1) 三井化学の平均年収 推移(2010年から)

 

三井化学の平均年収 推移(2010年から)

 

平均年収 三井化学 業界平均 上場企業平均
2010年 788万円 701万円  
2011年 802万円 722万円 563万円
2012年 837万円 740万円 570万円
2013年 818万円 725万円 571万円
2014年 804万円 718万円 577万円
2015年 820万円 734万円 588万円
2016年 830万円 745万円 594万円
2017年 847万円 747万円 598万円
2018年 867万円 754万円 605万円
2019年 850万円 771万円 612万円
2020年 848万円 774万円 614万円
2021年 838万円 766万円 603万円
2022年 839万円 778万円 606万円

 

今回は、化学業界の三井化学の年収推移をグラフ化しました。
計測は2010年から2022年まで。
三井化学では2010年から2022年の13年間で平均年収が51万円(106%)上昇しています。
化学業界の13年間の上昇平均は76万円(111%)なので、業界全体の賃金が上昇していることがわかります。また上場企業の平均では12年間で43万円(108%)です。


化学業界においても新型コロナウィルスの影響は少なくはありません。エネルギー・原材料などの価格の高止まり、物流の停滞、労働力不足などです。主要な国内化学メーカーの2020年度の業績は軒並み大幅な減益となりました。しかし、化学業界の回復は速く、取扱製品にもよりますが需要が急拡大し、2021年からは過去最高ともいえるくらいの好業績となりました。石油化学製品の価格上昇や半導体製品の需要拡大などが要因の一つとして考えられます。ただ、もともと石油化学製品は好・不況の影響を受けやすい為、昨年度の化学業界の増収増益は石油化学市況の高騰による影響を受けた一時的なものとなるでしょう。

世界中でカーボンニュートラルを目指す現在、化学業界に対する期待は大きいです。温室効果ガスを多く排出する化学業界にとっては今後どのようにしてカーボンニュートラルを実現していくのか、各社の動向に注目が集まるでしょう。

 

 

 

 (2) 三井化学の生涯賃金 推移(2010年から)

 

  三井化学の生涯賃金 推移(2010年から)

 

生涯賃金 三井化学 上場企業の平均 上場平均との差額
2010年 3億0585万円 -  
2011年 3億1141万円 2億2450万円 8691万円
2012年 3億2492万円 2億2729万円 9763万円
2013年 3億1998万円 2億2939万円 9059万円
2014年 3億1446万円 2億3185万円 8261万円
2015年 3億2076万円 2億3631万円 8444万円
2016年 3億2484万円 2億3897万円 8587万円
2017年 3億3149万円 2億4046万円 9103万円
2018年 3億3907万円 2億4320万円 9587万円
2019年 3億3260万円 2億4610万円 8651万円
2020年 3億2911万円 2億4481万円 8431万円
2021年 3億2522万円 2億3421万円 9101万円
2022年 3億2571万円 2億3510万円 9061万円

 

三井化学に新卒入社をしてから60歳まで勤務をした場合
3億2,571万円の収入を得る事ができます。

日本の上場企業の生涯賃金との差額は、2022年時点で9,061万円。
おおよそ日本の平均の1.39倍、化学業界の平均値の1.08倍となっています。

日本では上場企業とひとくくりにされますが、このように入社する企業で人生において1億円近くもの収入差が出てしまうのです。

 

 

 

 (3) 三井化学の平均年収を業界と比較

 

  三井化学の平均年収を業界と比較

 

業界プレイヤー 平均年収 生涯賃金
大陽日酸 987万円 3億8303万円
住友化学 884万円 3億4306万円
三菱ガス化学 871万円 3億3825万円
信越化学工業 855万円 3億3178万円
三井化学 839万円 3億2571万円
日産化学 815万円 3億1634万円
東ソー 786万円 3億0518万円
三洋化成工業 762万円 2億9586万円
日本触媒 760万円 2億9501万円
カネカ 755万円 2億9322万円
旭化成 751万円 2億9166万円
日本ゼオン 751万円 2億9149万円
JSR 745万円 2億8911万円
エア・ウォーター 740万円 2億8724万円
ダイセル 739万円 2億8702万円
デンカ 732万円 2億8425万円
トクヤマ 722万円 2億8037万円
昭和電工 721万円 2億8003万円
ADEKA 716万円 2億7790万円
クラレ 705万円 2億7363万円
宇部興産 700万円 2億7188万円
上場平均 606万円 2億3510万円

 

今回は、化学業界21社(大陽日酸、住友化学、三菱ガス化学、信越化学工業、三井化学、日産化学、東ソー、三洋化成工業、日本触媒、カネカ、旭化成、日本ゼオン、JSR、エア・ウォーター、ダイセル、デンカ、トクヤマ、昭和電工、ADEKA、クラレ、宇部興産)の平均と、三井化学の年収推移を比較しました。

結論、三井化学は業界平均の1.08倍、上場企業の平均年収と比べると1.39倍の収入を得る事ができています。また三井化学内でも、平均年収が2010年と比べ51万円あがっており、企業としての業績/収益が順調に伸びていることがわかります。

 

 

 

 (4) 三井化学の年収カースト

 

三井化学の年収カースト

 

 

三井化学の年収は839万円なので、カーストは“勘違い富裕層”です。年収カースト全体から見ると中の上に位置しています。
東京商工リサーチが日本の上場企業1841社を調査した所、平均年収800万円台の企業は112社で全体の6.08%でした。

上場企業の平均年収は606万円で”一人暮らし貴族”のランク。ここが全体で一番多い割合となっています。

 

 

 

2.三井化学の給与制度/年収推移

 

三井化学の給与制度/年収推移

 

2022年の三井化学の年収の平均は、839万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は4,913名、平均年齢40.9歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定790~1,120万円程度と予測されます。

 

 

 

 (1) 三井化学の勤務状況の推移

 

 三井化学の勤務状況の推移

 

  平均年齢 平均勤続年数
2010年 42.9歳 20.3年
2011年 43.4歳 19.8年
2012年 43.0歳 20.8年
2013年 43.3歳 20.5年
2014年 43.0歳 20.5年
2015年 44.3歳 19.1年
2016年 42.7歳 19.2年
2017年 41.9歳 19.1年
2018年 41.5歳 18.5年
2019年 41.2歳 18.2年
2020年 40.9歳 17.0年
2021年 41.0歳 17.1年
2022年 40.9歳 16.9年

 

三井化学の平均年齢は約41歳~約44歳、平均勤続年数は約17年~約21年の間で推移しています。

これは定年退職以外の退職が少ないということです。

これまでの終身雇用型企業の平均年齢が42歳前後 平均勤続年数は18-19年です。

三井化学の数値もそれに近いものであり、安定して働ける企業といえます。

 

 

 

 (2) 三井化学の年齢別の年収推移

平均年収から年齢別の推定年収を算出しました。

三井化学の年齢別の年収推移

 

 

三井化学の給与制度は、初任給が 総合職大卒で月給 231,500円、大学院卒で月給 249,500円、博士卒で月給 292,500円ですので、初年度は320~400万円ですが
40代後半で年収1000万円を超え、最大年収を迎える50代の年収は1,020~1,220万円になります。

年功序列の傾向が強く、入社10年目まではほぼ横並びで、管理職になるまでは給与差も小さいようです。


日本の上場企業の平均年収との比較するとその差は

25歳     +36万円
30歳     +91万円
35歳   +186万円
40歳   +294万円
45歳   +347万円
50歳   +334万円
55歳   +344万円
60歳   +310万円

となり、上場企業の平均よりもかなり高い年収となっています。

※一般的には役職定年が55-58歳になります。
55-58歳になると年収が25%ダウンする企業もありますが部長級以上だと、その限りではありません。
また親会社の場合、子会社への“転籍”を促されますが、転籍の場合は年収が30%ダウンします。

当メディアは順調に昇給・昇格した場合の推定値を算出しております。
次は役職ごとの年収をご覧ください。

 

 

 

 (3) 三井化学の役職別の年収推移

 

役職

年齢

推定年収

役職なし

23歳〜27歳

300万円~600万円

主任

28歳〜

600万円〜850万円

係長

32歳〜

800万円〜1,000万円

課長

37歳〜

1,000万円〜1,250万円

部長

45歳〜

1,250万円〜1,550万円

(編集部独自に取得しているデータと三井化学の平均年収を掛け合わせて算出)

 

 

年功序列の傾向が強い企業です。よほど評価が悪くない限りは同期は横並びで昇給していき、管理職になると差がついてきます。また、部署によって昇格スピードは異なるようです。住宅手当もなく、手当は少ないですが、残業代は必ず支給されているようです。評価制度は曖昧で基準がよくわからない、というコメントも多く見られました。

(openworkに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

 (4) 三井化学の口コミ情報

 

20代男性

20代男性
20代男性

給与制度: 総合職は年齢プラス2万くらいの基本給。賞与は5〜6ヶ月/年。残業は部署によってばらつきあり、まったくない部署は5時間未満/月の場合も。 学部卒10年目前後で管理社員登用され、年収800万前後に跳ね上がるという。いつまでこの仕組みが維持できるか漠然とした不安あり。

月給 残業 賞与 年収
28万円 3万円 160万円 550万円

 

 

20代男性

20代男性2
20代男性2

給与制度: 賞与は前年度営業利益、職位により決まる。 昇給は職位、前年度個人評価により決まる。

評価制度: 1年に1回あり。 1次上司、2次上司、3次上司の査定のもと決まる。

月給 残業 賞与 年収
550万円

 

 

30代男性

30代男性
30代男性

給与制度: 決して高くはないが、ハードワークが求められるわけでもなく、理不尽なプレッシャーもないので、コスパは良いと思う。

評価制度: 良い方も悪い方も極端な評価はつかない。頑張っても報われず、成果が出なくても責められない。

月給 残業 賞与 年収
40万円 5万円 200万円 750万円

 

 

30代女性

30代女性
30代女性

給与制度: ニュースで見る全国平均などと比べ高い。残業は現場はきっちり申請して支払いされている。

評価制度: 若手のずば抜けて優秀な人がいた場合には、高い職位や報酬が与えられる制度ではない。 普通の人を普通に評価する極端な差が出にくい制度に感じる。

月給 残業 賞与 年収
850万円

 

 

30代男性

30代男性2
30代男性2

給与制度: 管理職になると給料が上がる。

評価制度: 評価のガイドラインは徹底しているが、最終的には上司裁量が大きい。

月給 残業 賞与 年収
60万円 200万円 1,100万円

 

 

40代男性

40代男性
40代男性

給与制度: 一般社員は年功序列的な面がある。管理社員になると職務グレードで決まってくる。わかりやすい制度。通常評価以上が9割以上で、グレード内の差はない。

評価制度: 業績評価と行動評価がある。それぞれ賞与、月給に関わってくる。

月給 残業 賞与 年収
50万円 300万円 900万円

(openworkに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

 (5) 三井化学の福利厚生/待遇

 

三井化学の福利厚生/待遇

 

三井化学の福利厚生についてご紹介します。
就職・転職する時に求人票の情報だけでは、意思決定する時に情報が不足します。
実際に三井化学での勤務経験のある社員や元社員の方の福利厚生に関する口コミ情報も併せて紹介します。

 

2022年 新卒採用の募集要項

手当

 交通費・超過勤務手当・扶養手当,単身赴任手当、子育て・介護支援手当 等

休日・休暇

・完全週休2日制(土・日)
・祝日
・年末年始
・年次有給休暇(20日)
・単身赴任帰宅休暇
・結婚休暇(連続8日)
・リフレッシュ休暇(連続2日/毎年)※
・介護休暇(有給)※
・看護休暇(有給)※
・社会活動休暇(有給)※
※印は法定を超える施策

保険

各種社会保険完備

福利厚生・諸制度

寮・社宅完備、各種運動施設、保養所・社員クラブ・契約レクリエーション施設、各種保険、財形貯蓄、持ち株制度、住宅融資制度、共済会、育児・介護支援制度、在宅勤務制度、配偶者海外転勤時休職(最長3年以内)、PM年休取得サポートデー 等

 

 

20代女性

20代女性
20代女性

福利厚生: 福利厚生は良い方だと思う。医療費補助、育休、介護の給付金など、充実している。自社株買いはかなりの奨励割合だと思う。ただ、この株をもってメリットがあるのかは判断しかねるので、購入していない。

オフィス環境: 綺麗なオフィスだが、いまだに紙文化が残っている。変わろうとしてもなかなか変われない文化。無理をしてでも革新的なことをしようという環境ではない。向上心、成長意欲のある人にすると、士気が下がる職場。

 

 

30代男性

30代男性
30代男性

福利厚生: 退職金厚め。住宅補助はないが、独身寮(単身寮)、社宅完備。アクセスも比較的良い場所にあり汐留の本社まではいずれもドアトゥードアで1時間程度で行ける立地。社員持ち株会もあり。実質的に10パーセント補助。

オフィス環境: 汐留の本社ではフリーアドレス制も徐々に広がってきている。本社の汐留はアクセスが良いが、研究所は袖ヶ浦にあり、心理的物理的な距離を感じる人も多い。ランチは新橋駅あたりに食べに行きやすい環境。カフェスペースもあり、仕事をそこでする人も多くいる。

 

 

40代男性

40代男性
40代男性

福利厚生: 寮や社宅を減らす方向にあり、持ち家を推奨している感じ。なので30代の独身者が寮に居られなくなりアパートを探すという事態も起きている。反面、財形貯蓄は有利なので貯蓄をして家を買う流れとなっていく。持ち株会は自社株を買うと数パーセントのプレミアが付き自社株買いを推奨している。

オフィス環境: 私は製造部門なので計器室という所で働いている。環境は特段問題無い。

 

 

40代男性

40代男性2
40代男性2

福利厚生: 財形貯蓄・社員持株会あり。昔は保養所も多かったが、売却。それでも財閥系だけあって福利厚生は手厚い会社だと思う。

オフィス環境: 本社はカフェあり。執務スペースは少し狭い。本社の立地は汐留でアクセスしやすい。

 

 

40代男性

40代男性
40代男性

福利厚生: 退職金もしっかりでる。住宅補助はないかわりに寮がある。

財形貯蓄、持株会あり 休暇制度などはしっかりしていると思う。 主な福利厚生はすべてついており その面だけは働きやすい環境だと思う。

オフィス環境: プラントごとによって異なる。

(en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

3.三井化学に新卒/転職で入社するには

 

 

 

 

 

 

 

 

4.三井化学の過去10年間の業績推移、中期経営計画書を見るには

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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面接官のホンネ 管理人

アラフォーの管理職。12歳と10歳の娘がいます。 新卒・中途採用に10年以上携わり、安定を手にするために私自身も財閥系企業に転職しました。次世代に知識と経験の継承を目的として「リアルな現場の声」をテーマに、“面接官のホンネ”を立ち上げました。わかりやすく、人事/採用の担当としての本音をお届けします。

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