「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」
このような存在意義を掲げながら事業展開を行っているソニーは、海外でも高く評価されており、日本を代表する企業の一つです。
今回は、人に夢と感動を与えてくれる「ソニー」の採用情報や従業員の実績データなどを中心に詳しく解説をしていきます。
ソニーに新卒採用で就活を検討している方は、ぜひ、この記事を参考にしてください。
1.ソニーの概要
ここでは、ソニーの概要について簡単に解説をしていきます。
①ソニー企業理念
ソニーの経営理念は「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」というもの。
「人」を軸とした多様な事業を展開しているのが特徴です。
家電メーカーとしても一流ですが、ゲーム&ネットワークサービス事業にも強みを見せ、「プレイステーション プラットフォーム」を中心としたビジネスを展開しています。
また、プレイステーションネットワークを通じて、ゲーム、映画、音楽などエンタテインメントコンテンツを幅広く提供しており、常にクリエイターとして新しい試みに挑戦し続けている企業です。
②世界で最も持続可能な経営をする企業NO.1
2020年10月にウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が「世界で最も持続可能な経営をする企業100社」の1位としてソニーを選び出しました。*1
このランキングは、WSJの調査アナリストが5500社以上の上場企業を評価し、作成したもので、ビジネスモデルやイノベーション(技術革新)、社会・製品問題、従業員・職場問題、環境など各分野の持続可能性指標を基準にし、リーダーシップやガバナンス慣行を基に長期的な株主価値の創造能力を調査したものとなっています。
今回の調査でランキング入りした企業は、企業方針や取り組み、業績指標に関する情報がどの程度公開されているかが反映されているため、「透明度」が高いのが特徴です。
製品面だけでなく、企業全体としての姿を国際的に評価されている素晴らしい企業と言えるでしょう。
2.ソニーの採用情報・従業員データ・待遇面
ソニーの採用情報・従業員データ・待遇面などについて詳しく解説をしていきます。
①ソニーの募集要項
ソニーの新卒採用に関する募集要項は下記の通りです。(図1)
平成30年の日本における学歴別の初任給は、男女合わせた平均が、大学院修士課程修了では23万8700円 (対前年増減率 2.3%)大学卒では20万6700 千円 ( 同 0.3%)です。*2
ソニーの修士了は日本の平均と比較すると41,300円、大学卒は43,300円ほど高いので、初任給は高めと言えるでしょう。
ちなみにソニーの平均年収(総合職:平均45歳)は1,050万円となっており、ボーナスの平均も242万円(6.7ヶ月)の実績があります。*3
【募集要項】
応募資格・待遇 | 概要 |
応募資格 | ・大学、大学院または高等専門学校専攻科を卒業見込み、同程度の学力 ・募集時点で、最終学歴卒業後3年未満 |
募集学科 | 全学部全学科 |
初任給 | 修士了 280,000円~ 大学卒 初任給250,000円~ |
勤務地 | 本社、各テクノロジーセンター、ビジネスセンター、各種事業所、海外 |
勤務時間 | ・9:00~17:30 ・コアタイム 9:30~15:30として出勤退勤時間を選択できる月間フレックスタイム制あり |
休日休暇 | 完全週休2日制 (土・日)、フレックスホリデー (個人が設定できる連続休暇制度)、年末年始休暇、会社休日 (年間126日/2019年) 、年次有給休暇 (初年度17日、最大24日) 年間休暇平均取得日数 平均15.9日(2018年実績) |
福利厚生 | 社会保険完備 (健康・厚生年金・雇用・労災)、財形貯蓄制度、社員持株会、独身寮など |
図1 参考)ソニー「新卒採用 募集要項」(https://www.sony.co.jp/SonyInfo/Jobs/newgrads/info/autumn_requirements.html)
②ソニーの募集コース
ソニーの新卒採用の募集コースは、主に下記の3つが用意されています。
a.セールス&マーケティング(国内・海外)
国内及び海外におけるソニー製品やサービス(コンスーマー向け・法人向け)のマーケティング・営業販売戦略を立案し、実行することを業務としています。
マーケットの動向や消費者のニーズを見極めながらビジネスを推進していくのが目的です。
具体的には商品戦略を立案し市場への導入を図り、ビジネスプランの策定と実行を担う職種で、海外で通用するセールス&マーケティングスペシャリストとして成長が期待されています。
b.ビジネスマネジメント&ファイナンス
経営企画や事業管理は、経営状況を正しく把握・分析したり、ビジネスの推進や具体的な戦略立案を担当します。
経理・税務は各ビジネスの決算を取りまとめ、ソニーグループの連結決算などソニーの事業活動を客観的な数字で表し、経営状態を正確に把握するのが業務です。
財務はソニーの全体や各ビジネスの財務状況的確に把握した上で、資金の効率化を図りながら、最適な資金調達計画を策定し実行することを職務としています。
c.リーガル&ライセンス
ライセンスは知的財産権の法律に関わる仕事を行い、ソニーの知的財産権の保護・活用、または他社の知的財産権に起因する係争の解決などに尽力をします。
通商では貿易の世界での法律業務を担当し、グローバルな輸出入コンプライアンス体制の整備を構築し、推進していくことなどが主要な業務です。*4
③ソニーで働く従業員のデータ
ソニーの2019年における従業員データは下図2の通りです。
【ソニーの従業員データ】
従業員数 | 男性13,656人(平均年齢45.0歳・平均勤続年数19.4年) 女性2,717人(平均年齢44.7歳・平均勤続年数22.2年) 全体16,373人(平均年齢45.0歳・平均勤続年数19.8年) |
離職率(一般従業員) | 非公開 |
3年後離職率(新卒) | 9.00% |
図2 参考)就職四季報 総合版 2021年 「ソニー」P318を参考に筆者作成
図2のデータを参照すると、ソニー社員の平均年齢は全体で45.0歳、平均勤続年数は19.8年と高めなのが特徴です。
平均勤続年数を男女別で見てみると、男性は19.4年、女性は22.2年となっており、女性の勤続年数の方が高くなっています。
ちなみに日本の平均勤続年数は下図3の表によると、男性の勤続年数は13.8年、女性の勤続年数は9.8年という結果でした。
男性も日本の平均より5.6年多い数値となっていますが、女性の場合は12.4年も上回っており、日本女性の平均勤続年数より約2倍以上長く働いていると言えます。

図3 引用)厚生労働省「一般労働者の賃金」第1表 性別賃金、対前年増減率及び男女間賃金格差、対前年差の推移(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/dl/01.pdf)
④ソニーへ入社後の給与・休暇・育休の実態
ソニーに入社した後の、有給などの取得日数、育休の取得者数などをまとめた表は下図の通りです。(下図4)
平成31年の男女を合わせた年次有給休暇日数の日本の平均は18.0日ですが、実際に取得できた日数は9.4日で、全体の取得率は52.4%となっています。*5
ソニーの有給取得の実績は、日本の平均と比較すると付与日数は6日、取得日数は6.9日多いので、社員がリフレッシュしながら長く働ける会社であると言えるでしょう。
【ソニーに入社後の休暇・育休の実態】
夏季休暇 | 連続2日+各自設定 |
年末年始休暇 | 連続6日 |
有給取得 | 16.3日/24日 |
育休期間と取得者数 | ・1歳の4月15日または1歳2カ月になる日の長い方まで ・65名取得(男性は19名) |
図4 参考)就職四季報 総合版 2021年 「ソニー」P318を参考に筆者作成
3.ソニーが求める人材や採用・試験情報
ここでは、ソニーが求める人材像やエントリーの流れ、試験情報などを詳しく解説をしていきます。
①ソニーが求める人材像
ソニーが求める人材像は「常識にとらわれずに失敗を恐れない実行力のある人」です。
CEOである吉田憲一郎氏(2020年10月現在)は「ソニーは人の夢によって生まれ、成長してきた企業」であると伝えています。
世界中に広がる、多様な事業を展開するソニーグループ社員は、「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」ことをソニーの存在意義として共有しながら、新たなニーズを生み出し続けています。*6
②ソニー選考・エントリーの流れ
エントリーの流れとしては、こちらの順番で行っていきます。
- WEBでESシートなど応募書類を提出(3月~4月)
- 適性検査
- 面接(複数回)
- 内々定
*参考)就職四季報 総合版 2021年 「ソニー」P318
③ソニーの新卒試験情報
ソニーでは「面接」を最も重視しており、内定に至るまで複数回実施しています。
筆記試験はWEBを使っての基礎能力検査です。
④男女別採用数と採用実績校
ソニーにおける各部門の採用数をまとめた表がこちらです。
全体の採用者数は2020年では400人の実績があり、大企業の中でも多い方でしょう。男女の比率は圧倒的に男性の方が多くなっています。(2020年は非公開)
また、2020年4月入社の採用実績校は非公開となっています。
【男女別採用数】
年度 |
総合職 |
2018年 |
325(男275 女50) |
2019年 |
440(男355 女85) |
2020年 |
400(男女NA) |
図4 参考)就職四季報 総合版 2021年 「ソニー」P318を参考に筆者作成
4.「ソニー」のブランド力はトップクラス
日経リサーチが実施した2020年版「ブランド戦略サーベイ」の調査結果によると、総合得点ではアップルジャパンとソニーが1位で並びました。*7
この調査は、消費者やビジネスパーソンが企業ブランドをどのように評価しているかを多角的に分析したもので、新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり需要を取り込んだ企業が上位を占めているのが特徴です。
ソニーは、在宅勤務の常態化など生活スタイルの変化により、スマートフォンやゲームを利用する消費者が増えたことで、企業ブランドの評価が高まったという見方がされています。
5.ソニーの就活情報&従業員の実情まとめ
今回は、世界に新しい感動を与え続ける日本を代表する企業「ソニー」について、詳しく解説をしていきました。
ソニーはテレビやスマホ、ゲームなど、人々の生活に楽しさを与え、心を豊かにしてくれる商品を次々と創り出していくクリエイティブな企業です。
これからも「人」を軸とした様々な事業を展開し、新たな感動を創造していくことでしょう。
https://jp.wsj.com/articles/SB11558895924352213554804587035642608735980
*2 参考)厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」P3
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/18/dl/02.pdf
*3 参考)就職四季報 総合版 2021年 「ソニー」P318
*4 参考)ソニー「 新卒採用 募集コース」
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/Jobs/newgrads/info/autumn_requirements.html
*5 参考)厚生労働省「平成31年就労条件総合調査 労働時間制度」第5表 P3
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/19/dl/gaiyou01.pdf
*6 参考)ソニー「 新卒採用」
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/Jobs/newgrads/
*7 参考)日本経済新聞「企業ブランド評価、アップルとソニー首位 3位ヤマト」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64116650S0A920C2TJC000

プロフィール:フリーランスの転職・不動産ライター。複数のメディアで執筆中です。宅建の資格を活かし、家族が所有する投資用不動産の入居者管理もしています。住まいに関する資格である整理収納アドバイザー1級、福祉住環境コーディネーター2級も取得済みです。趣味は整理収納と料理。