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カゴメの新卒・中途採用情報と面接の傾向と対策 「キャリア登録制度」も活用しよう

カゴメの新卒・中途採用情報と面接の傾向と対策 「キャリア登録制度」も活用しよう

 

野菜飲料を主力商品として展開しているカゴメは、トマト加工品の国内最大手です。

野菜飲料ブームの火付け役になっただけでなく、近年はトマトの生産販売そのものも事業として育成しています。

 

カゴメの採用情報について見ていきましょう。

 

 

 

 

1.カゴメ新卒採用の募集職種や初任給など

 

 

新卒採用の枠は「総合職コース」としてまとめられています。

その中に3つのカテゴリがあります。それぞれ配属先が違います。

 

 

①研究技術系総合職(研究)<理系学部・修士了以上が対象>

 

初回配属は、イノベーション本部が想定されています。

その後、本人の適性に応じて、商品開発、生産調達部門(生産管理・加工技術開発・エンジニアリング・原料調達・品質管理など)、宣伝、広報、経営企画、人事、財務・経理、海外業務などの業務に携わる可能性があります。

 

 

②研究技術系総合職(工場)<理系学部・学科が対象>

 

初回配属は、工場が想定されています。

その後、本人の適性に応じて、商品開発、生産調達部門(生産管理・加工技術開発・エンジニアリング・原料調達・品質管理など)、宣伝、広報、経営企画、人事、財務・経理、海外業務などの業務に携わる可能性があります。

 

 

③事務系総合職<全学部全学科対象>

 

初回の勤務先は基本的に、国内の小売店や飲食店への営業担当です。

その後は、本人の適性に応じて営業、マーケティング、商品企画、宣伝、広報、経営企画、人事、財務・経理、海外業務などの業務に携わる可能性があります。

 

なお、初任給は

博士卒:246,320円

大学院・6年生大学卒:220,000円

学部卒・高専卒:207,500円

となっています。

 

選考フローは、2019年の場合は以下ような流れでした。

ES書類選考 → 筆記試験 → 企業セミナー/個人面談 → グループワーク・適性検査 → 人事部長面談 → 最終面談 →内定

 

なお、求めている人物像は「食べることや、ワイワイ・ガヤガヤ仲間と議論することが好きな人」です。

 

 

 

2.カゴメの「キャリア登録制度」

 

 

また、カゴメは社会人経験3年以上の転職希望者を対象とした「キャリア登録制度」を持っています。

これは、カゴメへの転職を希望する人が自分の職務経歴をカゴメの専用データベースに登録し、それを見てカゴメが転職希望者にあったポジションがあるかどうかを検討します。

そしてポジションとマッチングした場合、カゴメの担当者から登録者に個別に連絡が来る、というシステムです。ここで合意すれば面接に進みます。

もちろん、全ての登録者に声がかかるわけではありません。

 

なお登録の有効期限は1年間で、過ぎると再登録が必要です。

キャリア採用では、前職の業種や職種は問わず、むしろ多様性を重視しています。

新しい価値観を創造する起爆剤になることが求められています。

これまでの例として、電機メーカー、食品専門商社、特許事務所(弁理士)、建設会社などから、このシステムでキャリア採用された人というケースがあります。

 

直近3年間でカゴメが採用した社員(2017年〜2019年・総合職)のうち、キャリア採用の比率は14.3%です。

2019年のキャリア採用の数は特に多く、今後増やしていく可能性も考えられます。

 

なお、キャリア採用で求めている人物像は、

 

「他社での経験をカゴメで活かしたいと強く考えている方、そしてそれを実行するバイタリティのある方の採用をめざしています。『野菜の力で人々の健康にこんな形で貢献したい」「カゴメでこんなことをやってみたい』という皆さんの熱い気持ちを聞かせてください!」

というものです*1。

給与などの待遇は、それまでの職務経験や年数などに応じて決定されます。

 

 

 

3.社風と面接などの就活対策

 

 

口コミサイトなどで散見される、学生のカゴメに対する印象は「人柄がよくしっかり話を聞いてくれる」というものです。

そこには学生の個性を重視し、最大限見たいという思惑があります。

 

また、企業として、「議論を大事にする」という風潮がありますので、自分のことや経験、自分の意見をハキハキと言えることが重要になってきます。

周りを気にするのではなく、自信を持って自分について語れることが大切です。

 

1次面接は短時間で行われるという特徴があります。

ガクチカについてもコンパクトにしっかり話せるようまとめておきましょう。冗長にならないよう気をつけましょう。

 

また、グループディスカッションでは毎年同じテーマが出され続けています。

「これからの食品業界の若手社員に求められる資質はなにか」

というものです。

 

毎年のことですので、アイデアとしては出尽くしているはずです。

よって「これまでにない斬新なものを出してやろう」と力みすぎないことです。

むしろ「議論」を大切にするカゴメですから、見られているのはその態度や話し方です。

 

意見をまとめて置くことは必須として、なぜそう思うのかも整理しておきましょう。

また、議論とは多様性の中でイノベーションを起こすためにあるもの、というカゴメの考え方があります。

 

協調性もそうですが、相手の話も真摯に聞き、共通点を見出して前向きに話を進めるといった態度も必要です。

個性を重視するとはいえ、我が強いだけではいけません。「議論」をきちんとできるかどうかが大切です。

 

 

 

4.参考URLとまとめ

 

 

カゴメについてまず知っておきたいのは、カゴメは99.5%が個人株主であるというところです。

その多くはカゴメ商品のコアなファンである個人です。

 

そして、カゴメの事業や今後の展開などについてはIR情報の中にある「個人投資家のみなさまへ」というページによくまとめられています。

 

カゴメ「個人投資家のみなさまへ」:https://www.kagome.co.jp/company/ir/invester/

 

そしてもちろん、IR資料として統合報告書には目を通しておきましょう。

 

カゴメ 統合報告書2020:https://www.kagome.co.jp/company/ir/data/report/

 

歴史の長い企業ですが、現在のカゴメが求めているのは、多様な意見がぶつかり合うことで生まれるイノベーションです。

多種多様な業界からのキャリア採用も、その意図があってのことです。

 

日頃から、経験に裏打ちされた自分の意見をしっかり持ち、同時に考え方の違う他者を受け入れて「新しいものをつくる」前向きな議論をできるように鍛えておいてください。

 

また、未来志向も必要とされます。

カゴメというフィールドの中で、10年後の自分がどうなっているか、どうなっていたいかについて考えておくとなお良いでしょう。

 

カゴメ 採用情報:https://www.kagome.co.jp/company/recruit/

 

 

*1カゴメ キャリア採用情報詳細:https://www.kagome.co.jp/company/recruit/career/guide/

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執筆者 清水

2002年京都大学理学部卒業後、TBSに主に記者として勤務。社会部記者として事件事故やテクノロジー、経済部記者としては企業活動から金融まで経済全般を幅広く取材。CSニュース番組のプロデューサーも務める。フリーライターに転向後は、取材経験や各種統計の分析を元に、お金やライフスタイルなどについて関連企業に寄稿。趣味はサックス演奏。自らのユニットを率いてライブ活動を行う。

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