スマホ向けの超小型部品、積層セラミックコンデンサーと呼ばれる部品などで世界首位に立つ村田製作所は、5G需要で波に乗っている企業です。
材料からの一貫生産にこだわり、他にも自動車部品、ヘルスケア、環境・エネルギー事業も展開している村田製作所の採用情報や傾向、就活にあたって知っておきたいポイントを紹介します。
1.村田製作所の募集職種・初任給など
村田製作所の募集職種はまず大きく「総合職」「一般職」に分かれています。
両者の違いは、勤務地域が限定されていないか、されているかです。
それぞれで事務系・技術系職員を募集しています。
①総合職(転勤あり)
京都本社の他、東京、滋賀、神奈川、ほか国内・海外各事業所などが勤務地となります。
技術系では、
・商品開発/電子デバイス商品設計
・回路設計/高周波・アナログ・デジタル回路設計
・生産技術/生産設備・制御機器・計測機器の開発・設計、画像処理技術開発
・材料開発/セラミック材料、有機材料・新素材材料開発
・ソフトウェア・ファームウェア技術開発
など多くの分野があります。
事務系では、
・企画/商品企画・事業企画・中長期経営方針の策定
・資材購買/原材料調達・一般資材購入
・経理・財務/予算・決算・損益管理・資産運用・資金調達
・総務/株式管理・文書管理・秘書
・法務/法務管理、契約の立案・審議・交渉
・人事/採用・評価・給与・福利厚生・教育
などです。
初任給は、2019年4月実績で
・大学卒 212,500円
・修士了 236,500円
となっています*1。
②一般職(地域採用)
京都・関東・滋賀での募集です。
事務アシスタント、営業アシスタント、技術アシスタント、滋賀では生産技術職の採用も実施しています。
初任給は、2019年4月実績で、
・大学卒 191,000円
・短大卒 175,000円
となっています*2。
2.村田製作所の業績状況
村田製作所は、電子部品需要の拡大で業績を伸ばしています。
2020年度3三四半期の決算発表では、巣篭もり需要で増加するパソコンなど向けの電子部品の売り上げを牽引役に、前の期に比べて売上高を10.2%アップさせています。四半期ベースでも三四半期の9か月類ベースでも、売上高・営業利益が過去最高という業績を出しました*3。
しかし村田製作所の快進撃はこれから、という期待もあります。
5G需要です。
村田製作所は5G対応スマホの部品として「ミリ波」に対応する部品を製造し注目されています。
実は1990年代から研究に取り組んできた領域のものです。
日経新聞によると、中島社長は「『もう来る、もう来る』と言われ続けてきたが、ようやく来る」と語っています*4。
早い段階で最新の技術に目をつけ、必要とされる段階では他の追随を許さないまでの製品を作っている、というのは村田製作所の特徴でもあります。
それだけ研究開発に資金や時間を費やせるというのは、企業体力の表れとも言えるでしょう。新製品の開発にはしっかりと先行投資する、できる企業です。
3.村田製作所の求める人物像
その村田製作所が求める人材像はこちら。
第一が、自ら考え・行動できること。自らの意思で目標や夢を持ち、その達成や実現に向けて、自らの意思で行動できなければ、自分の力で何かを成し遂げた達成感は得られないでしょう。
第二に必要なのが、あらゆる環境に飛び込んでいく勇気。多様な人材が活躍する環境では、これまで見たことがないもの、経験したことがない体験に遭遇します。言葉も、文化も、育ってきた環境も違う多種多様な人々に対して、自分からコミュニケーションを図れるかどうかが重要です。
そして最後に求めるのが、ムラタという企業に共感し、仲間と同じ思いを持つこと。どんなに優秀な人材も、1人で仕事はできません。ましてや世界を変えていくような大きな影響力を発揮するには、たくさんの仲間の存在が不可欠です。
自分は研究者だから、といってそこに閉じこもるのではなく、広い世界に興味を持つこと、高いコミュニケーション力が必要とされます。
また、今回の5G対応のように、需要ある部品となるまで30年間の研究開発を要する、そのようなことにも積極的にチャレンジする企業です。
やり切る力、は強く求められます。
そして、村田製作所の「社是」はこちら。
技術を錬磨し
科学的管理を実践し
独自の製品を供給して文化の発展に貢献し
信用の蓄積につとめ
会社の発展と協力者の共栄をはかり
これをよろこび感謝する人びととともに運営する
1944年からの歴史を持つ企業です。その歴史に誇りを持つ社員も少なくありません。
4.村田製作所の採用情報や傾向のまとめ、参考にしたい書籍やサイトなど
まず、会社の歴史について知っておきたいところです。
時代を代表する電子機器を、部品を通じて支えてきたのが村田製作所です。
村田製作所 沿革
そして、現在の業界について紹介されているページもあります。コンデンサを中心に、世界での活躍ぶりがわかります。
企業の現在を知るのに必須の統合報告書は、こちらからダウンロードできます。
部品メーカーということもあり、普段そう表には出てこない企業かもしれません。
しかし、競争力のある電化製品には、競争力のある部品が欠かせません。
村田製作所がこれまでどのように電子機器産業を支え、また現在はどのような業界地図の中にいるのかをまず知ってみましょう。
「社会の中でどんな役割を担ってきた企業なのか」「その中で自分は何をしたいか」考えて臨むと良いでしょう。