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1万5000点の幅広い商品、アイリスオーヤマの採用情報や傾向・就活対策について

1万5000点の幅広い商品、アイリスオーヤマの採用情報や傾向・就活対策について

 

家具、家電、インテリアから雑貨まで、あらゆる生活用品を展開するアイリスオーヤマは、仙台市を代表する一大企業です。

 

2020年に新型コロナウイルスの感染が国内で急拡大しはじめた時には早期にマスクの生産に乗り出し、一時期は「幻のマスク」と呼ばれるほど入手困難な商品になりました。

 

アイリスオーヤマの採用情報、社風や就活にあたっての対策などを見ていきましょう。

 

 

1.アイリスオーヤマの募集職種と初任給など

 

アイリスオーヤマは、募集職種を出身学部別に紹介しています。

 

①文系・理系不問の募集

以下の職種があります。

・法人営業(BtoB営業)

・小売店営業(BtoC営業)

・通販サイト運営

・商品企画。マーケティング

・BtoB事業営業支援

・在庫管理(プランナー)

・総務

・購買

・財務、経理

・人事

・広報

・海外グループ関連

・海外駐在

 

②理系学部出身者の募集

・商品開発(機構設計)

・商品開発(工業デザイン)

・回路設計

・応用研究

・品質管理

・生産技術

・ホーム開発

・WEBデザイナー

・システムエンジニア

・空間デザイナー(スペースデザイナー)

 

初任給(基本給)は、

・4年生大学/高専専攻科卒 213,000円

・修士了 215,000円

・高専本科卒/専門学校卒 193,000円

となっています*1。

 

2.アイリスオーヤマの企業理念と動向

 

アイリスオーヤマは、以下のような企業理念を掲げています。

 


1.会社の目的は永遠に存続すること。
いかなる時代環境に於いても利益の出せる仕組みを確立すること。

2.健全な成長を続けることにより社会貢献し、利益の還元と循環を図る。

3.働く社員にとって良い会社を目指し、会社が良くなると社員が良くなり、
社員が良くなると会社が良くなる仕組みづくり。

4.顧客の創造なくして企業の発展はない。生活提案型企業として市場を創造する。

5.常に高い志を持ち、常に未完成であることを認識し、革新成長する生命力に満ちた組織体をつくる。

 

 

実際の行動として様々なところに表れています。

 

記憶に新しいところでは、新型コロナウイルスの感染拡大で早期にマスクの製造に乗り出したことです。

生活者のニーズにいち早く対応しただけでなく、企業としても売り上げを伸ばす大きな要素になりました。

 

なお、アイリスオーヤマは一般向けの不織布マスクだけでなく、2021年から医療用マスク「N95」を製造することも発表しています*2。同時につくば工場の敷地内に第2倉庫を増設し、次の有事に向けた生活用品の備蓄拠点として運営することも公表しています。

 

こうした対応を可能にしているのは、ひとえに会社の特徴としての「意思決定の速さ」です。

 

アイリスオーヤマは15,000点の商品を扱いつつも、同時に毎週1000点の新商品が誕生しています*3。

 

毎週月曜日から、開発担当を初め経営陣までが一同に集う「プレゼン会議」を実施し、プレゼンテーションと同時にその場で開発を進めるかどうかを決定してしまうというユニークなシステムがあります。

 

午前中に決定したことが午後には商談の材料にできるという猛スピード経営で、一部のロングセラーに頼らず企業を回転させ続ける秘訣でもあります。危機への対応の速さもこうしたシステムゆえと言えるでしょう。

 

また、会社の目的である「永続」のためには従業員を存続させることという大山会長の意向は強く、東日本大震災にあたっても、今般のコロナ禍にあっても、リストラはしないということを真っ先に表明しています。

 

 

3.アイリスオーヤマの社風と対策

 

アイリスオーヤマの社風として、若いうちから責任ある仕事を任せられ、かつ様々なことに挑戦できるという特徴があります。

専門知識はもちろんある程度必要ですが、アイリスオーヤマが販売しているものは「生活用品」だからという側面があります。

どの社員も「生活者」であり、その視点は何より大切です。

 

このようなエピソードもあります。

アイリスオーヤマの「世界初」は、大山会長の夫婦喧嘩から始まったというものです。

 

収納の常識を覆す新コンセプトはある寒い日の朝に生まれました。
会長の大山が釣りに出かけようとセーターを探しましたが、見つかりません。家中の衣装ケースや引き出しを開け、周囲には不要なものが散乱。寝ている妻を起こして探すものの見つからず、ついには夫婦ゲンカへ発展―。

「中身が見えたら便利だな」 「しまうだけでなく、探すための便利さも必要だな」
そんな気づきが、世界初の「クリア収納ケース」開発の原点でした。

 

 

当初は「そんな非常識なものが売れるわけがない」と取引先に言われつつも爆発的に売れ、現在はどの家庭でも見かける商品になっているどころか、海外でも「常識的な」収納グッズになっています。

ちょっとした不便をビジネスチャンスに変える、そのような洞察力が求められます。

 

また、アイリスオーヤマを知る上で切り離せないのが、2011年の東日本大震災です。

仙台に本社を置くアイリスオーヤマは、被災企業となったことが自社の事業を社会的使命と考えるようになっています。

 

 

4.アイリスオーヤマへの就活に役立てたい書籍やサイト

 

まず、アイリスオーヤマの経営理念が詰まった一冊として

「アイリスオーヤマの経営理念 大山健太郎 私の履歴書」(日本経済新聞出版)

があります。

日経新聞に連載された大山会長の「私の履歴書」が単行本になったものです。

会長の人となりもよく分かります。

 

また、

「いかなる時代環境でも利益を生み出す仕組み」(日経BP)

は、大山会長本人の著書で、アイリスオーヤマがこれまで、いかにして危機をチャンスに変えてきたかが綴られています。

 

アイリスオーヤマの企業HPには、興味深いページもあります。

 

まず、アイリスオーヤマのイノベーションを理解するためにはこちらです。

「アイリスオーヤマがよくわかる6つのキーワード」:リンク

 

 

会社案内はこちらからダウンロードできます。

「会社案内PDF一覧」:リンク

 

海外での事業展開についても知ることができます。

 

新卒採用情報サイトでは、新入社員の座談会なども掲載されていますのでしっかり目を通しておきましょう。

アイリスオーヤマ 新卒採用情報:リンク

 

素朴な疑問、柔軟な発想、フットワークが現在のアイリスオーヤマを作っています。

選考には気取りすぎずに臨みましょう。

 

 

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執筆者 清水

2002年京都大学理学部卒業後、TBSに主に記者として勤務。社会部記者として事件事故やテクノロジー、経済部記者としては企業活動から金融まで経済全般を幅広く取材。CSニュース番組のプロデューサーも務める。フリーライターに転向後は、取材経験や各種統計の分析を元に、お金やライフスタイルなどについて関連企業に寄稿。趣味はサックス演奏。自らのユニットを率いてライブ活動を行う。

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