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主婦だからこそ強みもある!いまこそキャリアの“リトライ”を始めよう
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夫婦共働き世帯が増えてきている現代ですが、結婚や出産を機に積み上げてきたキャリアを離れ、専業主婦の道を選択する女性も少なくありません。

専業主婦も立派な仕事。自ら望み、人生に充足感があるなら、全く問題ありません。

ただ、後ろ髪ひかれながら退職し、社会から疎外感を感じながら生活を送る人や、キャリアに再挑戦しても思うようにいかず、「退職しなければ良かった」と後悔する人もいると思います。

 

筆者は銀行を結婚退職後、2年間の専業主婦生活を経て、現在はファイナンシャルプランナーとして第二のキャリアを歩んでいます。本記事では経験談を交えて、女性のキャリアの“リトライ”について考えます。

 

1.結婚意向の女性 約半数「仕事を続けたい」

 

まずは、夫婦とも雇用者である「共働き世帯」と、夫が雇用者で妻が無職の「専業主婦世帯」の割合を見ていきます。

「男女共同参画白書令和元年版」によると、2018年時点の共働き世帯は1219万世帯、専業主婦世帯は606万世帯。共働き世帯は3世帯中2世帯という割合で、主流になりつつありますが、専業主婦世帯も少ないとは言えません。*1

共働き世帯は1980年以降年々増加し、1997年には専業主婦世帯を逆転。特に2010年代に入り、差の拡大は顕著です。今後もこの傾向は続くと予想されます。

内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書令和元年版」

引用)内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書令和元年版」(http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r01/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-03-04.html)

 

独身女性の多くは、結婚、出産後も仕事を続けたいと考えています。国の「地域少子化対策検証プロジェクト」で報告された2015年の「結婚・出産等に関する意識調査」によると、結婚の意向がある18~34歳の独身女性のうち、「結婚後も出産後も仕事を続けたい」と答えたのは46%、約半数でした。

年齢が35~49歳でも44.3%で、傾向はほぼ変わりませんでした。*2

 

一方、「結婚後は仕事をやめたい」とする女性は18~34歳で14.4%、「7人に1人」でした。年齢が35~49歳になると27.2%、実に「4人に1人」と一気に上昇するのは気になるところです。

35歳を超えて「晩婚」を意識するほど、仕事をあきらめる女性が増える傾向が表れています。

 

地域少子化対策検証プロジェクト資料「結婚・出産等に関する意識調査」

参考)地域少子化対策検証プロジェクト資料「結婚・出産等に関する意識調査」15ページを参考に著者作成(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/chiiki-shoshika/h27-10-22-siryou8-2.pdf)

 

 

2.4人に1人「仕事やめたこと後悔」、リトライの厳しさ浮き彫り

 

三菱UFJフィナンシャルグループのシンクタンク「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」は2014年、出産・育児等を機に離職を経験し、再就職している正社員・非正社員の女性を対象にネット調査を行っています。

 

調査結果によると、離職前の仕事のやりがいについて、「非常に感じていた」「ある程度感じていた」とする女性は7~8割に上りました。*3

 

三菱UFJリサーチ&コンサルティング「厚生労働省委託調査 出産・育児等を機に離職した女性の再就職等に係る調査研究事業 労働者アンケート調査結果

参考)三菱UFJリサーチ&コンサルティング「厚生労働省委託調査 出産・育児等を機に離職した女性の再就職等に係る調査研究事業 労働者アンケート調査結果」22ページを基に筆者作成(https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/dl/h26-02_itakuchousa00.pdf)

 

一方、4人に1人は仕事をやめたことを「とても後悔している」「やや後悔している」と回答。その理由については「経済的に厳しくなった」が最も多く、「再就職したが希望の仕事に就けなかったり、条件が悪くなったりした」「今後再就職しようとしても良い就職先がない」「キャリア形成が難しくなった」が続きました。

 

女性のキャリアのリトライの厳しさを浮き彫りにしています。*4

 

三菱UFJリサーチ&コンサルティング「厚生労働省委託調査 出産・育児等を機に離職した女性の再就職等に係る調査研究事業 労働者アンケート調査結果」

参考)三菱UFJリサーチ&コンサルティング「厚生労働省委託調査 出産・育児等を機に離職した女性の再就職等に係る調査研究事業 労働者アンケート調査結果」61ページを基に筆者作成(https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/dl/h26-02_itakuchousa00.pdf)

 

筆者は、結婚を機に10年間勤めた銀行を退職し、その後2年間、専業主婦を経験しました。転勤のある夫の仕事に合わせようと自発的に選択しましたが、後輩の活躍を耳にしては羨ましく思い、社会から取り残されたような疎外感にさいなまれることもありました。買い物をするにも、「夫の収入で申し訳ない」という窮屈さを感じることもありました。

 

主婦も家庭に不可欠な立派な仕事です。本来であれば、そんな負い目を感じる必要はなかったのですが、やはり経済社会の一員として認められたいとの思いは募りました。同じような葛藤を経験した女性は多いのではないでしょうか。

 

筆者の場合、「せっかく時間があるから、学び直しをしよう」と思い立ち、キャリアの再出発を決意しました。これが32歳の頃です。

 

3.専業主婦の「強み」を活かし、独学で念願の資格取得!

 

経済的にみると、共働き世帯は専業主婦世帯に比べ、大きなメリットがあります。

下のグラフは、厚生労働省の調査から正社員女性の平均年収を年齢別にまとめたものです。*5

 

厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査 結果の概況

参考)厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査 結果の概況 統計表 付表3(規模・雇用形態)」を基に筆者作成(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/xls/toukeihyo.xls)

 

 このグラフに基づくと、35歳から65歳まで正社員として働いた場合の収入は累計で約8900万円になります。同じ期間を専業主婦として過ごした場合は、その収入がまるごとない上に、収入の差は年金額にも反映されます。ゆとりある老後を過ごす意味でも、夫が病気やケガで働けなくなった場合の備えの意味でも、共働きは「得策」と言えるでしょう。

 

女性にとって、キャリアのリトライは簡単ではありません。

ただ、焦る必要はありません。専業主婦の方であれば、家事や育児で慌ただしいとは思いますが、一定時間を必ず拘束されるビジネスパーソンに比べれば、工夫次第で自由な時間を手に入れられるはずです。

この時間を有効活用して、スキルアップを図りましょう。

 

筆者は、銀行員時代から多数の資格試験を受けてきましたが、その中でも比較的難易度の高い国家資格の「1級ファイナンシャルプランニング技能士(FP)」と「宅地建物取引士」は、どちらも専業主婦のときに取得しました。

一日およそ6時間、家事の合間にテキストと問題集に向き合い、1年間で2つの試験に合格することができました。

二つの物事に同時に集中することが苦手な性分を考えると、会社勤めをしていたなら、できなかったと思います。

 

資格取得にはスクールや通信学習で一定の費用が掛かるイメージがありますが、時間があるのであれば、独学での目標達成は十分可能です。自分で学習法を模索する経験は苦しい反面、自信にもなります。専門学校等に通わなければ取得が難しい資格もありますが、独学が可能なのであれば断然、独学をおすすめします。

 

では、どのような資格やスキルを選べばよいのでしょうか。

よくネット上に「おすすめの資格」をランキング化した記事がありますが、こうした情報に基づいて決めることは、あまりおすすめしません。

それよりも、まずは自分が「こうなりたい」という理想の将来像を明確にしてから、それに必要な資格を探すようにしてください。

その結果、「目指す将来像に資格は必要なかった」との結論に至る場合もあるでしょうが、それはそれで良いと思います。

 

以下では参考までに、筆者が実際の資格選びで重視したポイントを2点、紹介させていただきます。

 

①年を重ねても仕事を続けやすい

「人生100年時代」では、会社の退職後も長い後半生が待っています。年齢を問わずに使えるスキルを獲得できれば、「生涯現役」でいることも可能になります。

ただ、どんなスキルであっても、常に勉強して磨き続けることが必要です。

 

②自分や大切な人の日常生活や人生設計にも役立てることができる

クライアント等の役に立てていると実感できる瞬間は、とても達成感と充実があり、仕事の醍醐味と言えます。さらにスキルを使って、自分や大切な人の生活も向上できれば、幸福度を最大化することができます。

 

余談になりますが、基礎的なパソコンスキルは身に着けておきましょう。求人募集には、「Word、Excelの基本操作ができる人」「Officeソフトが使える人」といった条件が付されていることが多いものです。

これからますますデジタル化が進みますので、ウェブデザインやプログラミングといったスキルがあれば、即戦力になることができます。

 

4.リトライに「遅すぎ」はない

 

先の意識調査でも紹介した通り、女性は35歳を超えると結婚後の再就職に消極的になる傾向が明らかになっています。

その心境は、筆者にもよくわかります。

筆者は専業主婦をしていた32歳のときに1級ファイナンシャルプランニング技能士の資格を取りましたが、仕事をスタートさせたのは35歳になる年でした。

時間がかかったのは、「ブランクのある自分が今更、役に立てるだろうか」という怖さもあり、転職活動になかなか踏み出せなかったからです。

仕事と家庭の両立にも不安がありました。

ですが、今では夫の協力も得ながら、苦労はありますが充実した生活を送ることができています。

 

長い人生、リトライに「遅すぎ」はありません。ですが、「早いに越したことはない」とも思います。

実際の再就職にあたっては、「実務経験」を求める企業が多いので、資格だけだと、苦労します。

資格の勉強はあくまで「スタートライン」に過ぎませんので、始めるかどうかでいつまでも悩むのは非常に時間がもったいないとお考え下さい。

興味がわいたら即行動、「一歩を踏み出す勇気」が大切です。

 

参照データ
*1 内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書令和元年版」
www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r01/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-03-04.html
*2 地域少子化対策検証プロジェクト資料「結婚・出産等に関する意識調査」15ページ
www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/chiiki-shoshika/h27-10-22-siryou8-2.pdf
*3 三菱UFJリサーチ&コンサルティング「厚生労働省委託調査 出産・育児等を機に離職した女性の再就職等に係る調査研究事業 労働者アンケート調査結果」22ページ
www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/dl/h26-02_itakuchousa00.pdf 
*4 三菱UFJリサーチ&コンサルティング「厚生労働省委託調査 出産・育児等を機に離職した女性の再就職等に係る調査研究事業 労働者アンケート調査結果」60~61ページ
www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/dl/h26-02_itakuchousa00.pdf
*5 厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査 結果の概況 統計表 付表3(規模・雇用形態)」
www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/xls/toukeihyo.xls
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