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業務委託で働きたい人・業務委託から転職したい人の履歴書の書き方

業務委託で働きたい人・業務委託から転職したい人の履歴書の書き方

会社にしばられることなく、自分のスキルを武器に企業と契約し仕事を行う「業務委託」に興味を持つ方が増えています。

一方、採用担当をしていると40歳前後の方で、業務委託から一般企業への転職を目指す方が増えてくる印象を受けます。

 

この記事では、業務委託を目指す人、業務委託から一般企業への転職を目指す人に向けて、それぞれの履歴書の書き方をご紹介します

 

1.業務委託で働きたい!業務委託ってどんな働き方?

 

そもそも業務委託とはどのような働き方なのか、メリットとデメリットも含めてご紹介します。

 

①.業務委託の働き方

業務委託を派遣や契約社員と同じように考えている方がいらっしゃいますが、実は全く違う働き方です。派遣や契約社員が会社に所属して給料をもらうのに対し、業務委託は自分が「個人事業主」となります。

 

一般的には、ほかの会社と仕事の内容や報酬、納期などを相談して仕事を受注し、委託を受ける契約を結びます。個人事業主は、例え相手が企業であっても対等な立場で仕事を行うことが特徴です。

 

企業にとっては雇用関係がなく成果報酬型に近い契約のため固定費削減もできるお得な形態といえます。一方で雇用契約ではないため、信頼関係でつながる仕事という側面もあります。

 

②.業務委託の契約方法

業務委託には、あらかじめ取り決めた「行為の完遂」を目的とした「委任契約」と、「仕事の完成」を目的とした「請負契約」の2つの契約形態があります。

 

たとえば「システム開発」を考えた場合、委任契約ではあらかじめ取り決めた労働期間システム開発に取り組めば、たとえシステムが完成しなくても、その期間に対して報酬が発生します。

 

しかし請負契約の場合は、システムが完成し、トラブルがないことが確認できなければ報酬はもらえません。

 

委任契約と請負契約のどちらを選ぶかは、話し合いによって決められます。

 

③.業務委託のメリットとデメリット

業務委託は、時間や場所に縛られることなく、自由な働き方ができるメリットがあります。スキルを上げれば複数の企業と契約し、高収入を得られる可能性もあり、自分の得意な分野での活躍が期待できます。

 

一方、業務委託は個人事業主となるため、労働法が適用されません。また仕事が継続する保証もないため、収入が安定しないという欠点があります。一年間の収支や納税金額を報告する確定申告をする必要があり、会計などの知識も必要になります。

編集渡辺
働き方の自由が得られるメリットがある一方で継続的に仕事が得られる保証はありません、企業に属していたら会社が代理でしてくれる会計処理も自分でする必要があります。

 

2.業務委託で働きたいときに履歴書の志望動機はどう書く?

 

業務委託で仕事を受注したいと考えたとき、履歴書にはどのような志望動機を書けばよいのでしょうか。また履歴書が不要と言われた場合に気をつけるポイントについても説明します。

 

①.業務委託の志望動機の書き方

業務委託で履歴書が必要と言われた場合の志望動機は、基本的にはほかの企業に提出する志望動機と同じようなことを記載すれば問題ありません。これからはじめて業務委託で働き始める場合には、新しいことに挑戦する意気込みなどを、前向きな言葉で書き記せばよいでしょう。

 

また業務委託では、即戦力として仕事をこなすことが期待されています。

自分にどんなスキルがあり、どのように貢献できるのかを記載するのが望ましいです。

 

②.業務委託で履歴書や志望動機が不要の場合

業務委託は企業に雇用されるわけではないので、履歴書が不要になるケースも多くあります。企業が求めるスキルがあり、予定される職務を全うできるのであれば、学歴やこれまでの職歴が問われない場合も少なくありません。

 

そのような場合、企業の雰囲気が分からない、あるいは思っていた仕事内容と違っていることも考えられます。企業が求めるスキルと、自分が提供できるスキルがかみ合わないことも起こりえます。そのような事態を避けるため、履歴書が不要といわれたら、企業のHPや募集されていた仕事の内容などをしっかり調べ、ミスマッチがないか確かめた上で契約を結ぶようにしてください。

 

3.業務委託から転職したいときの履歴書の書き方

 

それでは反対に、いま業務委託で働いている人が企業に転職したい場合、履歴書はどのように記載すればよいのでしょうか。

 

①.業務委託の履歴書の書き方

業務委託としての契約回数が少なく、契約した企業名よりも自分が行っていた仕事の内容をアピールしたい場合には、「個人事業主」として職歴を記載しましょう。

 

20XX

4

 〇〇オフィス設立 個人事業主として開業

20XX

9

 WEBデザイナーの仕事に従事

20XX

7

 株式会社△△よりサイトデザインの仕事を請け負う

20XX

8

 一身上の都合により廃業

 

一方、業務委託として就業した回数が多く、勤務していた企業名をアピールしたい場合には、業務委託として職歴を記載しましょう。

 

 業務委託として下記の業務に従事

20XX

9

 〇〇株式会社にてシステム開発に従事(20XX年7月終了)

20XX

7

 株式会社△△にてアプリ開発サポート(20XX年8月終了)

 

②.業務委託の履歴書で使う言葉

業務委託では、一般企業に勤務していたときに使用する「入社」や「退社」とは異なる言葉を使用するので、注意しましょう。

 

新しく仕事を始めるとき

開業

仕事を辞めるとき

廃業

仕事内容を記載するとき

従事・請け負うなど

 

4.まとめ

 

業務委託は企業にとっても、必要な期間だけ、必要なスキルを持った人材に効率よく仕事を依頼できるため、これからますます増えてくると考えられています。

業務委託で履歴書を提出する必要があるときには、自分が持っているスキルなどを分かりやすく伝え、アピールするようにしてください。

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編集者 渡辺

人材業界の大手転職メディアの企画/編集を15年、そして10年以上新卒・中途採用の面接官を行い、年300人以上の就職者に耳を傾けてきました。特異分野は、各業界や企業の分析、データに基づいた役立つ記事を更新していきます。

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