入社して間もない新卒で退職するとき、誰にどのように伝えればよいのか分からず困っていませんか。引き留められたら決意がにぶってしまうかも…と悩んでいる方もいるでしょう。
新卒入社した会社を退職するときには、マナーを守ってもめ事のないようにしたいものです。
この記事では、新卒入社の会社を退職するときのマナーと理由の伝え方、また退職するときの注意点を紹介します。
1.退職するときは誰に伝えるのがマナー?
新卒で入社した会社を退職しようと決めたときには、自分が配属された部署の直属の上司にまず伝えることがマナーです。夕方など、就業時間外に「今ちょっとよろしいでしょうか?」と声をかけましょう。
「今後のことでご相談があります」などと思わせぶりな切り出し方は、上司を身構えさせるばかりではなく周りの社員にも退職の意図が伝わってしまう可能性があるため注意しましょう。
2.新卒で退職したいときの伝え方のポイント
新卒で退職したいと考えているときの伝え方のポイントを2つ紹介します。
①引き留められない伝え方をする
退職を決心していても、「○月○日に退職させていただきます」と断言するのはNGです。もし退職の理由が人間関係などであった場合でも、けんか腰にならず、やんわりとした言い方で退職を切り出しましょう。
かといって「退職を検討しているのですが」と相談口調になってしまうと、引き留められてしまうかもしれません。まずは「実は退職させていただきたいのです」と切り出し、相手の反応を確認しながら検討している退職日を伝えるようにしましょう。
②「仕方がないな」と思わせる理由を伝える
退職理由については、「一身上の都合」で問題ないのですが、上司から「差し支えなければ教えてほしい」と必ず聞かれると思っておきましょう。
理由を聞かれた場合には、「給料が安い」「残業が多い」などネガティブな理由は避けましょう。「給料を上げる」「残業を減らす」などと引き留められる可能性があります。条件次第で残ってもいいと考えるのであればよいのですが、相手は引き留めるためだけに言う場合もあるので要注意です。
退職を決意しているのであれば、「退職してやりたいことがある」といった、ポジティブで誰もが納得するような理由を伝えるようにしましょう。
3.退職するときの注意点
退職を決めたときには、社会人として周囲に迷惑をかけないようにすることが大切です。退職するときの注意点を2つ紹介します。
①退職することは必ず直接伝える
退職すると決めた途端、会社に行くのが嫌になってしまい無断欠勤をしてそのまま退職するといった行為は最悪です。退職するのであれば、きちんと退職の意思を伝えるようにしましょう。
また、退職を伝える方法も、直属の上司に口頭で伝えることがマナーです。いくら親しくなっていたとしても、メールやLINEで退職の意思を伝えるのは社会人の常識から外れます。言いにくいことではありますが、きちんと時間を取ってもらったうえで、口頭で伝えるようにしてください。
②引き継ぎをしてから退職する
法律上は、2週間前に退職を伝えればよいとされています。しかし、2週間では引き継ぎが間に合わないため、会社の就業規則では1カ月や2カ月前までに伝えるとされていることがほとんどです。
会社の就業規則と民法では、民法が優先されるのですが、引き継ぎがおろそかなまま退職してしまうのはこれまで一緒に働いてきた同僚や上司に迷惑をかけることになります。社会人のマナーとして、最低でも1カ月前には退職の意思を示し、しっかりと引き継ぎを済ませて退職するようにしてください。
③退職のタイミングを考える
退職の時期も法的な縛りはありませんが、繁忙期に退職するのは避けたほうが無難です。繁忙期に抜けられると人手が足らなくなるうえ引き継ぎにも十分時間をかけられないといったことが考えられます。
退職の時期については、希望をごり押しすることなく、会社が忙しくないタイミングを見計らうようにしましょう。
4.まとめ
新卒で入った会社を退職するときは、初めての退職となるため分からないことがたくさんあります。しかし、マナーを間違ってしまったら、残る同僚に迷惑をかけることになり、ギクシャクしたまま退職することになってしまうかもしれません。
退職すると決めたときには、伝える相手や退職の時期などをしっかりと考えて、「飛ぶ鳥あとを濁さず」の精神で引き継ぎもしっかり行うようにしてください。