新卒で入社し、やりがいのある仕事と念願の社会人生活を楽しんでいても、人間関係や社会人としてのマナー、仕事の評価など新たな環境による疲れから体調不良になってしまうことがあります。
「なんだか体の調子が悪い」。そんなとき新卒で入社したばかりだと、休むことをためらってしまうかもしれません。新入社員だから休んだら印象が悪くなるのでは、と心配にもなるでしょう。
そのようなときは仕事を休んでもいいものなのでしょうか。そこで、新卒社員が悩む、仕事を休むことについての考え方や体調不良で仕事を休むときのマナーを説明します。
1.新卒社員でも体調不良で休むべきときがある
社会人であれば、体調不良で仕事を休んで周りに迷惑をかけないよう日ごろから体調管理をしなければいけません。仕事の前日に一晩中遊んだり不摂生な生活をしたりして「体調が悪いので仕事を休みます」と言えばひんしゅくを買うのは当然のことです。
しかし、いくら気を付けていても体調不良になってしまうことはありえます。特に、新たな生活スタイルの中で一生懸命仕事をしている新卒社員は、環境の変化やストレス、激務による疲労で体調を崩してしまうものです。
無理して仕事に行き、効率が悪くなったりミスを連発したり、最悪の場合倒れたりしてしまっては余計周りに迷惑をかけてしまいます。そんなときは、思い切って休み、回復に努めることも大切です。「この状態で仕事に行っても、いつも通りのパフォーマンスで働けるか」を一つの目安にして自分の体調と向き合いましょう。
2.体調不良で休むことで悪印象を与えないように注意しよう
体調不良で休むことはやむを得ないとしても、新卒で入社したばかりなら、なるべく印象が悪くならないようにしたいものです。そのためには仕事を休むうえでの社会人のマナーを守るようにしましょう。
①.電話連絡がマナー
欠勤の連絡をするときは「電話連絡」がマナーです。直属の上司に連絡するため、特に上司世代であれば電話連絡が鉄則という考えを持っていることも多いでしょう。また、家族に連絡してもらうのは学生時代まで。社会人であれば意識がないなどの緊急時を除き必ず自分で連絡をします。
連絡時は症状や状況を明確に伝えることが大事です。「○○なため病院に行きたいのでお休みをいただきたいのですが、よろしいでしょうか」と許可を求めるような言い方をすると印象が柔らかくなります。
ただし、休むべきかどうか考えるのは、あくまで自分の責任です。「○○なのですが、今日は休んだ方がいいでしょうか?」と聞くと、上司から「休んでね」と言ってもらうのを待っているようで印象が良くありません。「社会人だから自分で判断して!」と思われてしまうでしょう。
②.必ず始業前に連絡する
連絡は、必ず始業時間の10~15分前までには行なうようにします。欠勤がでるならそれを補うために仕事の調整が発生するかもしれません。始業間際や始業後に連絡すると、欠勤による調整を急いで行わせることになってしまいます。
自分が休むことによってシフトやスケジュールを調整しなければいけない状況なら、出勤するのが難しいとわかった時点で、できるだけ早く連絡した方が良いでしょう。
③.仕事の引継ぎを忘れずに
休みの許可を得たなら、自分が持っている仕事やその日にやる予定だったことを忘れずに引き継ぎましょう。
引き継ぎをせずに、その日の業務が滞ったり混乱したりすると周りに迷惑をかけてしまい、休んだことの印象が悪くなるかもしれません。きちんと詳細を伝え引き継ぐことで体調不良で仕事を休むとしても社会人としての責任を果たせます。
休み自体はやむを得ないとしても、他の人の業務にも少なからず影響を与えてしまいます。休み明けには、忘れずにお礼を伝えることが大切です。
3.休めず体を壊すような環境なら職場環境の見直しを
マナーを守って欠勤の手続きを行ない、休み明けのフォローを忘れないなら、休んだからといって評価が下がるようなことはありません。むしろ無理をさせて何かあると会社の責任も問われるため、体調不良の時は休むという風潮の会社も多くなっています。
しかし「新入社員のうちから休むなんてやる気がない」「人手不足だから休まれると困る」と考える職場がまだあるのも事実です。
疲労やストレスをため続ければ、体を壊してしまい退職せざるをえなくなってしまうかもしれません。食欲不振、動悸、不眠、涙が出るといった症状が続くなら、うつ病であることも考えられます。
そんな状況まで追い込まれるような職場は、労働環境としてふさわしいとはいえないでしょう。新入社員は休めないという風潮で体を壊してしまうようなら、労働環境の改善を図ることをおすすめします。
4.まとめ
仕事とは気軽に休めるものではありませんが、体調不良でいつものように仕事ができないなら、きちんと休んで病院に行くなど、体調回復に努めるのも社会人として大切なことです。
またなんとなく体の不調が続く場合は、ストレスや環境の変化で心身共に疲れがたまっているサイン。意識的に休息を取ったりストレスを発散したりして、健康的な状態で仕事を続けられるようにしましょう。