2020年7月に、みずほ総合研究所が公表した資料によると、コロナ禍による所得減少を予想している家計は5割程度という結果となりました。
所得が減少する確率は、所得水準が低い家計で高い傾向があり、格差の拡大が懸念されるところです。*1
コロナ禍による影響で毎月の給料が減少するなど、サラリーマンの家庭でも、家計がますます厳しくなる兆しが見えています。
今回は、そんな家計を少しでもプラスにするべく、在宅で簡単にできる副業を10選ご紹介していきます。
スキマ時間にでき、通勤の必要もなく、肉体的にも負担が軽い仕事ばかりです。
特にスキルを必要としない初心者向きの案件ばかりですから、副業を初めてする方は、ぜひ、参考にしてください。
1.副業者の割合と現状
まず、最初に副業者の割合と現状から見ていきましょう。
(1)副業する人は年々増加
下図1は、総務省統計局が実施した平成29年就業構造基本調査による「雇用形態別 副業者比率及び追加就業希望者比率の推移」(平成14年~29年)のグラフです。
参照すると、平成29年度の副業者比率(本業がありながら副業をしている人の割合)は4.0%となっており、平成24年と比較すると 0.4ポイント上向きになっています。
雇用形態別では、「正規の職員・従業員」は 2.0%で0.2 ポイント上昇し、「非正規の職員・従業員」は 5.9%で、こちらも0.6 ポイントの上昇。
追加就業希望者比率(本業はあるが副業を希望している人の割合)は6.4%となっており、平成24年より0.7ポイントの上昇です。
雇用形態別では「正規の職員・従業員」は 5.4%で1.1 ポイント上昇し、「非正規の職員・従業員」は8.5%で0.4 ポイント上昇しています。
したがって「現在、副業をしている人」「これから副業をしたい人」の数は、年々増加している傾向です。
(2)副業に充てる時間は1~9時間が最も多い
下図2は、厚生労働省が調査した「副業・兼業者の週労働時間(図2上)」「副業・兼業先の1週間の平均労働時間(図2下)」のグラフです。
図2上を参照すると、副業・兼業者の週労働時間の全体平均は、就業者の平均と差はありません。
しかし、比較してみると副業・兼業者の方が,、週労働時間が長い人の割合が多い結果となっています。
副業をして働いているため、労働時間が増えてしまうからです。
それでは、副業をしている時間はどのくらいかというと、約半数の働き手が週平均1時間~9時間となっています。
1週間、合計9時間で計算してみると、1日約1.3時間ほど副業に時間を充てているということです。

図2 引用)厚生労働省「副業・兼業の現状と課題」P9
2.在宅で簡単にできる副業10選
実際に外で副業をするとなると、本業で朝から夕方までずっと働き通しの場合、なかなか体力的にキツイものがあります。
ここでは、在宅でできる初心者向けの、簡単な副業をご紹介していきましょう
副業名 | 仕事内容 | 報酬 | カンタン度 | おすすめサイト |
アンケート回答 | サービスやショップなどについてのアンケートに回答する | 33~330円 | ★★★★★ | ・クラウドワークス ・ランサーズ |
データ入力 | データ作成やデータ入力などの作業をする | 5000~10,000円 | ★★★★★ | ・クラウドワークス ・ランサーズ |
ポイントサイト | カード発行や口座開設などでポイントをためる | ・カード発行7,500ポイント ・ネット銀行口座開設1,100ポイントなど (1P=1円) |
★★★★★ | ・モッピー ・楽天スーパーポイントスクリーン |
話し相手 | 愚痴や悩み、恋愛相談の話し相手になる | ・話し相手(100~200円/1分) ・恋愛相談(8,000円/60分) |
★★★★★ | ・ココナラ ・タイムチケット |
テープ起こし | インタビューやセミナーの動画、録音の音声を文字に起こす | 1,000~50,000円 | ★★★★ | ・クラウドワークス ・ランサーズ |
写真販売 | 自分で撮影した写真を販売する | 500~5,000円(1枚) | ★★★★ | ・ココナラ ・PIXTA |
レビュー・口コミ | 商品やサービスの評価をレビューする | 55~990円(1件) | ★★★★★ | ・クラウドワークス ・ランサーズ |
商品モニター | 商品を実際に使用して使用感や感想を述べる | 300円~(1件) | ★★★★★ | ・クラウドワークス ・ランサーズ |
在宅コールセンター | マニュアルに沿って在宅で電話対応業務をする | 1,300~1,500円 | ★★★★ | ・タウンワーク ・インディード |
ライティング | クライアントの要望に沿ってブログ記事などを執筆する | 2,000~20,000円 | ★★★★ | ・クラウドワークス ・ランサーズ |
3.コロナ禍による収入減少と家計への影響
新型コロナによる感染拡大の影響は、世界中の経済に大きな打撃を与えました。
日本でも、企業の事業活動が停止され、経済生産は大きく縮小しています。
そのため、労働者の収入減少が増加していき、家計にもマイナスの影響が出ている状況です。
(1)女性、非正規雇用、低所得層は大幅な月収減少
下図4は、労働政策研究・研修機構がまとめた「コロナ下での月収減少」のグラフです。
参照すると、コロナ下で月収が減少した人は、男性では39.8%、女性では41.9%となっておあり、男女とも約4割の人が月収減少の憂き目に遭っていることが読み取れます。
また、女性の方が男性より、減少した人の割合が多くなりました。
就業形態では、「パート、アルバイト」「派遣労働者」の減収傾向が多い見られ、双方とも「3割以上減少を経験」した人は全体の約3割といえます。
「1~2割減少を経験」した人も含めると、双方とも約52%程度となっており、毎月の収入が減った人は過半数を超えているのです。
年収別では、年収300万円未満の層が約46%減少し、他の年収層と比較すると、最も多く月収が減少しています。
つまり、「女性」「非正規雇用」「低所得層」ほど、コロナ下の中、月収が減少した人が多いといえます。

図4 引用)厚生労働省「コロナ禍による仕事・生活への影響」P12
(2)月収が減少した層ほど、世帯全体の家計が赤字に
下図5は、コロナ下での月収減少程度別に分けた「家計収支の状況」のグラフです。
参照すると、3割以上減少を経験した層は「やや赤字」が24.3%、「かなり赤字」が22.0%となっており、合わせると46.3%の人が「赤字」となりました。
他の層と比較すると、赤字の割合が最も多く、月収の減少を経験した層ほど、世帯全体の家計収支が「赤字」という結果です。
3割以上減少を経験した層では「かなり赤字」が22.0%であり、「減少なし(6.5%)」「1~2割減少を経験(9.6%)」と比較すると、かなり高い割合となっています。
これらのことから「コロナ前から低所得層」であるほど、コロナ下で月収減少のあおりを受け、家計が苦しい状況であることがうかがえます。

図5 引用)厚生労働省「コロナ禍による仕事・生活への影響」P13
4.まとめ
今回は、「在宅で簡単にできる副業」について、詳しく解説をしていきました。
コロナ禍により収入が減少するなど、家計の状況はこれからも厳しくなる予兆があります。
その様な中、休みの日など空いた時間を利用して、在宅で副業収入を得る人が増えつつあるのです。
自宅にいながらできるので、通勤時間も必要ありません。
今回、おすすめの副業としてご紹介した仕事は、パソコンやスマホなどのツールを使い、特にスキルを必要としませんから、副業初心者の方も気軽に挑戦できます。
肉体労働を必要としないので、本業で長時間働いている方でも、身体に負担がかからないのがメリット。
内容が簡単なため、大きく稼げるというわけではありませんが、月に1~3万円などでも、積み重ねれば年間でそれなりの金額にはなります。
本業とは違う職種で、リフレッシュも兼ねて、簡単にできる副業にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。