転職者を受け入れる企業のなかには、面接とあわせてテストを実施するところがあります。テストは応募者の性格や能力をチェックして、募集している業務に対する適性を確認することが目的です。
この記事では、転職をするときに、面接とあわせて企業が行うテストについて、概要や内容、またその対策までご紹介します。
1.転職で企業が行うテストの概要
転職者を受け入れる中途採用で行われるテストは、「能力適性検査」と「性格適性検査」の大きく2つに分けられます。40分〜1時間ほどの時間で行われるマークシート形式のテストがほとんどですが、稀に小論文などの思考問題を出す会社もあります。
テストの結果をどれだけ重視するかは企業によって異なりますが、テストを重視する会社の場合には、面接の結果がよくても、テストの結果次第では一律不採用にするケースがあります。
またテストの結果は参考程度にする企業の場合でも、テストを受けるにあたってきちんと対策を行ってきたのかをチェックしている場合もあるため、事前にしっかり対策を行っておくようにしましょう。

2.転職で企業が行うテストの内容
それでは、実際に転職者の採用を判断するために面接とあわせて行われるテストには、どういったものがあるのかをみてください。
①.能力適性検査
一般常識や基礎的な学力を調べるためのテストが能力適性検査です。テストでは専門知識を必要としない問題が多く出題されるため、対策をしないで挑むと時間内にすべてに回答できない可能性もあるので注意が必要です。
また能力適性検査は、実際のテスト結果だけではなく、テストに際してきちんと準備をしてきたかなど、与えられた課題に対して取り組む姿勢を見られる場合があります。簡単なテストだと油断することなく、しっかり対策して臨むようにしてください。
②.性格適性検査
性格適性検査は、質問に「はい」や「いいえ」、あるいは「あてはまる」「あてはまらない」「どちらともいえない」などを選択する形で次々と回答していくテストです。
正解があるわけではなく、回答の傾向を見ることで、受験者のストレス耐性や積極性などを測ります。
③.そのほかのテスト
新卒採用で行われることが多い、性格と能力両方の適性を測るSPIテストを中途採用で導入する企業も増えてきています。
また論理的思考能力をチェックするために小論文を書かせる、あるいは金融など専門知識が必要な業界では、業務上必要なレベルの知識を問うテストを課す企業もあります。
3.転職でのテスト対策
ここからはテストの種類別に、対策方法をご紹介します。
転職者の採用時に面接だけではなくテストも行う企業では、抜き打ちでテストをすることはほとんどなく、事前に告知されることが一般的です。テストがあるとわかった場合には、しっかりと対策するようにしましょう。
①.能力適性検査の対策
一般常識や基礎学力を測る能力適性検査は、問題集が市販されているため事前に対策が可能です。テストは中学から高校レベルの国語や数学、そして時事問題などが出題されます。
能力適性検査では、専門知識は求められませんが、問題に慣れて傾向をつかんでおかないと、問題の意味を取り違えるなどした場合には、企業が求める合格点に達しないこともあるでしょう。
また問題数が多い場合には、最後まで回答できないことも考えられるため、設問のボリュームと回答スピードに慣れておくことが大切です。
②.性格適性検査の対策
性格適性検査では、「落ち込みやすいほうだ」「冗談をよく言うほうだ」などの質問が言い回しを変えて繰り返しだされ、回答の整合性を見られるのが特徴です。
そのため企業が好む人物をイメージして回答していると、最初にどう答えたかがわからなくなり矛盾が生じてくる可能性があります。適性検査を受けるときには、設問に対して一貫性をもって答えるのがポイントです。
イメージですが以下のように企業には表示されます。
企業側も事前に実施し、企業にマッチするレーダーチャートと、選考者のレーダーチャートを合わせ、マッチング度合いを数値で測定するためのものです。
答えに一貫性がないと数値が低くなるように設定されています。
また設問のなかには、「これまで一度も他人の意見に反対したことがない」「約束を破ったことはない」などのように、嘘を見抜くための設問もあるため注意が必要です。このような質問に対して自分をよく見せようと「はい」と答えた場合は、その項目の数値が低くなるようになっています。
4.まとめ
転職の面接過程でテストを行う企業があります。
テストをどれくらい重視するかは企業によって異なりますが、面接で手応えがあったのに、テストの結果が足をひっぱり不合格になるのは残念です。
転職を希望する企業が、面接とあわせてテストを行うとわかったときには、テストのスコアだけではなく、テストに対する姿勢をチェックされることもあるためしっかりと対策を行うことが大切です。