楽天が公用語の英語化を公表して早10年になります。
現在の楽天社員の平均TOEIC点数は800点を超えていると聞きます。
楽天だけでなく
近年英語力を必須とする企業や、英語力を高く評価する企業が増えてきました。
そのため転職に役立てようと、英検やTOEICを受験している方も多いと思いますが、どのくらいの級やスコアから履歴書に書いて英語力をアピールできるのか迷っていないでしょうか。
この記事では、履歴書で英語力を記載してもよい基準と、記載方法をご紹介します。
1.履歴書に記載する英検やTOEICのレベル
一般的に履歴書に記載してよいとされるのは、ビジネスとして通用するレベルといわれています。英検とTOEICのそれぞれについて、詳しく見てみましょう。
履歴書に記載できる英検のレベル
英検は、英語の「聞く」「話す(3級以上)」「読む」「書く」の4技能を測定する日本独自の資格で、中学校初級レベルとされる5級から大学上級レベルとされる1級まで、あわせて7つの級があります。
一般的に転職においては、高校卒業程度レベルとされる2級以上(2級・準1級・1級)であれば、履歴書に記載して問題ありません。
履歴書に記載できるTOEICのレベル
TOEICは、英語を母国語としない人を対象とした世界共通のテストで、リスニングとリーディングの能力を測定するテストです。級ではなく点数(スコア)でレベルを判断する点が英検とは異なります。
多くの企業がTOEICを英語力の目安としていますが、600点以上であれば履歴書に記載して英語力があると理解が得られます。
2.企業が求めるレベルに合わせて記載する
履歴書に記載してよい一般的な目安の級やスコアをご紹介しましたが、企業が求める英語のレベルは実にさまざまです。そのため実際に自分の級やスコアを履歴書に記載するかどうかは、応募する企業や職種に合わせるのが無難です。
たとえば日常的に社内で英語を使用している、海外の取引先と頻繁に英語でやりとりをしているような企業であれば、英検2級やTOEIC600点では英語が苦手と思われます。
※住友商事では事務でもTOEIC730点がMUST要件です。
自分が応募する企業や職種をよく研究し、どの程度の英語力を求められているのかを判断したうえで、英検やTOEICの成績を履歴書に記載するかどうかを決めましょう。
3.英検やTOEICの履歴書への記載の仕方
英検やTOEICの成績は、履歴書の「免許・資格」の欄に記載します。
履歴書への英検の記載の仕方
英検は資格を取得した年月と合格した級を記載します。「英検」という略語ではなく、「実用英語技能検定」と正式名称を記載しましょう。
<英検の記載例>
年 |
月 |
免許・資格 |
20XX |
10 |
実用英語技能検定 準1級合格 |
履歴書へのTOEICの記載の仕方
TOEICには、リスニングとリーディングの技能を測定する一般的な「公開テスト」のほかに、企業や学校で行われる団体特別受験テストの「IPテスト」があります。また初級・中級向けのTOEIC Bridge Test、筆記力を試すTOEIC S&WなどひとくちにTOEICといってもさまざまな種類があることが特徴です。
そのため履歴書に記載するときには、TOEICのどのテストを受けたのかを明確に記載し、横に並べてスコアを書くとよいでしょう。なおTOEICのうち、TOEIC Bridge Testは初級・中級レベルのため、履歴書に記載してもあまりアピールにはなりません。
なおTOEIC S&Wテストについては、スピーキングとライティングのそれぞれが130点以上(200点満点)であれば能力をアピールできますが、単独ではなくTOEIC公開テストと一緒に記載するようにしてください。
<TOEICの記載例>
年 |
月 |
免許・資格 |
20XX |
12 |
TOEIC公開テスト 730点取得 |
<TOEIC S&Wの記載例>
年 |
月 |
免許・資格 |
20XX |
10 |
TOEIC公開テスト 730点取得 |
20XX |
12 |
TOEICスピーキング&ライティング公開テスト スコア320/400点 |
(スピーキング170/200点 ライティング150/200点) |
4.資格がない場合の英語力の記載方法
英検やTOEICを受験していなくても、海外留学の経験がある、あるいは現在仕事で日常的に英語を使用している方もいます。
そういった場合には、特記事項欄で英語力をアピールするのがおすすめです。「英会話力:ビジネスレベル」などと記載し、留学経験や現在英語で行っている業務の内容を記載してください。
5.まとめ
近年では多くの企業で英語力が求められるようになっているため、転職に向けて英語力を磨き資格を取得すれば転職でも大きな武器になります。
しかし企業によって求められる英語力は異なるため、履歴書でアピールするときには応募する企業や職種をしっかり研究してから記載するようにしてください。