面接の場で面接官はこのようなことを確認しています。
①これまでのスキル/経験
②選考者の人柄
③自社のコンピテンシーとの比較(主体性、達成志向、対人スキル、自己認知、思考力)
確認をするために、いろいろな角度から質問を投げかけその解答から面接官は読み解くのです。
その中で、「苦労したことや挫折を感じたエピソードはありますか」というよく聞かれる質問があります。
面接でマイナスな出来事は話しづらいと感じてしまうかもしれませんが、この質疑も自分の特性を伝えることができる時間となります。
どうすれば面接官へ好印象を与えるように、自分の挫折や苦労したことを話せるのでしょうか。ここでは、面接で話す失敗談・苦労した話の選び方を見てみましょう。挫折や苦労したことが思いつかないときに、どうやって考えればいいのかも説明します。
1.苦労や挫折を乗り越える力が見られている
挫折や苦労したことを乗り越えた経験を話すことで、自身の再起力や問題解決力をアピールすることができます。ビジネス上つきものである挫折や苦労に対処できる人間は仕事を投げ出さずにやり遂げる人物という信頼感があるため、面接官への印象は良くなります。
面接官が聞きたいのは、挫折や苦労したことから学んだ点や成長過程です。内容を選ぶときは、笑いを狙った面白おかしい失敗談ではなく、何か学んだり乗り越えたりした出来事にします。
話すときは、どんな経験をしたか・それにどう対処したか・そこから得た成果という構成で組み立てると、面接官が聞きたいと思っているポイントを抑えることができます。
2.挫折や苦労したことから何を学んで解決したか考えよう
挫折や苦労したことというネガティブなテーマから、自分のアピールポイントにつなげてポジティブな流れにするのは、なかなか難しいものです。そこでうまくアピールするコツをみてみましょう。
①.挫折を次に生かすための分析力をアピール
挫折や失敗を乗り越えるときには、何が問題だったか考えることから始まります。失敗から学ぶための分析力はビジネスで強みとなるので、挫折や苦労したことを話すときには、その経験をどのように分析したかを取り入れるようにしましょう。
②.問題に立ち向かえるメンタルの強さをみせる
問題点や挫折を感じたとしても、前向きな姿勢で物事に取り組むメンタルの強さ、忍耐力は面接官へ好印象を与えられます。苦労したことがあっても諦めない態度は、転職後に仕事上や対人関係で困難な状況が生じても、くじけることなく取り組む人物と映るでしょう。
③.ネガティブな結末のエピソードはNG
挫折や苦労したことを話すときは、あまりに大きな失敗やリカバリーできなかった結末のエピソードを話さないようにしましょう。また原因があまりに些細なミスだったり繰り返された失敗だったりすると、「仕事ができない人」のイメージを与えてしまいます。
社会経験のある転職者として非常識なエピソードは、そこから学んだことを話しても失敗の方に注目されてしまうかもしれません。
3.思いつかない場合は目標達成のために取り組んだ経験をあげてみよう
挫折や苦労したこととして話せるようなエピソードを持っていないという人は、何か目標達成のために取り組んだ出来事を思い返してみましょう。達成する過程でモチベーションが下がったことや大変だったことを「挫折」「苦労したこと」と置き換えて、どう克服したかという流れで話を組み立てることができます。
数字上の目標だけでなく仕事への姿勢、部下への教育など対人関係、毎日の業務で努力していたことなどを考えるのもいいでしょう。これまでの働きを振り返れば、何かしら学んだことのエピソードを見つけられます
プライベートでの挫折、苦労したことであっても、その経験から人間性に磨きをかけたり仕事をするうえでプラスになったりしたなら面接でアピールできるでしょう。
4.まとめ
面接で挫折経験やこれまで苦労したことを聞かれたなら、問題を分析し、解決する力や諦めない姿勢、失敗から学び糧とする態度をアピールすることが大切です。単なる「苦労話」にならないよう、前向きな結末になる出来事を選び、話を組み立てなければいけません。
転職の面接でされる質問は、すべて意図があります。挫折や苦労したことを話すときに面接官の聞きたいポイントを答えられるよう準備して、面接対策を万全にしておきましょう。