履歴書によっては記入欄に「趣味・特技」があります。転職に求められるスキルや実績のアピールに力を入れて履歴書を書いていると、突然「趣味・特技」なんて何を書けばいいのかわからなくなるかもしれません。
実はこの欄も転職成功のために活用できる立派なアピールチャンスなのです。そこで転職の履歴書での趣味・特技の選び方と採用担当者に好印象を与えるための書き方を紹介します。
1.趣味・特技はぱっとみてわかりやすく書くのが鉄則
数多くの履歴書に目を通さなければいけない選考において、ぱっと見ただけで内容が伝わる履歴書は好印象を与えます。特に趣味・特技は、応募者の人となりを知るためであり、趣味・特技について詳細に知りたいわけではないので、箇条書きなどで簡潔に書くよう心がけましょう。
趣味・特技が何かを端的に書き、そのあとカッコ書きで簡単な説明を付け加えます。文章で書く場合は1~2行程度に収める方が好印象です。
2.自己PRができる趣味・特技で印象アップを目指す
趣味・特技に挙げた内容そのものが転職の結果を大きく左右することは、ほとんどありません。しかし内容によっては採用担当者へ自己PRができ転職に有利に働きます。履歴書を見た採用担当者に「この応募者に会ってみたい・話を聞いてみたい」と思わせたら大成功。そんな印象を残せる書き方をしましょう。
①.具体的に説明できる本当の趣味・特技を書く
当然のことですが、嘘の趣味・特技を書くことは厳禁です。ダンスやモノマネなどその場でできるものは、面接の際にリクエストされるかもしれません。書いた内容が質疑のテーマになる可能性もあるので、深く質問されても答えられるような本当に好きなことを書くようにします。
趣味・特技についての質問の答えに詰まってしまうと、履歴書用に作った趣味だと思われて良い印象は残しません。読書、映画鑑賞などのありがちな趣味は、好きなジャンルや作者、頻度なども入れて本当に情熱を持っていることを示すようにしましょう。
②.人柄をアピールして印象付ける
趣味・特技から人柄をアピールすることができます。例えば、長年スポーツをしている人は協調性や忍耐力がイメージされたり、絵を描くのが趣味と言えば感受性や表現力の豊かな人をイメージされたりするかもしれません。
「料理」と書いた後に「外食でおいしかったものを家で再現し、アレンジしてレパートリーを増やしています」と付け足せば、リサーチ力や創意性、好奇心の強さをPRできます。どんな人柄をアピールしたいかを意識して、趣味の説明をするといいでしょう。
また写真や経歴でイメージされる人物像とギャップを与えるものも印象に強く残ります。例えば写真では大人しく頼りなさそうに見えても、趣味で「一人旅が好きで海外も巡った」とあると「実は行動力があり自立心の強い人なのか」とインプットされるでしょう。
③.企業の取り組みや業務にマッチした人物像を描いてもらう
趣味・特技そのものやそこから描ける人物像が業務や企業の経営方針にマッチしているとさらに印象が良いでしょう。例えば洋書を読むことが趣味なら語学力をアピールできます。サッカーでチームプレイを楽しんでいると書くと協調性をアピールでき、「人とのつながり」を企業理念にしている会社だと、社風と合っている人物という印象になるでしょう。
また写真を趣味として画像編集などのPCスキルを挙げたり特技はプログラミングにしたり、持っているスキルをアピールするのもありです。このように転職であっても経歴以外のところでスキルをアピールできます。
ただしその場合はビジネスでも通用するレベルであることが期待されるため、スキルが低いと逆にマイナスイメージです。少しリスクが高いので本当に自信のあるスキルの場合のみにしましょう。
3.転職の場に不適切な趣味・特技はNG
内容が選考結果を大きく左右することがないといっても、転職の場にNGな趣味・特技があります。一般的に印象が良くないジャンルや個人的な思想に関係して話を広げにくいもの、人間性を疑うものなどです。「履歴書として適切な内容が選べない人」として印象が悪くなってしまうので避けた方がいいでしょう。
また自分のことを伝える履歴書で「特にありません」というのは極力避けるようにします。どうしても思いつかないなら嘘をついてまで書く必要はありませんが、何か日常の習慣や長年続けていることから趣味・特技として書けるものを探してみましょう。
4.まとめ
転職にあまり関係ないように思える趣味・特技の欄も自分の長所をアピールするためのチャンスです。趣味・特技からどんなイメージを持ってもらいたいのか思い浮かべながら書き、採用担当者の印象に残るような履歴書を作りましょう。