転職の履歴書にある「健康状態」の欄で、ペンが止まってしまってはいないでしょうか。特に問題がなければ悩みませんが、持病がある場合などは、どのように書いたらいいか迷うことがあるでしょう。
この記事では、転職活動で履歴書を作成するとき、健康状態をどのように記載すればよいのかをご紹介します。
1.履歴書に健康状態を書く理由
履歴書に健康状態を書く理由は、企業が「採用する職種の業務に問題なく対応できるか」を判断するためです。
厚生労働省が、健康状態によって採用を判断することはできるだけ避けるようにと指導していることもあり、健康状態だけを理由に採用の可否を決めることはほとんどありません。
そのため、もし健康状態に不安がある場合でも、ウソを書いたり隠したりするよりも、正直に伝えることをおすすめします。企業側が採用に値する人物だと判断した場合には、身体に負担のない職種を提案してくれたり、時短やフレックスを取り入れたりしてくれることも考えられるためです。
もし健康状態について隠したまま仕事を始めてしまった場合には、企業に迷惑がかかることが考えられる上、自分の身体にもムリな負担がかかる可能性も高くなるため、健康上の不安は隠さないようにしましょう。
2.健康状態に問題がない場合の書き方
転職を希望する企業に応募する時点で、健康状態に特に問題がない場合には、健康状態を記入する欄には「良好」「極めて良好」などと簡潔に記入します。
たとえその時点で体調が崩れている場合でも、すぐに回復するような風邪などであれば、記載する必要はありません。また骨折しているような場合も、採用までに回復する見込みであるなら「良好」と記入します。必要でしたら、「現在骨折中ですが、入社までには完治見込み」などと記載しておいてもよいでしょう。
3.既往症がある、通院している場合の書き方
それでは既往症がある、あるいは現在通院している場合の書き方を紹介します。
業務に支障がない場合
既往症があったり、現在も何らかの病気で通院したりしているものの、業務に支障がない状態であれば「良好」と書いて問題ありません。
例えば、花粉症や高血圧、慢性の胃腸炎などの症状があったとしても、履歴書にあえて記載しなくてよいでしょう。また、通院して定期的に薬をもらっているような持病があった場合でも、仕事がお休みの日や終業時間外で済ませられるのであれば、記入する必要はありません。
定期的な通院などが必要で、業務に支障がある場合
持病での通院で定期的に業務のある日に休まなければならないなど、通常の業務に支障がある場合には、健康状態欄で伝えておく必要があります。あらかじめ伝えておくことで、入社後に配慮してもらえ安心して働ける可能性が高くなるでしょう。
記載するときには、「良好」と記載した後ろに、「通常業務に支障はありませんが、3カ月に1度平日の午後に通院の必要があります」など、具体的に通院の頻度も伝えるようにしてください。
なお病気の内容については、履歴書に詳しく記入する必要はありませんが、面接などで確認される可能性はあるでしょう。
前職をケガや病気で退職している場合
前職での退職理由をケガや病気としている場合には、現在の健康状態を伝えます。特に問題がない場合には、「良好」と記載し、「現在は完治しているため、業務には支障ありません」とつけ加えておくと安心してもらえるでしょう。
またまだ通院が続いている場合には、「良好で業務に支障はありませんが、3カ月に1度検査のため通院しています」など、現状を伝えるようにしてください。
4.まとめ
健康状態については、問題がなければよいのですが、既往症があったり現在も通院していたりする場合には不安に思うものです。しかし健康状態は、長く働いてもらうために配慮がいるかどうかを企業側が知るために必要な情報です。
隠して入社し、のちのち問題になることを避けるためにも、正直に記載するようにしてください。