コロナ禍の影響で、マスク着用で面接する企業や店舗が増えています。
「マスクあり面接のときって、メイクはどうすれば良い?髪型は?」
あなたも初めての経験に戸惑っているところかもしれません。
マスク着用の面接を成功させるためには、どうすれば良いのでしょうか。実は、あらかじめ知っておくべきポイントがあります。
本記事ではマスク着用の面接で起きやすい失敗と、その回避策として注意したいポイントを解説します。
1.マスク着用の面接で起きやすい5つの失敗
マスク着用の面接で起きやすい失敗は、大きく分けて5つあります。まずは、どんな失敗があるのか知っておきましょう。
失敗1:マスクの蒸れと緊張による化粧崩れ
1つめの失敗は「マスクの蒸れと緊張による化粧崩れ」です。
マスクをしていると、メイクが崩れやすくなります。メイクは「湿気」と「汗」に弱いのですが、マスクはその両方の原因となるためです。
マスクで覆われた肌は蒸れやすく、さらに熱がこもるので汗をかきやすくなります。そこへ面接の緊張による精神的な発汗が加われば、一気にメイクが崩れやすくなります。
失敗2:マスクを外すのに手抜きメイク
2つめの失敗は「マスクを外すのに手抜きメイク」です。
「マスクをしたままの面接なら、マスクの下はしっかりメイクしなくてもいい」と思いがち。しかし、面接にはマスクを外さざるを得ない場面がひとつあります。それは「お茶を飲むとき」です。
面接時にお茶を出されたら、お茶を飲むときには、マスクを外さなければなりません。お茶を飲まないでいると、面接官が気を遣って「お茶をどうぞ」と促してくれることもあるでしょう。
「マスクを外すなら、きちんとメイクしてくれば良かった!」と後悔することになります。
失敗3:マスク跡が消えない
3つめの失敗は「マスク跡が消えない」です。
マスクを外したとき、メイクはしっかりしていても、マスク跡がついていると目立ってしまいます。
特に、顔全体に“寝起きのシーツの跡”のような跡がしっかり付いているのは、良い印象とはいえません。
マスクを外した直後の状態がどうなっているのか、自分ではなかなか気付けないもの。だからこそ、意識して注意したいポイントです。
失敗4:1人だけ柄のマスクで悪目立ち
4つめの失敗は「1人だけ柄のマスクで悪目立ち」です。
最近は、柄入りマスクやカラーマスクを使う人も増えてきました。しかし、いざ面接会場に着いたとき、自分だけが派手な柄マスクで、ほかの応募者が白のごく普通のマスクであれば、居心地が悪く感じてしまうものです。
マスクについては、まだ定まったビジネスマナーがあるわけではありません。ですが、なかには「柄やカラーのマスクはビジネス向きではない」「カジュアルな場で使うべきもの」という考え方の人もいることを知っておきましょう。
失敗5:本来の自分らしさが伝わらない
5つめの失敗は「本来の自分らしさが伝わらない」です。
マスク着用の面接では、普段の自分らしさを十分に発揮するのが難しくなります。その理由として挙げられるのが、マスクによって本来の表情が隠れてしまうことです。
本当は活発な人なのに「元気がなさそう」と思われたり、人当たりの良さが魅力なのに「キツそうな人」と勘違いされたり──何かと誤解が起きやすいのが、マスク着用の面接です。
“誤解がもとで不採用”なんて事態を避けるためには、しっかり対策を行う必要があります。
2.マスク着用の面接で注意すべき7つのポイント
ここまでにご紹介した5つの失敗を踏まえつつ、マスク着用の面接で注意すべき7つのポイントを見ていきましょう。
ポイント1:マスクの色は白無地を選ぶ
1つめのポイントは「マスクの色は白無地を選ぶ」です。
もし「マスクで私の個性をアピールしたい!」などの特別な意図があれば別ですが、そうでない場合は、白無地のベーシックなマスクを選んだほうが無難でしょう。
清潔感を与えやすいく、ネガティブに思われるリスクの少ないマスクでもあります。
カラーのマスクや柄入りのマスクは、人によっては「カジュアル」と受け取られます。面接というパブリックな場所では控えておくのが無難です。
ポイント2:化粧崩れ防止下地を使う
2つめのポイントは「化粧崩れ防止下地を使う」です。化粧崩れ防止下地を使えば、マスクによる蒸れ・汗の対策ができます。
普段は化粧崩れしない人でも、マスク着用の面接では思わぬ崩れ方をする可能性を想定しましょう。
ファンデーションを塗る前に、化粧崩れ防止効果のある下地を使うと、崩れを最小限に抑えることができます。具体的には「皮脂崩れを防ぐ」「汗に強い」「崩れにくい」などと表記された化粧下地がおすすめです。
肌との相性もありますので、試供品やコスメカウンターのテスターで複数の種類を試し、自分の肌に合うものを選びましょう。
ポイント3:リップはマット系のティントを使う
3つめのポイントは「リップはマット系のティントを使う」です。
ベタッと重い感触のグロスや口紅は、マスクの内側でひどく崩れたり、マスクに色移りしたりするので、失敗のもと。
そこでおすすめなのが、サラッとしたマット系のリップティントです。マスクをしていても崩れにくく、出されたお茶をいただくときにも、飲み口にベタッとつく心配がありません。
リップティントは時間が経っても落ちにくいのもメリットです。唇自体を染めるため、朝塗ったときの色が面接時まで持続します。
ポイント4:むくみケアでマスク跡を防ぐ
4つめのポイントは「むくみケアでマスク跡を防ぐ」です。
前提として、まずは自分の肌と相性の良いマスクを探してみましょう。マスクの種類を替えるだけでも、マスク跡の付き方は大幅に変わります。
それでもマスク跡が付いてしまう場合には、マスクではなく「肌の状態」のほうを変えるしかありません。
「むくみ」があると、マスク跡が付きやすくなります。お酒や塩分の摂り過ぎは、むくみの大敵です。
面接前日はお酒や塩分を控え、半身浴や顔のマッサージを行って、顔のむくみケアをしておきましょう。
ポイント5:前髪をアップして肌が見える面積を増やす
5つめのポイントは「前髪をアップして肌が見える面積を増やす」です。
ただでさえ、顔の下半分がマスクで覆われてしまうマスク着用の面接。そのうえ、前髪で額まで覆ってしまうと、暗い印象になります。
前髪はアップにして、すっきり額を出しましょう。見える肌の面積をできるだけ増やすのがコツです。
「見える肌の面積をできるだけ増やす」という意味では、マスクのサイズにも気を配ると良いでしょう。大き過ぎるマスクは避けて、自分の顔にジャストフィットのマスクを選んでください。
ポイント6:アイメイクで優しい印象を作る
6つめのポイントは「アイメイクで優しい印象を作る」です。
「マスクで目しか見えないから、アイメイクは気合を入れる」という人がいますが、これは逆効果。なぜなら、やり過ぎ感のある濃いアイメイクは、「性格がキツそう」「取り繕っている印象」「清潔感がない」などのネガティブな印象を与える危険があるためです。
マスク着用時のアイメイクのコツは、とにかく優しい印象を目指すこと。具体的には、アイラインとマスカラは控えめにし、色はブラックではなくブラウン系を選ぶと、グッと柔らかい印象になります。
アイシャドウもブラウン系がおすすめですが、ブラウン系のなかでも「ピンクブラウン」や「オレンジブラウン」など、暖色系のブラウンを選ぶと、誰でも簡単に優しげな目元が作れます。
ポイント7:履歴書の写真は口角を上げた笑顔にする
7つめのポイントは「履歴書に口角を上げた笑顔の写真を貼る」です。
マスク着用の面接では、履歴書に貼る写真の重要性が増します。
というのは、マスクを着用しない従来の面接では、実際の姿は面接で会ったときに見ることができるので、履歴書の写真は補助的なものでした。
ところが、マスク着用の面接では、面接官は履歴書の写真を見て、「マスクをしていない応募者の素顔」を確認することになるのです。
例えば、履歴書の写真がパッと明るい印象であれば、「マスクをしていない本来の姿は、こうなんだな」と思ってもらえます。
マスクによって表情を十分に伝えられない分、口角を上げた笑顔の履歴書写真でカバーしましょう。
3.マスクを着用していても自分らしさを伝える工夫を
私たちの日常生活のなかでごく当たり前のものとなりつつあるマスク。しかし、マスクを着用することで、伝達できる自分の良さが減ってしまうと、面接では不利になります。
マスクを着用していても、十分に自分らしさを伝えるための工夫をしましょう。今回ご紹介したメイクや髪型のアレンジは、誰でも簡単にできるテクニックです。
ぜひ実践していただき、マスク着用の面接に自信を持って臨んでいただければと思います。

プロフィール:成長期から安定期のベンチャー企業でマーケティングや組織づくりに従事。その後独立し複数のベンチャー企業の立ち上げに携わった経験を活かしてライターとしても活動中。