新卒採用が「マナー、ビジョン、コンピテンシー」でのマッチングに対して
重要中途採用はスキルと経験でのマッチングなります。
中途採用の面接の場では、このスキルと経験が判断軸となるため、それが確認できる書類=職務経歴書なのです
転職者を受け入れている企業では、履歴書と同時に職務経歴書の提出を求めることがほとんどです。職務経歴書は企業にとって、応募者のこれまでのキャリア(実務経験)や実力(スキル)を把握するために、いまや必須の書類とされていて、履歴書よりも重要視しています。

しかし初めて転職活動をする方にとって、職務経歴書は馴染みのある書類ではありません。そのため職務経歴書を書くのは初めてで、なにを書いたらよいのかわからない…という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、初めて職務経歴書を書く方に向けて、職務経歴書の基本的な書き方から書くときのポイントまでを例を交えて解説していきますので、ぜひご参考にしてください。
1.職務経歴書の基本的な書き方
職務経歴書には決まったフォーマットはなく、A4に1〜2枚に、これまでの職務に関する経歴をまとめたものを自作するのが一般的です。履歴書のように市販されている職務経歴書もありますが、書類作成能力をアピールするためにも、可能な限り自作することをおすすめします。

職務経歴書を作成するときには、使用するフォントやサイズのバランスに気をつけて、見出しは大きく太字で強調するなど、見やすく読みやすいものになるように工夫しましょう。
職務経歴の内容を書くときには、わかりやすく箇条書きにし、文末は「〜に勤務」「〜に従事」のように体言止めにします。選考担当者がひと目で経歴を把握できるように簡潔に内容をまとめることは、プレゼンテーション能力の高さのアピールにもつながります。

2.職務経歴書のフォーマットの種類
職務経歴書には、履歴書と同じように古いものから順番に記載する「編年体形式」と、職務内容ごとにまとめる「キャリア形式」があります。それぞれどのように記載するのか、詳しく見てみましょう。
編年体形式
職歴の古いものを上から順番に記載していく編年体形式は、長く同じ会社や業務に携わっていた方が転職するときにおすすめの形式です。
編年体形式の職務経歴書は、冒頭に「職務概要」を数行にまとめて記述し、続いて「職務経歴」を古いものから書いていきます。そのあと「スキルや資格」を簡潔に記載し、最後に「自己PR」でまとめます。
中心となる「職務経歴」の部分には、入社や退職、異動ごとに見出しを作成し、そのときに行った職務や実績をわかりやすく箇条書きにしていきましょう。転職経験がある場合には、転職先の会社情報なども併せて記載しておきます。
【編年形式の職務経歴書の作成例】
職務経歴書
20XX年XX月X日現在
山田 花子
職務概要
20XX年4月、○○株式会社に入社し、約X年間勤務しております。入社後X年は輸入雑貨を扱う営業部で、雑貨店を中心とした新規顧客の開拓や、既存顧客のフォロー、また企画立案に携わっておりました。その後現在に至るまでの約X年間は、営業を続けながら、チームリーダーとして5人の部下を任され、新人育成をしております。
職務経歴
20XX年4月 ○○株式会社入社、営業部に配属
・新規顧客の開拓(X年間で80店舗と新規契約)
・既存顧客のフォロー(月間約30店舗を担当)
・企画立案
・新人教育
〜略〜

キャリア形式
キャリア形式は職務内容ごとに経歴をまとめるもので、専門職に就いていた、あるいは同じような職種で複数の転職経験がある方におすすめの形式です。
キャリア形式も、冒頭には「職務概要」を数行でまとめたものを記載し、続いて「職務経歴」を職務の内容ごとに簡潔に記述していきます。見出しは職務ごとに作成し、同じタイプの職務をしていた場合には、別の会社での経歴もまとめて記載するのがキャリア形式の特徴です。
【キャリア形式の職務経歴書の作成例】
職務経歴書
20XX年XX月X日現在
山田 花子
職務概要
20XX年4月、○○株式会社に入社し、約X年間経理事務を担当しておりました。主に中小企業を中心に、仕訳入力や月次の決算などをおこなってまいりました。
20XX年10月に△△株式会社に転職後は税務担当となり、消費税や事業所税の申告書類の作成などを担当してまいりました。
■職務経歴
20XX年4月〜20XX年9月 ○○株式会社 経理部
20XX年10月〜20XX年3月 △△株式会社 経理部
■経理業務
・会計ソフトへの仕分け入力
・現金出納管理、預金口座管理業務
・月次決算業務
■税務関係業務
・税務調査対応(法人税、消費税、源泉所得税など)
・消費税、源泉所得税の申告業務
〜略〜

3.書類通過率100%の職務経歴書はこちら
お恥ずかしいのですが、私の使っている職種経歴書のひな型を公開いたします。
私は、複数の部署を渡り歩き、アラフォー世代ですので当然専門性が求められます。そのため、「編年体形式」×「キャリア形式」のいいとこどりにしました。

4.職務経歴書を書くときのポイント
職務経歴書を書くときには、おさえておくべきポイントが3つあります。
1つ目のポイントは、誰が読んでもわかるような内容にすることです。企業によってはその社内でしか通用しないような用語を使用していることもありますが、職務経歴書には一般的に使用されている用語に置き換えて書くようにしてください。
この辺は、会社によって固有の使い方をされる方が多い印象があります。
2つ目のポイントは、応募する企業が求めていることを応募要項から読み取って、それに応じた内容の職務経歴書を作成することです。同じ職務であっても、企業によって求めるスキルなどは少しずつ違うため、同じ職務経歴書を使い回すことは望ましくありません。
しかし毎回新たに作り替える必要はなく、職務経歴のなかで特にアピールすると有効と思われる部分を強調する、あるいはPRの内容を調整することで、採用に値する魅力ある人材であることが伝わるように修正すればよいでしょう。

3つ目のポイントは、営業職などで実績を数値で伝えられる経歴については、売り上げや契約数など、具体的な数字を記載することです。また事務職などで貢献度を数値で表せない場合でも、「部署ごとに異なる書式を使用していたため、チェックに時間がかかるという問題があったが、統一フォーマットを作成した結果、時間の削減とミスの減少につながった」など、具体的に伝えるようにしてください。

5.まとめ
初めて職務経歴書を書く方に向けて、職務経歴書の種類や記載するべき内容をお伝えしてきました。
職務経歴書を作成するときには、見る人にとって見やすく、そしてわかりやすく作成することがもっとも大切です。これまでの経歴から培ってきた自分の強みを、職務経歴書のなかで、魅力的にアピールするようにしてください。