転職を成功させるためには、膨大な求人情報から自分にあった求人を探し出さなければなりません。転職に成功した人は、どのように絞り込んでいったのでしょうか?
そこで、今回は新卒をグループ全体で年間1,000人規模で採用をしている超大手人材会社の現役人事担当者に、転職を考えたときに求人情報を探す方法について教えてもらいました。

[sc_Linkcard url="https://saiyopro.com/career/jobchangepreparation/3920/" title="後編はこちら" excerpt="【現役人事が教える】 転職の求人情報の探し方と読み取り方〜後編〜"]
1.賢く転職する人の特徴
多くの人が転職先を見つけられず苦しむなか、難関をくぐり抜いて転職を決める人には特徴があるそうです。
さっそく、賢く転職する人の特徴から聞いていきます。
―― 難関をくぐり抜けて転職先を決める人には、共通した特徴があるというのは本当ですか?
山田さん はい。まず、転職を真剣に考え、勝ち抜こうと決意している人は、自分が必要と思う情報を自分から積極的に取りに行く姿勢が見られる点が共通しています。
―― 欲しい情報を取りに行く姿勢、とは具体的にどのようなことでしょうか。
山田さん 自分がどうしても入りたいと考えている企業があるなら、あらゆる人脈を駆使してその企業に勤めている人と接触し、情報を取りに行くような人は強いです。
企業に関する情報は膨大で、求人票や会社のホームページの求人案内だけでは読み取れません。リアルな声や、企業が本当に求めている人材を知るためには、実際に働いている人の話を聞くのが一番ですから。
また転職エージェントをうまく利用して情報収集している人も、効率よくて賢いなと思います。一つの企業の情報を複数のエージェントを利用して集め、できるだけ多くの情報からその企業の本当の姿を洗い出すのはうまい方法です。
2.転職を成功させるポイントは「柔軟性」を持つこと
賢い人は転職を成功させるために、自ら積極的に情報を取りに行くことが共通している特徴です。そのような人は、さらに転職について、柔軟性を持っていることも特徴、と山田さんは続けます。
―― 転職について「柔軟性」を持っているとは、どういうことでしょうか。
山田さん 転職するときには、誰しもなんらかの条件を定めているものです。給料は○万円以上とか、通勤は○分以内だとか。膨大な求人情報のなかから、自分の希望に合う企業を絞り込んでいくために、そのような条件を決めておくことは確かに大切です。
しかし、転職を成功させる人は、すべての条件を満たすことはとても難しいことを分かっています。自分の「軸」とするところを満たす限りは、ほかの条件はある程度譲ってもいいという柔軟性がないと、いつまでも転職には成功しません。
―― 条件にとらわれすぎると視野が狭くなるということですね。
山田さん その通りです。どうしてもつきたい職種があり、そこはゆずれないのであれば、多少年収は低くても候補に入れる。そういった柔軟性がないと、せっかく自分にあった仕事があるのに、見落としてしまうことにもなりかねないのです。
3.企業も採用手法を使い分けている
転職に成功する人は、自ら情報を取りに行く積極性と、ある程度の条件は譲歩する柔軟性があることが分かりました。それでは企業側は、採用者を絞り込むためになにか工夫をしていることがあるのでしょうか?
―― 企業側は、多くの求職者から絞り込みをかけるためになにか工夫をしているのでしょうか?
山田さん 効率よく人材を集めるために、募集する職種やポジションによって採用手法を使い分けることは、多くの企業がしていることだと思います。
―― 具体的にはどのようになさっているのか教えてください。
山田さん うちでは多くの人から応募してほしいときには転職サイトを使い、専門職や、管理職などを採用したいときは転職エージェントに求人を出すようにしています。
欲しい人材がピンポイントで決まっているときには、転職サイトに出して応募してくれるのを待つよりも、転職エージェントで人材を紹介してもらったほうが、こちらが求める人材をより効率的に見つけられるためです。
もちろんどちらの場合でも、自社サイトでの募集はします。しかし専門職や管理職に限っては、やはり転職エージェント経由で決まることが多いですね。
ですので、転職したい企業がある程度絞り込めたときには、一つの情報源に頼らずに、複数の経路からアプローチするのが賢い方法だと思います。
―― 転職サイトと転職エージェント、自社ホームページでの求人では、選考基準も違うのでしょうか。
山田さん 採用手法は違っても、求める人材の能力やスキルは同じなので、選考の基準を変えることはないので、その点は心配する必要はありません。
4.まとめ
転職を成功させる人は、自ら情報収集する積極性、決めた条件に固執しない柔軟性があることが共通しています。そして企業側も、採用を検討している職種やポジションによって、複数の採用手法を使い分けていることからも、情報源は絞り込まず、幅広いアプローチをかけることが有効だと分かりました。
次回は求人情報の見方に焦点をあてて、お話を聞いていきます。
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