新社会人としてスタートを切ったけれど、短期間で会社を辞めてしまった人を「第二新卒」といいます。当然職務経歴は少ないので、転職の際に必要な職務経歴書に何を書けばよいか、と悩む人がたくさんいます。
ここでは、第二新卒が転職で必要な職務経歴書を書く前の準備や、具体的な書き方などを紹介していきます。
1.職務履歴書を書く前にすべきこと
職務履歴書は、応募者の業務経験やスキルを確認するものです。一般的にはA4サイズの紙1枚から2枚ほどにまとめますが、第二新卒であれば書く内容がない、と頭を抱える人もいるでしょう。
そこでまずは、職務履歴書を書く前にしておきたい準備事項をご紹介します。
今までの経験の振り返り
新卒で入社した会社を短期間で退職した場合、経験やスキルは少なくて当然です。
しかし、今までにやってきたアルバイトや入社前後の研修などで習得したことも重要な経験です。仕事を通して何をしてきたか、どんな学びがあったかを書きだしてみましょう。
大切なのは「自分が努力をした事柄」、そして「人から評価された事柄」です。以下にその例を紹介します。
・アルバイトは4年間同じ店に勤め、4年目はバイトリーダーとして15名のアルバイトたちのシフト管理もした
・入社研修で流通業界の基礎知識やビジネスマナーをたたき込んだ
・笑顔で挨拶する姿勢を褒められた
・始業時間の30分前には出勤していた
・周囲の清掃をしてから帰宅するようにした
・1日20件の営業電話を実行した
売り上げ実績や新規顧客の獲得数など具体的な数字がない場合でも、いかに前向きに努力したか、どのような成長があったかを自分なりにまとめましょう。
書きだしたものをふくらませる
採用者が見ているのは、転職の動機や意気込みとどのような自己アピールをするかです。
そこで、上で書きだした今までの経験を見て、「転職の動機」「仕事に対する意気込み」「自己アピール」につながるものを膨らませていきましょう。
前述した中にある、「1日20件の営業電話を実行した」を例としましょう。毎日営業電話を繰り返すなかで、こちらの話ばかりしないことや敬語の大切さに気付いたとします。
これを職務履歴書で伝えれば、「自分で目標を設定して動ける人間であり、電話のマナーはできている」と考えてもらえる可能性があります。
入社を希望する企業で自分はどんな役に立てるか、どんな能力が活かせるかを常に考えることが大切です。
転職理由は前向きに表現する
採用担当者が知りたいのは、転職理由です。特に第二新卒であれば、なぜ短期間で退職を決めたのかは書くようにしましょう。
退職の理由が「終電での帰宅ばかりで心身共に疲れ果てたから」であっても、「一身上の都合で退職」だけでは相手はどうして転職を希望したのかがわかりません。
仕事をしてきた中で「こんな業務をしたいと思った」ということがあれば、それを職務履歴書の終わりに記載しましょう。
2.職務履歴書を書いていこう
職務履歴書のポイントは、「見やすいレイアウト」と「簡潔な文章」です。自分の意欲が伝わるように、意気込みを忘れずにアピールしてください。
書く内容の順番は、以下のようになっています。
1、記入日
2、氏名
3、前職の詳細
4、資格
5、自己アピール
3番の「前職の詳細」で、新卒で入社した会社の詳細(企業名・事業内容など)を書き、その後詳細な履歴に続きます。
続いてその後の「担当業務の内容」・「営業スタイル」・「取引顧客数」・「実績」などを項目別に書きましょう。経験を書きだして膨らませたものを書くのは、自己アピールの部分です。箇条書きであれば3つ程度、文章で書く場合は5行程度で、簡潔に記載します。
1)行動指針は人から信頼されること
お客様の訪問は10分前必着を課し、笑顔での挨拶やスケジュール管理を徹底しました。問い合わせや書類提出の期限は厳守し、再度確認をしておりました。
2)常に商品リサーチは怠らない
現場担当者から話を聞いたり生活情報番組を活用したりして、リサーチを継続しました。
最後に、簡単な志望動機を書きます。
3.まとめ
第二新卒者は社会経験が乏しく、職務履歴書に書く内容がないと困るケースが多いです。
しかし、短期間でも勤務した会社で学んだことがあるはずです。過去のアルバイトであっても経験には違いありませんから、学んだことはなかったかを考えてみましょう。
最初に自分が今までやってきたこと、学んだことを紙に書きだしてみて、転職の動機や自己アピールにつながるものを発見しましょう。
職務履歴書は自分がどんな人間なのかをアピールするものです。しっかりと自分の魅力を伝えていってください。