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転職活動で忘れてはいけない自己管理の最重要ポイントとは

 

 

転職活動中は、在職中であれば忙しく、前職を辞めている場合には不安を抱くことも少なからずあります。この間、できる限り自己管理をして、心身共に良い状態で転職活動を進めたいものです。

中でも「気持ちの管理」は重要となります。なかなか選考が思うように進まないと不安に押しつぶされそうになります。

そこで今回は、気持ちも含め、転職活動での自己管理のポイントを解説します。

 

1.転職活動と自己管理

 

「自己管理ができる」「できない」と言う時、どんなことが思い浮かぶでしょうか。

食生活に偏りが出てしまう、ついつい夜更かしをして睡眠不足になりがち、在宅ワークだと他のことに気を取られてしまう…など、「何かを我慢する」といった雰囲気の事柄に目が行きがちです。

 

「自分で決めごとを作り、それを実行する力」

 

という印象ではないでしょうか。

 

もちろん食生活や生活リズムなど、健康維持のための習慣を持つことは大切ですし、集中力や仕事の効率を向上させる心がけも必要なことです。

あるいは勉強などには計画性を持ち実行する、これも良いことです。

 

ただ、何事にも共通する自己管理の基本は「モチベーションの維持」に尽きるでしょう。

 

特に転職を考えてから行動に移すまで、また活動を始めると、様々な不安がつきまとう状況が長く続きます。

望むような転職先があるか、採用されるか、今の仕事を辞める際にトラブルは起きないだろうか。こうした不安を払拭するためにも、強いモチベーションが必要です。

 

2.転職の動機を明確化しよう

 

モチベーション、特に働く上でのモチベーションとはどういうものかについては古くからいくつもの研究があり、いくつか紹介したいと思います。

 

有名なものでは「ハーズバーグの動機付け・衛生理論」があります。

人が仕事をするのにはどんな動機があり、どんなことによって満足や不満が生じるかというもので、「二要因理論」とも呼ばれています。

 

転職を考えるにあたっても、それなりの動機があることでしょう。給与、人間関係など働く環境、会社の先行きへの不安、仕事の内容、やりがい、大きく分ければこのいずれかを改善したいというのが多いのではないでしょうか。

 

アメリカの臨床心理学者・ハーズバーグによれば、満足感を引き出す「動機付け要因」と不満を引き出す「衛生要因」は以下のように分けられます。

 

動機付け要因

(満足感を引き出す)

「達成」「承認されること」「仕事そのもの」「責任」「昇進」など

衛星要因

(不満を引き出す)

「会社の方針と管理」「監督」「給与」「対人関係」「作業条件」の不足

 

この分類は、感覚的にとても分かりやすいでしょう。

達成感や昇進があれば仕事のモチベーションは上がりますし、対人関係や条件が不足していればモチベーションは下がります。

 

動機付け要因をひとつでも増やし、衛生要因の不足をひとつでも多く改善したい、それが転職の動機だという人は多いでしょう。

 

ただここで知っておきたいのは、この2種類の要因の特徴です。

ハーズバーグは「動機付け要因」は、満たされると満足感を得られますが、欠けていても不満足を引き起こすわけではないといいます。

一方で衛生要因は、満たしたからといっても満足に繋がるわけではなく、不満足を予防するもの、と位置付けています。

 

しかし、転職先を考えるに当たって、「不満足」は可能な限り予防しておきたいものです。

 

というのは、21~33歳の正社員経験者を対象にした調査では、離職理由として多く挙げられているのは「健康問題」「労働条件」「人間関係」といった「不満を引き出す要因(衛生要因)」が圧倒的に多い現状があるからです(図1)。

 

図1 初めての正社員勤務先を離職した理由

図1 初めての正社員勤務先を離職した理由
(出典:「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成」労働政策・研修機構)(https://www.jil.go.jp/institute/research/2017/documents/164_05.pdf) p86

 

転職するからにはやりがいのある仕事をしたい、給料を上げたい、と色々な願望が生まれますが、あれもこれも、と多くの条件を同時に満たそうとすると転職先選びが煩雑になってしまいます。

まず「不満足の予防」を考えるところから始めるのもひとつの方法になるでしょう。

 

3.モチベーション管理のカギ「メタ認知」

 

最近、「メタ認知」という言葉が注目されています。モチベーション維持のカギとも言えます。

メタ認知とは「認知の認知」であり、「自分が物事をどのように認知しているか」を客観的に認知することです。

 

忙しい状況に置かれると、目の前のものの処理で頭がいっぱいになってしまいます。しかしここで一度、「自分がこれまでの仕事のなかで、仕事というものについてどう考えているのか?」を意識してみましょう。

 

先程の「動機付け・衛生要因」理論にも関連しますが、これまでの職場経験の色々な場面で問題に出くわした時に自分はどのように考えて行動したか、楽しいと感じた瞬間は何が楽しかったのか、といったことを考えてみるのです。

 

すると、「自分が職業人生から得たいものはなんなのか」が明確になってきます。

 

実は「メタ認知」はストレスを自己管理するためにも有効です。

何かをストレスに感じている状況を一度分解して、「自分はこの出来事のどの部分にストレスを感じているのか」を探ってみることは重要です。

 

出来事をどう感じるかは「人」「タイミング」「場所」「自分の状態」と様々な要因が関わっています。

例えば同じことでも、この人に言われるとストレスに感じるけれど別の人だとそうでもない、と感じるときは「人」がストレスの最大の要因です。

 

これらを自分の中で把握しておくと、ストレスの正体を認識できるだけでも「モヤモヤとした気持ち」は軽減されますし、逆に何を改善すれば良いのか、どんな要素を増やしていけばよいのか、とても合理的に考えることができます。

転職についても、「なぜ今の会社をやめたいのか」について原因を絞り込む手助けになります。転職に対する考え方もシンプルになっていくでしょう。

 

転職活動の中では、忙しさからくる体の疲れもそうですし、溢れる情報をどう処理するのかといったことにも頭を悩ませます。また、転職先で続けていけるだろうかといった不安もあるでしょうから、どうしても必要以上に物事の考えかたが複雑になりがちです。

 

しかし目標をシンプルに設定することで1本の「軸」ができます。その軸が譲れないものであればモチベーションも維持できますし、余計な疲れを防ぐこともできるでしょう。

 

物事を「うまくやる」ためのコツでもあります。

 

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