職務経歴書とは、今までの業務経験やスキルを表した資料の事です。転職時に作成し、これまでのキャリアを転職先にアピールできる重要な書類です。
転職の成功を左右する大切な書類だけに、手書きとパソコンのどちらで作成するか迷われる方は多いのではないでしょうか。
今回は転職活動の際、作成する職務経歴書の作り方やポイントについてご紹介します。
1.作成経験者に聞く、手書き・パソコンどちらで作成したの?
リクナビNEXTが行ったアンケートによると、転職に成功した人の職務経歴書は、手書きが51%でパソコンが40%、残り9%が併用していたことがわかりました。

手書きで書く理由としては、自己PRの手段として選ぶ場合と環境や条件のために手書きを選択する場合があります。
まじめさや丁寧さを伝えるため手書きにした、というように自分の長所をアピールするためにあえて手書きを選択する場合や、パソコンやプリンターを持っていないなどの理由で手書きでの作成を余儀なくされているケースもあります。
また、企業から指定された用紙に記入する必要があり、手書きが条件の場合もあるでしょう。
一方パソコンで作成する理由には、パソコンスキルのアピールになる、便利だし合理的、読みやすい、レイアウトの調整が簡単、作成した書類の保存ができ、いつでも取り出せるなどが考えられます。
2.職務経歴書を手書き作成する利点
それでは、手書きで職務経歴書を作成するとどのような良い点があるのか、見ていきましょう。
人柄や自分の魅力を伝えられる
パソコンとは違い、手書きの職務経歴書の魅力は、自分の文字で書くことで、他の人と違った個性が出ることです。
一文字一文字丁寧に書くことで、他業種だが新しい分野でチャレンジしたい、今までのスキルが生かした仕事を探していた、どうしてもこの仕事がしたいという強い意欲や前向きな気持ちがより伝わりやすいかもしれません。
字のキレイさを伝えられる
字がキレイな人は、それだけで好感度が上がります。文字を書く作業が多い仕事や字を書くことが仕事の場合、企業にとって十分なアピールになります。
3.職務経歴書をパソコン作成する利点
職務経歴書を手書きではなく、パソコンで作った場合の利点を見ていきましょう。
見やすい印象を与える
職務経歴書には、過去の経歴やスキルなどを書いていくと、A4サイズの用紙に1ページから2ページほどのボリュームになります。
こうした文章を間違えることなく、手書きで書くのは非常に手間がかかるでしょう。パソコンで作成すれば、箇条書きにする、職歴ごとにまとめるなどアレンジしてより読みやすく作ることも可能でしょう。
もし間違ってもすぐに削除し入力し直すことも簡単ですし、書き直しなどで書類を汚すこともありません。字の大きさや形も統一であるため、読み手には見やすい印象を与えます。
手直しやサイズ調整も楽
パソコンには書類作成に便利な機能がついています。各機能を使い、簡単にデザインやレイアウト調整なども簡単にできます。
また、箇条書き機能や文字のフォントや大きさ機能や、空白の調整などがとても楽です。作成したものを保存しておけば、転職活動に合わせてフォーマットの変更や職歴の追加なども楽に行うことが出来ます。
時短で作成できる
職務経歴書を無料でダウンロードできるフォーマットもあります。各企業が無料でダウンロードでの提供を行っているほか、ハローワークインターネットサービスにも職務経歴書のフォーマットが掲載されています。
職務経歴書にどのような内容を書いていいのか考えなくても、こうしたフォーマットは記入すべき項目がすでに入っていますから、記載すべき事項を、詳しく調べることなく短時間で職務経歴書を作成することが可能です。
4.採用担当者の目を引く職務経歴書とは?
採用担当者は、同時に複数の職務経歴書を見ます。
よく就活本やノウハウ本などで書いてあるものだと、「目に止まりやすいのは、読んだだけでスッと頭に入りやすい文章だ」なんてありますが、あれは真っ赤なウソです。
その本を執筆された方はよほど選考者が多い人気企業なのでしょう。
人材の流動化の流れから転職がしやすくなりました。日本は若手人材も枯渇気味です。
今の時代にそんな情調的な人事など、よほど歴史のある古い体質の人気企業以外はいないでしょう。
通常の中途採用(転職)の場合は、1日に多くて5本程度の確認になります。
採用担当者の確認ポイントは2点です
①スキルと経験のマッチング度合い
②シンプルにアウトプットできる整理スキルの確認
ここに気持ちの度合いを確認するという考えはありません。
そのため「人柄を文字で測ってもらう」という期待は適いません。
パソコンか手書きかということではなく、自分の能力や経歴、スキルなどが分かりやすくまとまって記載されているかということがポイントでしょう。
いくら経歴やスキル、アピールポイントがつまった職務経歴書でも、内容がダラダラと書かれていては、途中で読むのをやめてしまうかもしれません。
一つ一つの文章は簡潔に、まとまりのある文章であれば、採用担当者の目に止まり、印象に残りやすくなります。
5.まとめ
職務経歴書の作成を手書きとパソコンのどちらで作成した方が良いかについて、ご紹介して参りました。
企業から手書きを強要されていない限り、パソコンで作成するのが通例です。
手書きで作成する場合は、パソコンではできない整理の仕方がある反面、パソコンで作成すると見やすく、手直しがしやすいため時短で完成できます。
ただ、どちらの手段で作成しても、企業が求めるスキルや経歴、能力についていかに簡潔に伝えられる職務経歴書を作れるかという事が大切です。