就活面接では長所・短所について聞かれることがあります。特に短所は、マイナスポイントでもあるため答えにくいと感じるかもしれません。
しかし、就職面接の質問にはすべて面接官の意図があります。面接官が聞きたいポイントを抑えた受け答えは、短所への回答でも印象アップを狙えるでしょう。
それでは、面接で長所・短所を聞かれる理由と、答え方のポイントを解説します。
1.就活面接で長所・短所を聞くのは理由がある
就活面接で長所・短所を聞くのは、採用者が会社にとって有益な人材なのかをイメージするという意図があります。
自分の特性についてきちんと答えられるということは、自分を客観的に評価できているということ。特に短所を把握しているということはマイナスな部分を理解し、それに向き合っている人といえるでしょう。そういった人は仕事をしていく上でも、問題点に気づきトラブルの対処方法を考えて進めていける人物であることが期待できます。
それを踏まえ、長所・短所は仕事に関連するものを選び、短所であっても、仕事では強みにもなり得るような特性を上げる方がいいでしょう。
例えば「心配性」はときには「慎重に物事を進める」という面があります。「せっかち」な人は「時間・納期を守ることを大切にしている、進め方が早い」ということです。
短所と言いつつ、あまりに長所のように話すと欠点を認めていないような印象になるため程度をわきまえる必要はありますが、良い面も持っている短所を選ぶことも1つのテクニックといえます。
2.面接で好印象を与えるふさわしい答え方を押さえよう
答えるときは長所と短所をただ端的に述べるのではなく、面接官が知りたいと思っているポイントを押さえて答えなくてはいけません。短所を話しつつも好印象を残す回答をするためのポイントをご紹介します。
①.エピソードを添えて説得力をアップ
端的に長所・短所を述べた後は、それが長所・短所だと感じる具体例をあげます。過去の経験のエピソードから話すと、ただの思い込みではなくきちんと分析したことが示せて、説得力のある回答になります。
メインとなる長所・短所を選ぶ段階で、長所であれば「これまで何か成し遂げた体験」、短所であれば「失敗経験」「挫折を感じた瞬間」などから考えるとエピソードを添えやすいでしょう。ただし子供の頃の体験など古すぎるエピソードにならないよう注意が必要です。
思いつかない時は家族や友人など信頼できる人に聞くこともおすすめです。第三者の目から分析をしてもらえるため、客観的に自分を見つめ直す機会になります。
②.短所はポジティブなイメージを残す言い方をする
面接ではできるだけネガティブなイメージを残したくないもの。同じことを言うにしてもポジティブな印象を与える言葉を意識しましょう。
「頑固なので自分の考えを変えることができない」のように「できない」「○○がダメ」といったネガティブな言葉を避け、「こだわりが強くて、自分の意見を主張しすぎてしまうことがある」など言い方を和らげるようにします。
短所としてありきたりな言い回しを使うのではなく、具体的に説明するとお手本のような回答例と差をつけられるため、印象アップにつながるでしょう。
3.長所の答え方の具体例
長所を答えるときに「協調性」「真面目」「継続力」などありきたりな言い回しで答えてしまうと印象に残りづらくなってしまいます。キャッチフレーズのように具体的に言い換えるようにしましょう。
その長所を裏付けるエピソードを説明したうえで、自分の強みとしてどう活かせるのかを含めれば、仕事でも長所を活かして働いている姿をイメージしてもらえます。
ただし、長所を話すときには自慢げにならないよう注意しましょう。自画自賛しすぎず、謙虚な態度で伝えることが大切です。
4.短所の答え方の具体例
欠点はだれにでもあるもの。採用担当者が注目するのは短所そのものよりも、それにどう対処したかという課題解決力です。短所とエピソードをあげたあとは、短所に気づいてどんな努力をしたか・どんな結果になったかというところまで含めるようにしましょう。
改善するために努力したエピソードを伝えないと、ただの欠点になってしまいます。カバーしきれないものや同じ失敗を繰り返したというエピソードは、学習能力がないと思われるので避けるようにしましょう。
5.まとめ
短所や長所など自分の性質についての質問は、そこから適応力や問題に対処する力、社風になじむ人物かどうかが見られています。そのため遅刻癖がある、飽きっぽい、嘘をつくなど社会人としての適性を疑われるような短所は絶対NGです。
短所を活かして、逆に強みを上手にアピールすれば、短所についての質問は自己PRのチャンスにもなります。事前に自己分析をじっくり行い、効果的なアピールになる長所・短所を準備して就活にのぞむようにしましょう。