企業研究
女性の転職タイミング〜ライフスタイルやキャリアアップから考えるベスト時期とは

 

もし「今の会社でずっと働き続けるかはわからない」と感じているのなら、早めに知っておきたいのが“女性の転職タイミング”に関する知識です。

 

「どのタイミングで転職するか」は、今後のキャリアを左右する重要な要素ですが、事前の知識不足によってタイミングを見誤ってしまう人が多い現実があります。

 

そこで本記事では、女性が転職するベストタイミングについて解説します。

 

 

 

 

1.データで見る女性の離職理由

 

 

そもそも、女性はどんなタイミングで離職することが多いのでしょうか。データをひとつご紹介します。

 

以下は「初めての正社員勤務先を離職した理由」を示したグラフです。

 

 

初めての正社員勤務先を離職した理由

引用)独立行政法人 労働政策研究 ・ 研修機構「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成」 2017年2月 www.jil.go.jp/institute/research/2017/documents/164_05.pdf をもとに作成

 

 

 

上位3つの理由について、詳しく見てみましょう。

 

 

1位:結婚・出産のため(33.8%)

 

1番目に多い理由は「結婚・出産のため(33.8%)」です。

 

同じアンケートで男性の「結婚・出産のため」の割合はわずか2.7%でした。現実問題として、結婚・出産のタイミングで退職する女性が多いことがわかります。

 

ということは、転職のタイミングを見極めるうえで「結婚・出産」の影響を検討することは欠かせません。

 

例えば、

  • 産休・育休に入る時期から逆算して転職の時期を決める
  • 子育てしながら働きやすい会社の求人が出るタイミングを狙う

などの工夫をする必要性が出てきます。

 

 

2位:肉体的・精神的に健康を損ねたため(29.3%)

 

2番目に多い理由は「肉体的・精神的に健康を損ねたため(29.3%)」です。

 

肉体的・精神的に健康を損ねた原因としては、自身の個人的な事情のほかに、職場の人間関係のストレスや激務による過労なども含まれると推測できます。

 

例えば、「過酷な職場に耐えてがんばり続けた結果、肉体的・精神的に限界を超えてしまい、健康を損ねて離職せざるを得なくなった」という女性もいるでしょう。

 

しかし、大切な健康を損ねてしまってからの離職は、タイミングが遅いといわざるを得ません。

 

本来であれば、健康を損ねるよりも前に、勇気を持って転職へ踏み出し、新しいキャリアをスタートさせたいところです。

 

 

3位:労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため(28.7%)

 

3番目に多い理由は「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため(28.7%)」です。

 

条件が良くない会社を離職して、より良い条件の会社へ転職することは、人生の幸福感を上げるうえで重要です。

 

特に「労働時間・休日・休暇の条件」は、私たちの大切な「時間」に関わる条件となります。プライベートの生活と仕事との調和(ライフワークバランス)を実現するために、最重要といっても過言ではありません。

 

転職のタイミングとしては、より良い労働時間・休日・休暇の条件を選べるタイミングを見計らうことがポイントです。

 

 

 

2.女性の転職のベストタイミングとは?

 

 

前章でご紹介した離職理由を踏まえつつ、女性の転職のベストタイミングを3つ、ご紹介します。

 

女性の転職のベストタイミング

 

 

 

(1)出産予定の1年半以上前

 

出産を考えている場合には、「出産予定の1年半以上前」に転職を済ませておくのがおすすめです。

 

というのは、もし転職した直後に妊娠発覚・産休準備…となれば、おめでたい反面、会社は予定変更を余儀なくされるのが現実です。

 

“今まで貢献してくれた社員に対する感謝の気持ち”として手厚い福利厚生を用意している職場では、一部の社員から、

「まだ何も貢献していないのに、福利厚生目的で転職してきた」

と冷たい目で見られる可能性も否定できません。

 

長期的な視点で見れば、「職場での居心地の良さ・育児しながらの働きやすさ」を損なわないことが大切です。上司や同僚と良好な関係性を築き、安心して長く働ける環境を作っておくことが、出産後の家族の幸せにつながります。

 

そこで、1年ほどしっかり働いて、職場での信頼関係が構築できてから妊娠報告の時期がくるよう調整すると、「出産予定の1年半以上前までに転職」というタイミングになります。

 

以下は、2023年5月に出産する場合のスケジュールイメージです。

 

 

転職と出産のスケジュールイメージ

 

 

2023年5月の出産から逆算すると、 2021年10月までに転職していれば、1年ほど働いてから会社への妊娠報告のタイミングがやってきます。

 

これなら会社に急な予定変更を強いることなく産休に入ることができ、育休後のスムーズな復帰にもつながります。

 

 

(2)肉体的・精神的な限界を超える前

 

激務や人間関係のストレスで、肉体的・精神的負担が大きな仕事をしている場合には、「限界を超える前」が転職のタイミングです。

 

“限界を超えて心身の病気になってしまい休職→やがて離職”というケースは多いのですが、そうなる前に行動する勇気を持ってください。限界を超えてからでは、遅いのです。

 

筆者自身、限界を超えても立ち止まる勇気が持てず、ドクターストップがかかって強制終了となった苦い経験があります。自分を痛めつけると同時に、結局は周囲に迷惑をかけてしまいました。

 

一方で、心身の限界が近づいていれば、自分を客観視することなどできない状況もよくわかります。そんなときには、産業医・心療内科・行政の相談窓口などを通じて、専門家の助言を得ることをおすすめします。

 

例えば東京都では「東京都の心の健康相談(職場におけるメンタルヘルス相談)」の窓口が設けられており、カウンセラーへの相談が可能です。

 

得られるサポートは得て、余力がまだ十分に残っているタイミングで、後悔のない転職をしましょう。

 

 

(3)マネジメントを経験した後

 

給与や労働時間などの諸条件を良くするために転職したいのであれば、ひとつの目安は「マネジメントを経験した後」が良いタイミングとなります。

 

よく「キャリアアップを狙うなら、入社後5〜6年経過してからが良い」といわれます。即戦力として活躍できるスキルが身につくまでの年数が、およそ5〜6年と考えられるためです。

 

これも一理あるのですが、転職活動中には経験年数だけでなく「マネジメント経験あり」といえると、評価が高まります。

 

マネジメント経験とは簡単にいえば「上司になった経験」のことです。部下を持って管理した経験があれば、「上司になれるだけのスキルと経験を持った人物」と推測できるので評価が高まります。

 

今より良い条件の会社へ転職を成功させたいのであれば、マネジメントを経験した後のタイミングで転職すると良いでしょう。

 

 

 

3.事前に知識があればベストタイミングを見極められる

 

本記事では「女性の転職タイミング」をテーマにお届けしました。

 

いつ転職するにせよ、事前に知識を持っていればベストタイミングを見極めることができます。

 

「いつかは転職したい」と考えているのなら、ぜひ継続して情報収集することをおすすめします。例えば、定期的に転職エージェントとコンタクトを取ったり、転職サイトで求人を見たりして、常に転職関連の情報に触れている状態を作っておきましょう。

 

そうすれば、いざ行動を起こす日がきたとき、余裕を持って動けます。周りがよく見えているからです。

 

その余裕があなたの市場価値を高め、より良い条件での転職を可能にするでしょう。最適なタイミングでの転職に向け、知識を蓄えて賢く準備していただければと思います。

 

 

執筆者
名前:三島つむぎ
プロフィール:成長期から安定期のベンチャー企業でマーケティングや組織づくりに従事。その後独立し複数のベンチャー企業の立ち上げに携わった経験を活かしてライターとしても活動中。

 

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事