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銀行員の転職を成功させるポイントは?バンカーの“武器”と転職の注意点

転勤の多さ、ノルマの重圧、銀行業務が肌に合わないなどの理由により、

「銀行員を辞めたい」

「もっとストレスのない職場で働きたい」

と、転職を考えている銀行員の方は少なくありません。

 

せっかく転職するのなら、これまで銀行で培ったスキルや知識を土台にして、さらにステップアップしたい!と思っている方も多いと思います。

 

そこでこの記事では、「銀行員の転職」に焦点を当て、おすすめの転職先や転職活動を有利に進めるコツ、失敗を避ける方法など、転職を希望する銀行員の方にぜひ知ってもらいたい情報をお伝えしていきます。

 

1.転職する銀行員はどのくらいいる?

 

一般的に、銀行員というと高収入で福利厚生などもしっかりしている印象があり、比較的恵まれた環境で働けるイメージを持つ方が多いかと思います。

 

しかし、一般法人ゆうちょ財団の調査によれば、銀行員はほかの職種より転職希望者が多いというデータがあります。

現状に不満や悩みを抱える銀行員は決して少なくないようです。

 

下記は、銀行員と銀行員以外の20〜59歳の人を対象に、Webアンケート形式で集めた調査データです。

これによると、「3年以内の転職希望率」は、どの世代においても銀行員の転職希望者が銀行員以外の人を上回っていることがわかります。

とくに20代銀行員の転職希望率は半数を超えており、その多さに驚く方もいるのではないでしょうか。

 

銀行員の3年以内の転職希望率

引用)一般法人ゆうちょ財団「季刊 個人金融2018春~AI と銀行員の雇用リスク・転職意識の分析」P109(http://www.yu-cho-f.jp/wp-content/uploads/2018spring_research02.pdf)

 

さらに、銀行員はAIの発達に対して危機感を募らせている人が多い傾向にあり、

「AIにより自分の雇用が減少する」

と考えている人は、ほかの職種に比べて大幅に高い数値を示しています。

 

AIにより自分の雇用が減少すると思う割合

引用)一般法人ゆうちょ財団「季刊 個人金融2018春~AI と銀行員の雇用リスク・転職意識の分析」P107(http://www.yu-cho-f.jp/wp-content/uploads/2018spring_research02.pdf)

 

ただ、銀行の各種サービスのうち

「相続の相談・手続き」

「住宅ローン の相談・手続き」

「資産運用の相談・手続き」

などのきめ細やかなサービスについては、AIよりも銀行員から直接サービスを受けたいという声が多く、こうした対面業務のニーズは今後も衰えることはなさそうです。

 

銀行サービスをどの主体から受けたいか

引用)一般法人ゆうちょ財団「季刊 個人金融2018春~AI と銀行員の雇用リスク・転職意識の分析」P112(http://www.yu-cho-f.jp/wp-content/uploads/2018spring_research02.pdf)

 

とはいえ、すでに預金の預け入れ・引き出し・振り込み・払い込みに関してはATMの利用が広く浸透しており、今後もますますAIによって業務効率化をはかる動きが予想されます。

こうしたことも、銀行員の転職意欲に拍車をかけている要因のひとつと考えられそうです。

 

2.転職に役立つ「銀行員の持つ武器」とは?

 

さて、転職を考えるときには、年収や労働条件、会社の規模、福利厚生など、さまざまな点を検証する必要があります。

それに加え、採用試験でのアピールポイントとなる「自分の能力・スキル」を客観的に分析することが欠かせません。

 

銀行員にとって転職の武器となる能力やスキルには、どのようなものがあるのでしょうか。

 

①高いビジネススキル

銀行員は、金融・財務・会計・リスクマネジメントなどの幅広い知識を有しており、ビジネスパーソンとしての基礎能力が高いといえます。

 

また、銀行員は多くの顧客との付き合いを通して、コミュニケーションスキルが養われる職でもあります。

さまざまなニーズに対し、相手の話を的確に理解する力、柔軟な対応力、わかりやすく伝える力、社会的マナーなど、銀行員としての経験を積むごとにこうしたコミュニケーション力は飛躍的に伸びていきます。

 

これらのビジネススキル、コミュニケーション能力は、どの業界でも高く評価される傾向にあります。

 

②社会的信用度の高さ

銀行はお金を扱う仕事のため、行員の採用試験では「信用できる人間かどうか」は合否を決める重大なポイントです。

 

筆者が銀行に入行した頃、

「銀行は採用を決める前に独自の身辺調査をするらしい」

などという噂がありました。

実際にそういう調査をしているのかどうかは不明ですが、銀行がクリーンな人材を求めているのは間違いなく、それがそのまま銀行員の社会的信用度の高さにつながっています。

 

ときに銀行員の汚職事件がニュースになることもありますが、そのたびにセンセーショナルに騒がれるのは

「まさか銀行員がこのような事件を起こすとは」

という意外性が根底にある、ということもありそうです。

 

このように、高いビジネススキルと社会的信用度の高さは銀行員の大きな強みであり、転職市場においても十分なアドバンテージとなることが予想されます。

 

3.銀行員に向いている仕事とは?

 

転職をする目的の一つとして、今よりも良い条件を、と考える方も多いでしょう。

良い条件とは、給与面であったり、職場環境であったり、労働条件であったり、人によって求めるものはさまざまです。

より良い待遇を求めるのであれば、銀行員としての経験とスキルを活かせる職を選ぶのが得策でしょう。

 

たとえば、金融の知識を活かすなら、証券会社・保険会社・投資銀行・商社・クレジットカード会社などが候補にあがります。

銀行員としての信用力を活かすなら、公務員や教育関連企業もよいかもしれません。

また、財務の知識や顧客対応力を活かして、コンサルティング企業に転職するという道もあるでしょう。

 

これらの転職先であれば、銀行員としての経験が有利に働きます。

「この仕事がしたい」と心に決めている職があるなら話は別ですが、もし職種選びに迷っているのであれば、まずは上記のように、銀行でこれまで積み上げたスキルを継続できる仕事から検討してみるのがおすすめです。

 

4.銀行員の転職を成功させる3つのポイント

 

ここでは、転職活動を始めるにあたって、まず最初に取り組みたいことをご紹介します。

 

①もっとも重視することは何かをはっきりさせる

まずは、転職に際し、自分がいちばん重視することは何かをしっかり考えましょう。

「収入アップ」「キャリアアップ」「残業や転勤がないこと」など、誰しも自分の中でいちばんこだわっている条件があるはずです。

妥協できない点はどこかをよく考え、条件の優先順位をつけておくとよいでしょう。

 

転職活動で避けたいのが、途中で軸がブレてしまうことです。

軸がブレてしまうと、たとえ転職ができたとしても後悔が残る結果になってしまうかもしれません。

はじめに転職の目的や条件の優先順位をはっきりさせることで、終始一環した転職活動ができ、失敗や後悔を遠ざけることができます。

 

②自分の能力・スキルを見極める

前述のように、転職活動では自分の能力やスキルを客観的に見つめて、自分の価値を正しく把握することが重要です。

面接で自分の強みを的確にアピールするためにも、自分自身のセールスポイントをしっかり自覚し、それが応募先の企業にとってどのように役立つのかを考えておきましょう。

 

③幅広く情報収集をする

転職活動は情報戦ともいえます。

納得のいく転職をするために、ぜひ幅広い情報収集をおこないましょう。

 

ここでいう情報収集とは、求人情報に限らず、相手企業の情報や業界の動向に関するリサーチも含みます。

企業の組織体制や社風、経営状況、従業員の年齢層や平均年収、残業や転勤などについて、できる範囲でくわしくリサーチしましょう。

一つ一つの企業を深く知ることで、より正しい比較検討が可能になります。

 

5.銀行員の転職で注意すべきこと

 

転職をして今より良い条件で働きたい、ずっとやりたかった仕事をしてみたいと、転職に夢を持っている方は少なくないと思います。

ただ一方で、転職をしたことを後悔するケースもゼロではありません。

 

銀行員をやめて後悔する例としては、給与・年金・退職金が不利になるなど、お金の面で不満を感じてしまうことがあげられます。

 

また、転職をしたことで昇進が遅れるなどのデメリットもあるでしょう。

若いうちの転職ならダメージは少ない可能性もありますが、年齢によっては転職が自分のキャリアに不利に働くリスクもあります。

 

銀行員はもともと他の業種に比べて給与が高い傾向にあり、その他の待遇面も悪くないことから、収入や安定を求める人が転職をする場合はとくに注意が必要です。

辞めてから後悔する可能性もあることを肝に銘じ、転職するべきか否か、じっくり考えて判断しましょう。

 

ところで、企業側が採用の際にもっとも重視するのはどんな点なのでしょうか。

厚生労働省の「転職者実態調査」から、それを示すデータをみてみましょう。

 

下記の表は、転職者の給与や役職などの処遇について、企業側がもっとも重視したことは何かを聞いた調査結果です。

これによると、年齢、学歴、所有資格・免許などを大きく超えて「これまでの経験・能力・知識」がトップとなっています。

 

転職の処遇決定の際に最も重視した要素

引用)厚生労働省「平成27年転職者実態調査-2.転職者の採用状況」P10(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-h27-1-02.pdf)

 

転職者は学歴や資格以上に、「何ができるか」という点が大きく評価されるということです。

これはつまり、企業が「即戦力」を求めていることに他なりません。

 

この調査結果も踏まえ、あらためて自分のアピールポイントは何かを明確にし、確かな武器を手に転職活動に乗り出してほしいと思います。

 

6.まとめ

 

銀行員は世間の多くの人にとって憧れの職業ではありますが、中にはさらなる飛躍を求める人や、他にやりたい仕事がある人など、銀行員が他業種へ転職する例も少なくありません。

 

筆者が銀行に勤めていたときも、30代半ばの男性行員が「モノを作る仕事がしたい」と建築業界へ転職していったことがありました。

 

転職は、自分の生活を向上させたり自己実現を果たしたりする一つのきっかけになり得ます。

ぜひこれをチャンスと捉え、自分にとってプラスになる転職を叶えてほしいと思います。

 

執筆者
名前:渡辺有美
プロフィール:マネー・介護・福祉が専門のフリーライター。
独身時代は、都市銀行にて支店勤務ののち秘書室で役員秘書として従事。結婚退職後、介護福祉士の資格を取得し、福祉施設や訪問介護での勤務を経て、2016年よりライター活動を始める。Webメディアを中心に読者の方の役に立つ記事を多数執筆中。

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