企業研究
兼松の年収・給与制度_月給賞与、そして生涯賃金と入社難易度を調査してみた

 

「電子・デバイス」、「食品」、「鉄鋼・素材・プラント」、「畜産」、「食糧」、「車両・航空」の主要6部門を軸に、世界と日本を繋げるワールドワイドなビジネスを展開する総合商社です。

7大商社に次ぐ商社で、1889年創業の老舗です。資源権益への投資はせずに堅実な経営をしています。モバイル・ITソリューションなど電子・デバイス事業が収益の柱となっており、データ取引ビジネスにも注力しています。

今回はこの 「兼松」の収入という観点に迫ります。

有価証券報告書に記載されている平均年収・平均年齢から、当メディア独自の算出により生涯賃金も割り出しています。
新卒採用の難易度、転職採用の難易度、そして学歴フィルター情報も参考にしてください。

 

1.兼松の平均年収は904万円

 

兼松の平均年収は904万円

 

兼松の年収は、日本でも代表する商社のため、東証一部上企業の中でも年収は上位ランク。

2020年度の兼松の年収の平均は、904万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は 795人、平均年齢 38.5歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定1,150~1,250万円程度と予測されます。

 

 (1)兼松の平均年収 推移(2010年から)

兼松の平均年収 推移(2010年から)

兼松の平均年収 推移(2010年から)

 

今回は、総合商社 兼松の年収推移をグラフ化しました。
計測は2010年から2020年まで。
兼松では平均年収が、2010年から2020年の10年間で約219万円(132%)上昇しています。
7大商社の上昇平均は10年間で207万円(118%)ですので、上昇率は業界平均より大きく、上場企業の平均では10年間で52万円(109%)であることを考えるととても順調に伸びているといえるでしょう。
総合商社業界では、アベノミクスによる賃金引き上げが、他の業界と比較して順調に伸びたといえます。

 

 (2) 兼松の生涯賃金 推移(2010年から)

兼松の生涯賃金 推移(2010年から)

兼松の生涯賃金 推移(2010年から)

 

兼松に新卒入社をしてから60歳まで勤務をした場合
3億5,096万円の収入を得る事ができます。

日本の上場企業の生涯賃金は、2020年度時点で2億3796万円。おおよそ日本の平均の1.5倍のゆとりある生活が送れることを意味します。7大商社の平均値よりは約32%下がりますが、高所得業界の中でも好待遇を約束される企業といえます。

 

 (3) 兼松の給与制度・年齢別の年収推移

平均年収から年齢別の推定年収を算出しました。

兼松の給与制度・年齢別の年収推移

兼松の給与制度・年齢別の年収推移

 

年齢兼松の推定年収上場企業の平均年収
25歳476万円406万円
30歳646万円509万円
35歳816万円572万円
40歳986万円621万円
45歳1,071万円647万円
50歳1,156万円739万円
55歳1,242万円808万円
60歳1,121万円730万円

 

兼松の給与制度は、初任給が月給25.5万円ですので、初年度は450-500万円ですが
40代で年収1000万円を超え、最大年収を迎える50代の年収は1,094~1,279万円になります。

ほぼ年功序列で管理職までは一定のペースで昇給しますが、その後は部署により昇進・昇給のスピードは多少異なるようです。*

年収も7大商社には及びませんが、上場企業の平均と比べると低くはありません。

賞与は業績と個人評価によって変動し、近年は基本給の4~5か月程度支給されているようです。*

日本の上場企業の平均年収との比較するとその差は歴然

25歳 +70万円
30歳 +137万円
35歳 +244万円
40歳 +365万円
45歳 +424万円
50歳 +417万円
55歳 +434万円
60歳 +391万円

兼松は、日本の上場企業の中でもトップレベルの年収を得る事が可能です。

※一般的には役職定年が55-58歳になります。
55-58歳になると年収が25%ダウンする企業もありますが部長級以上だと、その限りではありません。
また親会社の場合、子会社への“転籍”を促されますが、転籍の場合は年収が30%ダウンします。

当メディアは順調に昇給・昇格した場合の推定値を算出しております。
次は役職ごとの年収をご覧ください。

(*はopenworkに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 (4) 兼松の役職別の年収推移

役職年齢推定年収
役職なし23歳〜32歳500万円~787万円
係長33歳〜876万円〜998万円
課長42歳〜1,034万円〜1,341万円
部長50歳〜1,353万円〜1,452万円

(openworkのデータを参考に編集部が算出)

 

兼松はほかの7大総合商社よりも役職別の年収は低かったものの、順調に昇進をしていけば40歳過ぎに1,000万円を超える予測ですので、一般的に見れば魅力的な年収と考えられます。上場企業の役員別平均年収を考えても部長級(50歳頃~)でやっと1000万円を超えるので、年収の高さは明らかです。

 

 (5)兼松の平均年収の口コミ情報

 

20代女性

20代女性
給与制度: 事務職の中でも給料は良い方だと聞いている。頭打ちあるが毎年5千円から1万くらいアップする。 賞与がとても少ない。所属部門によってもかなり差がある。事務職は頑張っても数字にならないので、どうしようもないため、かなり不公平感がある。
評価制度: 期末に来期の目標を提出して、課長と面談が年に3回ほど。

月給残業賞与年収
---580万円
20代男性

20代男性
給与制度: 2〜3年目で残業が多い人であれば600万円くらいになるイメージ。残業が月60時間以上となる場合、管理職との面談必須となる為、実質それ以上働く場合はサービス残業を余儀なくされる。
評価制度: 基本的に4〜5年目くらいまでは横並びで、その後は少しずつ差がつき始める。

月給残業賞与年収
--120万円600万円
30代女性

30代女性
給与制度: 年に2回賞与あり 五大商社のボーナスと全然比べないレベルになりますが、一般のメーカーさんよりは多いはずです。
評価制度: 基本は年功序列制なので、業績とボーナスの連動性が低いです。

月給残業賞与年収
---650万円
30代男性

30代男性
給与制度: 完全年功序列。賞与は近年基本給の4~5か月程度支給されている。 残業代含め、平均的には30歳で700~800万前後か。早い人で30中盤で1000万に乗ってくるイメージ。 5年目以降、住宅補助等の手当は一切なし。 その代わり若手のうちはプライベート完全確保の借り上げマンションに月2000~4000円程度で住める。
評価制度: 完全年功序列。どんなに活躍しようがしまいが、一定の評価と給与を得られる。 年次が上がるにつれ昇給幅は緩やかになる。毎年1~2万円程度が評価に応じて基本給に積み増されていく。 昇給なしはあるかもしれないが、活躍できなかったことによる減給は聞いたことがない。

月給残業賞与年収
40万円6万円198万円750万円
40代男性

40代男性
給与制度:30代半ばで残業代込みで1,000万を超えてくる印象。周りの人から聞いた感じだと、課長1,200万円〜、部長1,500万円〜という感じ。
評価制度:上長の総合評価によるもの。営業の人はしっかり数字(トレーディングの成績)を出していれば評価されると思います。一方コーポレート部門は差がつきにくく、優秀な人程損している印象。

月給残業代/月ボーナス/年年収
---1,000万円
(openworkに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 (6) 兼松の平均年収を業界と比較

兼松の平均年収を業界と比較

兼松の平均年収を業界と比較

 

競合他社状況平均年収生涯賃金
三菱商事1631万8794円6億3361万4333円
伊藤忠商事1565万7603円6億0794万2087円
三井物産1393万4000円5億4101万9276円
住友商事1437万0137円5億5795万3288円
丸紅1452万7760円5億6407万3360円
豊田通商1100万4749円4億2728万4437円
双日1154万6390円4億4831万4882円
兼松903万9107円3億5096万3910円
上場企業の平均値630万5000円2億3796万3310円

 

今回は、総合商社8社(三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、住友商事、丸紅、豊田通商、双日、兼松)の平均と、兼松の年収推移を比較しました。

結論、兼松は上記総合商社8社平均と比べると0.68倍ですが、上場企業の平均年収と比べると約1.5倍の収入を得る事ができています。また兼松内でも平均年収は上昇していて、10年前と比べ約220万円上がっており、企業としての業績/収益が順調に伸びていることがわかります。

 

2.兼松の入社難易度

 

兼松の入社難易度

 

兼松は22年卒の就活し出した頃の“就活人気ランキング”では258位。
21年卒のランキングでは前半は250位、後半は263位でした。

7大商社の人気には及びませんが、業界全体を見ても兼松を見ても業績も好調で年収も高く安定性のある企業です。

当メディアでも年収・生涯賃金を調査していますが、一般上場企業の平均と比較しても約1.5倍の収入を得る事ができます。本項目では、兼松へ入社する事の入社難易度を解説します。

 

 (1) 兼松の新卒採用 内定数 推移

兼松の新卒採用 内定数 推移

兼松の新卒採用 内定数 推移

 

兼松の新卒採用の内定数は、2020年度で33人。
男性12人 女性21人 で女性の方が多く採用されています。ただし男女の採用数は年ごとにばらつきがあります。ここ10年を見ると男性の採用数の方が若干多いですが、他企業ほど顕著な男女差はありません。

また、ここ10年間の内定数は平均約42人/年なので 非常に狭き門です。

(エントリー → 書類選考 → WEBテスト →一次面接…) 
大半が書類選考で落とされるという意味でもあります。

 

 (2)兼松の新卒採用 男女別推移

兼松の新卒採用 男女別推移

兼松の新卒採用 男女別推移

 

兼松の2020年の女性の採用割合は63%となっており、三菱商事は28% 伊藤忠商事は31%なので業界内ではかなり高い割合といえます。ここ10年を見ると男性の採用割合の方が若干高いですが、他企業に比べて男女の採用割合に顕著な差はありません。

最近では女性の総合職の採用数も増え、各種制度を整えつつあるため、女性が働き続けやすい企業です。*

産休、育休制度も充実しているため、出産後に復帰する人も多いです。*

(*はopenworkに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 (3)兼松の必要学歴・学歴フィルター

最新の採用実績大学

文系大学院筑波大学、大阪大学、リーズ大学
大学青山学院大学、慶応義塾大学、早稲田大学、東北大学、同志社大学、上智大学、明治学院大学、日本女子大学、明治大学、名古屋市立大学、立教大学、立命館大学、南山大学、東京外国語大学、中央大学、東京都立大学、鹿児島大学、九州大学、関西学院大学、学習院大学、一橋大学
理系大学院東京理科大学、北海道大学、九州大学、大阪大学、香港科技大学
大学神戸大学、横浜国立大学

 

学歴フィルター状況

兼松の必要学歴・学歴フィルター

兼松の必要学歴・学歴フィルター

 

大学のランクは「Dランク」 以上

私立だと成成明学以上 国立だと地方国立大学が 最低ラインです。

総合商社は英語力を重視している事もあり、外国語大学や海外大学の採用は積極的にされています。また大学院卒からの採用も一定数あります。

Eランク以下である 日東駒専、産近甲龍から入社しようとすると、語学力や海外留学経験などがないと厳しいです。
※書類審査でフィルターがかかっている可能性もありますが。

 

   (4)兼松の中途採用数 推移

兼松の中途採用数 推移

兼松の中途採用数 推移

 

中途採用数は年によってかなりのばらつきがありますが、この10年間の平均は10人/年です。

商社は知名度も高く人気があるので非常に狭き門です。

前職での実績、知識やノウハウ、これからの人生プランをしっかり整理し、企業が何を望んでいるのかをきちんと見極めることが必要です。

 

 (5) 兼松の3年以内の離職率

 

兼松では、3年以内の離職率は9.4%となっています。
離職率は10~20%台の企業が多いので離職率は低いといえます。

社員の平均年齢は男性39.4歳 女性37.6歳、平均勤続年数が男性14.2年、女性13.7年です。
女性の活躍の場も増え、女性の働きやすさも向上してきているのでこれから女性の平均勤続年数も伸びていくことが予想されます。

残業時間は業務や部署次第でかなり変わりますが、全社的に有給消化の推奨や残業時間の削減などワークライフバランス向上のための取り組みがされているので、働きやすさは数年前に比べて大分改善されているようです。*
(*はopenworkに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

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