2.SNSを理由に面接の採用/不採用を変えた経験があります。
3.就活前に友人以外に投稿が見られないよう設定は必ず変えてください

毎年3月になると大学サークル時代の後輩からのツテで連絡があり、大学3年生からOB訪問を受けています。
社会人になると大学生の意見というのは、突拍子もない疑問や意見がでてくるので新鮮に感じ、こういう機会はとても楽しいのです。
今回お会いした学生さんは「SNSって見られるんですか?」「SNSの内容を見て合否を判断するんですか?」と若干極端な不安をお持ちの様子。 実際にgoogleで検索をしましたが、検索にヒットする情報の多くが個人ブログになっており、偽情報のにおいがプンプンしています。
実際の採用担当者はどういう時にSNSを見て、どのような判断を下すのかを紹介していきます。
1.学生のSNS利用は、もはや一般的です。
SNSはSocial Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の略で、ソーシャル(社会的な)ネットワーキング(繋がり)を提供するサービス、という意味になります。
2007年にiphone発売よりスマートフォンが普及が始まり、2020年現在ではLINE、Instagram、Facebook、twitterが主流で、利用している学生も多いです(ちなみにInstagramとFacebookはFacebook社の運営です)。

2016年卒学生の就職意識調査 普段の生活におけるSNSの利用状況
SNSは友達同士で情報の交換として広く普及しており、実際に就職活動中でもSNSを使っている人が文系では6割、理系では4割いらっしゃいます。

2016年卒学生の就職意識調査 就活におけるSNSの利用状況
学生だけではなく社会人も当然利用が一般的になっています。SNSは日本の社会に深く広く浸透しており、この文化自体が悪いわけではありません。では、SNSの何が問題なのでしょうか。
2.企業が抱えるSNSリスクとは?
友達同士のclosedな環境で情報交換をする限りでは問題がないのですが、LINEブログ、Instagram、Facebook、twitterで世の中に情報を公開していくのは採用企業にとっても情報漏洩リスクがあるため容認ができないのが現状なのです。
当社もそうですが、大手企業であればあるほどコンプライアンス意識が高く、社員にSNSガイドラインを設け厳しく制限しています。
そんな中、「〇〇社の面接受けたけど、マジうぜぇ面接官だったわ」とか「〇〇社の面接圧迫だったんですけど」とか、拡散を目的にSNSを利用する人が後を絶たないのです。
当然、こういった行動をする人は企業のコンプライアンス意識と乖離が激しいため、何があっても不採用にしたいというのが企業側の意見です。

3.企業はSNSの何をみているのか?
順を追ってお話をしますが、この企業というのは①人事と②面接官の2つを意味しています。
①人事 | コンプライアンス観点から採用情報が漏洩されていないかを確認 | 自社の企業名で検索 |
②面接官 | 面接をした方の評価を記載する際に、「そういえばどういう人だったかな?」と確認をするために検索 | 選考者の名前で検索 |
人事は採用/不採用のための検索はしない
全国で100人以上の採用目標を抱えている大企業の人事は、
関東圏・関西圏など複数地域で説明会の誘致行動をしています。いちいち1人の行動を監視するような余裕はありません。そういった企業の人事は、毎日自社の企業名で、選考についてつぶやいている人がいないかをチェックする程度です。
現状多くがtwitterやInstagramでのヒットなので、匿名性が高くその人の採用に影響することはまずありえません(ご丁寧に実名をさらされている方は、残念ですがこの場で不採用決定です)。
本社のみで選考をしている企業、採用人数が20-30名程度の企業は
面接場所が東京一本で黙っていても就活生が寄ってくるような人気企業ランキング100位以内の企業であれば暇つぶしで、詳しくチェックをするかもしれませんね(笑)
採用人数が50人未満の中小企業は、面接も人事が担当することもありますのでより忙しいです。週に数回、自社の採用についてつぶやかれていないかを確認する程度しかできません。
面接官はSNSで採用から不採用に変えることがあります。
採用人数が50人以上の場合、面接官は大多数が人事ではありません。
一般社員かつ係長クラス、課長クラス、部長クラスに担当してもらいます。
面接に招致される社員はハイパフォーマー(成績優秀社員)であり、通常の業務も多忙です。
面接の後は、人事への面接評価をフィードバックするのですが、これが負担なのです。
だいたい2日以内にフィードバックを戻すように指示を受けるのですが、2日後なんて記憶が薄れています、そうした時に出番となるのがSNS。特にFacebookは実名ですので重宝します。
Facebookを見てどういう人だったのか思い出すのですが、その時に、イメージと異なるものがあったら「本当のはこういう人なのね」と印象を悪くし、結果として不採用に至るケースはあります。

4.企業はいつSNSを閲覧するのか?
前節でも、企業といっても人事と面接官それぞれいることを説明しました。ではそれぞれがどのタイミングでSNSを閲覧するのでしょうか。
人事がSNSを確認するときは説明会の後だけ
企業にとって採用というのは事業継続の生命線です。 採用をする人は、今後の企業にとっての成長エンジンであり そのために多額の投資(採用し育成)をします。 その投資相手(先行者)が、企業にとっての暗黙のルールすら守れないようであれば 投資に値しないので、選考からは除外させていただく。 というのが基本的な考えです。
学校のテストや入学試験でも、休み時間中にどんな問題だったのか、どの答えが正解か、配信することはNGでしょう。 考え方は同じです。 説明会や選考はテストと違って1回きりではなく、何回も行うものなので、みんなの就職活動日記やSNSで選考情報が洩れていないか、選考が行われた後に確認をすることが多いです。 しかし人事もバカではありません。この数年で洩れる情報もたかが知れてることも理解していますし、そもそも説明会で出している情報は漏らしてもいいレベルなので現状ではチェックすらしていない企業が大半です。
人事は忙しいので、SNSを見ている余裕はない
選考時期の人事の仕事というのは多忙を極めています。それこそ残業祭りで輪切りでそこだけ切り取られるとブラック企業と呼ばれる部類に入ります。年間100名規模で採用をする場合、内定を200名規模だします。そのためには合格率を3%としても1万人弱を選考へ進められる状態を作らないといけないのです。 人事は「この会社で働きたい」と思ってもらえるように意向を上げるために説明会資料を作り、SNSやマイナビやリクナビのブログを使って広報をし、面接の会場予約ならびに面接官のスケジュールを抑え、面接官へのレクチャーも担当をします。 その中で、選考者からの連絡受け答えもしています。こうしてみると、そもそもSNSでじっくり監視なんて余裕は人事にはないのです。
面接官がSNSを確認するのは「面接をした夜」
面接を担当している人って、人事だと思っていますか? まずこれが違います。面接でみられる観点は現場目線なのです。そのため現場の責任者クラスが基本的には面接官となります。
2次面接(1対1面接) :課長
3次面接(1対1面接) :部長
4次面接(1対1面接) :取締役(社長・専務・常務)
SNSを見るのはグループ面接を担当する、1次面接の主任・係長、2次面接の課長です。面接のあと面接結果を人事に報告する義務が面接官には与えられています。 報告は口頭ではなく、書類(WEB)が主流です。どんな人で、どのような考えをもって強味・弱み・なぜ通したのか、なぜ落としたのか細かく説明が必要なのです。この報告書を書くために、SNSを見るのです。
SNSを見る理由は「どんな人だったか覚えていないから」
面接夜に面接結果の報告書を書きます。 その際にグループ面接だと、どんな人だったか思い出すために、facebookを利用することがあります。実名登録されていないSNSはみません。見る必要がありません。 SNSを見るといっても、私の場合 見るのは主に、顔写真です。顔写真を見て「あ、この人だ」と思うだけです。
5.まとめと助言
・人事はSNSを見るケースもあるが実名検索ではなく企業名検索。
・面接官がSNSを見る場合は実名検索でfacebook&Instagramのみ
・SNSで不採用になる場合は「面接のイメージと悪い意味で乖離がある場合」
助言
SNSをやられている場合は、友達登録されていない人に見られても悪い印象を残さないようにプライバシーの共有範囲をしっかりしておいてください。
これは入社後も必要になりますので、このタイミングですることをお勧めします。
こちらに詳しく載っていました
