就活面接の最初に「自己紹介をお願いします」と言われたときに、「わたしはサークルで副キャプテンをしていまして、その経験を通してリーダーシップを……」と自己PRを始めてしまう人がいます。
自己紹介は自己PRとは全く別のものであるため、まずはその違いをはっきり認識する必要があります。
この記事では自己紹介と自己PRの違い、自己紹介ではどんなことを話せばよいのかを解説します。
1. 自己紹介と自己PRはどう違う?
就職活動を始めて戸惑うことのひとつが、自己紹介と自己PRの違いではないでしょうか。どちらも自分のことを話すのだから同じでは、と思ってしまいますが、両者にはちゃんとした違いがあります。
自己紹介は、あいさつとコミュニケーションのきっかけにするもので、自分自身のことを簡潔に話します。初対面の人に対するあいさつなので、ハキハキと笑顔で、好印象を残すことが大切です。
一方、自己PRは自分の能力や意欲を面接官に訴えるためのものです。自分の強みを入社後どのように活かせるかを伝え、採用に値する人物であることをアピールします。
自己紹介を求めているのに、唐突に自己PRが始まると面接官は戸惑ってしまうため、きちんと使い分けるようにしましょう。
2.自己紹介はどんな内容を話せばいい?
自己紹介では、自分のプロフィールを、明るく、ハキハキと伝えます。以下の内容をもれなくカバーするようにしましょう。
- 大学・学部・学科名
- 氏名
- 専門分野
- 学業以外の活動や特技
- 企業に対して魅力に感じていること
- あいさつ
自己紹介のポイントは、面接の中で聞いてほしいことをさりげなく盛り込むことです。また提出した履歴書やエントリーシートに記載している内容と、食い違いがないように気をつけましょう。
大学では、マーケティングのゼミに所属しており、主にLINEやInstagramなどのSNSを活用したマーケティングの研究をしています。
最近では、ゼミで地元の観光会社と協力して、地域の魅力をPRするためのSNS施策の企画立案に取り組んでいます。
学業以外では、所属している英会話サークルの活動に力を入れており、代表を務めています。
語学を活かしてマーケティング分野で活躍したいと考えており、海外で広く事業展開を行っている御社に魅力を感じて志望いたしました。
本日はこのような貴重なお時間をいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
3. 自己紹介は何分ぐらい話すもの?
自己紹介の適切な長さは、文字数にすると250〜300文字、時間にして1分程度が適切といわれています。聞いている人が短すぎて物足りない、逆に長すぎて退屈だと思わない程度の長さにおさめましょう。
企業によっては「30秒でお願いします」「2分程度で自己紹介してください」と時間を指定される場合もあります。30秒、1分、2分と、いくつかのパターンを用意してどの長さにも対応できるようにしておくと安心です。
4.「お名前と大学名をお願いします」といわれたときは?
「お名前と大学名をお願いします」と言われたときに、自分が覚えてきた自己紹介のとおりにすべて話してしまう人がいます。しかし、面接では聞かれたことだけを答えることが鉄則です。名前と大学名と指定されたのであれば、それ以外のことは答える必要はありません。
もし求められた以上のことを話してしまった場合、「話を理解できない」「自己主張が強い」と思われてしまうことも考えられるため、気をつけるようにしてください。
5.まとめ
自己紹介は、自分がどういう人物なのかを面接官に簡潔に伝えるためにするものです。短すぎず長すぎず、適切な長さで、ポイントを押さえた内容を考えるようにしましょう。
面接官の手元にあるエントリーシートなどの資料と、中身がズレていると不信感を抱かれるので、一貫した内容にすることも大切です。