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新卒での就活で内定辞退をしたいときはいつまでにするべき?

新卒で就活していて複数の企業から内定をもらった場合、入社を決めた企業以外の会社には内定辞退の手続きをしなければいけません。

 

こちらから入社を希望し内定までもらったにも関わらず辞退するのは心苦しく感じ、どのタイミングでどう話せばよいのかわからず悩んでしまう人が多いです。

 

この記事では、就活で内定辞退をしたい場合、どのタイミングで伝えるとよいのか、また内定辞退の伝え方や注意点を紹介します。

 

 

 

1. 内定辞退はどのタイミングまでにするべき?

 

 

まずは、内定辞退をすべきタイミングについて説明します。

 

 

①内定辞退を決めたらすぐに連絡する

 

内定辞退については、民法で「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。」と明確に定められています。

 

つまり、就業を開始する2週間前までであれば、法的には辞退してもなんの問題もないということです。しかし、法的に問題がないから2週間前に辞退してもよい、と考えるのはマナー的に好ましくありません。

 

入社直前の辞退は企業に多大な迷惑をかけますし、場合によっては学校にも迷惑が及んでしまいます。基本的には内定辞退をすると決めたら、できるだけ早めに連絡することがマナーです。

 

 

②内定式後に辞退は可能?

 

内定式に出たあと、ほかに志望度の高い企業から内定が出たなどの理由で、辞退したくなる場合もあるでしょう。

 

前述したとおり、内定辞退は法的に問題がありません。しかし、企業に多大な迷惑をかけてしまうことは事実であるため、真摯な態度で辞退したいことを伝えるようにしてください。

 

 

③内定承諾書にサインしたあとで辞退は可能?

 

内定承諾書は、「辞退することなく入社します」と企業と約束をするための書類です。内定承諾書にサインされ、入社意思を確認してはじめて企業は受け入れ準備を始めます。

 

お伝えしているとおり、内定は入社2週間前までなら辞退可能です。しかし、内定承諾書にサインしたあとの辞退は、極力避けるようにしましょう。入社直前に辞退すると、今後あなたの出身校からは学生を採用しないなどのペナルティが科されることも考えられるためです。

 

あなた自身には直接関係がなくても、出身校や後輩、そしてもちろん内定を辞退した企業に非常に大きな迷惑をかけることになります。内定を辞退する場合には、できる限り内定承諾書にサインする前に辞退を伝えるようにしましょう。

 

 

 

2. 内定辞退する際の注意点

 

 

内定を辞退するときの注意点を、3つ紹介します。

 

 

①.辞退の連絡は必ず入れる

 

「内定を辞退したら怒られるかも」と先延ばしにしたまま、なんとかフェイドアウトできないかと考える人がいます。しかし、直前に内定辞退される方が企業にとっては大きな損失です。

 

内定辞退は辞退を決めたときには、必ずすぐ連絡を入れるようにしてください。

 

a.内定辞退の連絡は電話で行う

 

内定辞退の連絡は、企業の担当者に電話で直接行うようにしましょう。気まずい思いをしたくないからとメールで済ませたくなりますが、迷惑をかける以上誠意を込めて直接話をするのがマナーです。

 

また、メールでは相手が見落として伝わっていなかったというトラブルが起こる可能性も否定できません。内定辞退の連絡は、電話で伝えたうえでさらにメールを送るぐらい慎重に行うようにしてください。

 

b.電話がつながらなければメールを送る

 

何度電話をかけてもつながらないといった場合には、取り急ぎメールを送るようにしましょう。メールを送ったあとに返信がなければ、見落としの可能性もあるため担当者に電話をし、メールの到着確認とともに直接お詫びを伝えるとよいでしょう。

 

 

 

3. 内定辞退の伝え方例

 

 

内定を伝えるときの例文を、電話・メールそれぞれで紹介します。

 

①内定辞退の電話での伝え方例

 

例文
お世話になっております。私、御社に内定をいただいております○○と申します。先日は内定のご連絡をいただき、ありがとうございました。
大変申し訳ございませんが、先日別の企業様からも内定をいただき、とても悩んだのですがそちらに入社することを決めました。
本来なら直接お詫びにお伺いするべきなのですが、取り急ぎお電話でご連絡させていただきました。今回はせっかく内定をいただきましたのに、身勝手な理由でご迷惑をおかけしまして、大変申し訳ございません。

 

 

②内定辞退のメールでの伝え方例

 

 

例文
件名:内定辞退のご連絡【○○○○(氏名)】

株式会社○○
XX部 △△様

お世話になっております。
先日内定をいただきました、☆☆大学の○○と申します。
本日お電話いたしましたが、ご多忙のようですのでメールで失礼いたします。

この度は内定をいただきまして、誠にありがとうございました。
このようなうれしいお知らせをいただいておりますところ大変恐縮ですが、検討の結果内定を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。

貴重なお時間を割いて面接などのご対応をしていただいたにもかかわらず、このようなご連絡となり大変心苦しく感じております。

本来であれば貴社にお伺いし、直接お詫びを申し上げるべきですが、メールでのご連絡となりましたことをお詫びいたします。

面接をご担当いただいた△△様をはじめ、採用に携わってくださった皆さまには、心より感謝しております。

最後になりますが、貴社の益々のご清栄を心よりお祈り申し上げます。

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署名

 

 

4.まとめ 

 

せっかく内定をもらい、一時は真剣に入社を検討した企業に辞退の連絡を入れるのは申し訳ない気持ちでいっぱいになり、気が進まないものです。しかし連絡が遅くなれば遅くなるほど企業には迷惑がかかってしまうため、辞退を決めた場合にはできるだけ早く連絡を入れるようにしましょう。

 

また辞退の連絡は、できる限り直接伝えることがマナーです。内定辞退をするときには、今回の記事をぜひ参考にしてください。

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編集者 渡辺

人材業界の大手転職メディアの企画/編集を15年、そして10年以上新卒・中途採用の面接官を行い、年300人以上の就職者に耳を傾けてきました。特異分野は、各業界や企業の分析、データに基づいた役立つ記事を更新していきます。

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