社会に出ると暗黙の了解として守るべきルールやマナーがあります。社会人にとっては常識的なことでも、就活生にとっては馴染みの薄い分野。気づかなかったり見落としたりしてしまうものもあるかもしれません。
そこでビジネスマナーについての基本的な考え方や、就活イベントや選考などで社会人と接する際におさえておきたい基本マナーを紹介します。
1. 社会人にとってマナーは欠かせないもの
就活のノウハウでは常にビジネスマナーを意識することがすすめられています。これは企業にとって、マナーに則った行動ができる人は入社後の活躍が期待できる人材だからです。
ビジネスシーンでは、さまざまな年代、立場、背景の人と信頼関係を築いてスムーズに業務を進めるためにも、互いへの気遣いが欠かせません。
そこで求められるのがマナーです。マナーとは相手に不快感を与えないために、礼儀や思いやりの気持ちを表すもの。ビジネスシーンでマナーを意識した行動がとれる人は、信頼に値し、安心して仕事を任せられる人として好印象を持たれます。
また仕事上で関わる人にどのような態度を取るかは、個人の問題だけでなく、企業全体の評判や業績にもつながるでしょう。
そのため企業は、仕事のスキルや能力だけでなく、マナーを意識した行動が取れる人を評価するのです。
就活中はインターンシップや説明会など社会人と接する機会が増えてきます。その際、基本的なマナーを守れていれば、入社後も常識的な行動で仕事を行なえる人という印象を持ってもらえるでしょう。
社会人生活がスタートした後、さまざまなシーンでマナーを意識して行動するためにも、学生のうちから基本的なマナーを身に着けておくことが大切です。
2. おさえておくべき基本的なマナー
まずは社会人と接する際に、気を付けるべき基本的なマナーを見てみましょう。
(1) きちんと挨拶をする
基本中の基本であり、重要視されるのが挨拶です。挨拶は緊張していても、業務に不慣れでも、どんな人でもできることなので、挨拶をきちんとできないと評価を落としてしまいます。
相手が挨拶してから返すのではなく、積極的に自分から行なうようにしましょう。相手に聞こえていなければ「挨拶をした」とは言えません。明るくハキハキとした声で挨拶することを心がけます。
また、何かをしながら挨拶するのではなく、例えばインターン中にパソコンやデスクに向かっていても顔を上げ、相手の顔を見て挨拶する方が良い印象を与えます。
(2) 社会人は時間厳守
ビジネスでは時間を守ることはマスト事項。出社、休憩時間などはもちろんのこと、会議や約束の時間、提出期限などを守って行動しましょう。
時間に遅れる人は社会人として信頼を失ってしまうため、面接や説明会でも気をつけたいところです。関係する人たちの貴重な時間を奪うことになるため、礼儀、思いやりに欠けた行動とも言えます。
もちろん、何かしらの理由で時間を守れない状況もあるかもしれません。その際は、早めに連絡をし、遅刻の場合はあとどのくらいで着くのか目安も伝えることでマナーを示すようにしましょう。
(3) 整理整頓を心がける
持ち物やバッグの中身はきれいで整った状態を保つようにし、書類や情報はきちんと整理して管理しましょう。
身の回りが汚いと周りに不快な思いをさせかねません。何がどこにあるかわからないようなデスクではスムーズに業務を行えませんし、周りも身の回りの管理が乱雑な人に重要な書類や機密情報を任せようとは思わないでしょう。
そのため、社会人として物や情報をきちんと整理整頓できることは大切です。整理整頓ができる人は業務も整理し効率的に行なえる人として信頼してもらえるでしょう。
3.話し方・聞き方にも注意しよう
遅刻しないことや整理整頓はもちろん大切ですが、社会人とコミュニケーションを取るときもマナーに気をつけなければなりません。
まず話すときには、丁寧な言葉遣いと感じの良い態度を心がけます。謙譲語と尊敬語など正しい敬語を使うのは慣れるまで難しいかもしれませんが、少なくとも基本的な丁寧語はきちんと使えるようにしておきましょう。
相手の貴重な時間を割いて聞いてもらっていることを忘れず、できるだけ簡潔にわかりやすく伝えることも大切です。結論を述べてから、理由や経過を説明すると、話のテーマや伝えたいことが明確になります。
聞く際は、聞き洩らしのないように真剣な態度で聞くことが大切です。面接で質問を受けたときも、目を見てうなずきながらきちんと聞く姿勢を見せましょう。重要なことを聞き逃したときも適当に答えず、「こういうことでしょうか?」と理解が合っているか確認してください。
4.まとめ
ここで挙げられたマナーは、ビジネスシーンというより一般常識としてのマナーと言えるかもしれません。しかしビジネスシーンではこういった基本的な礼儀とマナーをわきまえていることが信頼、ひいては仕事の評価につながるため、重要視されるのです。
マニュアルのように行動を覚えるのではなく、マナーとは「相手を尊重し、不快な思いをさせないための気遣い」であることを意識して、さまざまなシーンでも対応できるようにしましょう。