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人事に聞いた!面接で変わった質問をする意図とは?

人事に聞いた!面接で変わった質問をする意図とは?

 

就活で色々な会社の面接を受けていると、ほとんどの会社が定番の質問をするのでだんだん回答に慣れてきます。そんなときに突然、「あなたを家電に例えたら何だと思いますか?」と変わった質問をされたら、あなたは答えられますか?

 

このような変わった質問をする企業は、実は少なくありません。しかし、このような変わった質問をする企業は、どのような意図を秘めているのでしょうか。

 

そこで、今回は新卒をグループ全体で年間1,000人規模で採用をしている超大手人材会社の現役人事担当者に、企業が変わった質問をする意図は何なのかを伺いました。 

 

編集渡辺
今回は、私の前職でもある大手人材会社の人事部マネジャーである「山田さん(仮名)」にインタビューをしました。

 

 

1.面接で変わった質問をする意図

 

人事or採用歴12年以上という山田さんに、さっそく企業が面接で変わった質問をする意図について聞いてみました。 

 

―― 就活の面接で、学生に変わった質問をすることはありますか?

 

山田さん はい。就活の面接では、どこも同じような質問をするので、学生も想定した質問に対する答えを準備してきています。そんな学生を、違う確度から見てみたいと思ったときに、変わった質問をしてみるようにしています。

 

―― 何か深い意図があるのでしょうか?

 

山田さん もちろんです。人事としては、決していじわるをするつもりで変わった質問をするわけではありません。

 

変わった質問というのは、学生にとっては「予期せぬ質問」にあたります。想定した質問が来なかったとき、どのような対応を取るのかで、「対応力」や「柔軟性」を見たいという明確な意図があります。

 

会社に入ると、予期しないことは数多く起こるものです。そのときにどのように反応し、対応するのかを知りたいと思ったときに、変わった質問を投げかけてみるのです。

 

また、想定外の質問をすると、学生の素の部分を見られるメリットもあります。変わった質問に対し、即座に機転を利かせて答える学生がいると、とても印象に残りますね。

 

 

2.質問をされたときの答え方と評価

 

企業側は、学生の「対応力」や「柔軟性」を見たい意図があることがわかりました。では実際にどのような答え方をする学生を評価するのでしょうか?

 

―― 学生によって、変わった質問への対応の仕方や答え方は違うと思いますが、やはり即座に答えられない学生は評価が低くなるのでしょうか。

 

山田さん 変わった質問をする意図は、予期せぬことが起こったときに、どのように対応するかを見るためにするので、答えられないこと自体で評価を下げるわけではありません。即座に答えられなくても、慌てることなく「少し考えさせてください」と断りを入れられればまずは問題ありません。

 

変わった質問をされたことで焦ってしまい、何を話せばいいか分からなくなって慌てておろおろしている、あるいは黙り込んでしまうだけだと評価は低くなります。仕事で突発的なことが起こっても、対応できないのではと不安になるためです。

 

―― それでは、どのような答え方をする学生は評価が高くなるのでしょうか。

 

山田さん 自分のエピソードを交え、それが最終的に自分のアピールにつながるような回答をする学生は、対応力があって頼もしいと感じます。

 

さらにそれを、ユーモアを交えて答える学生は頭の回転が速いなと思いますね。

 

しかし面白いだけでは印象には残りますが、プラスにはなりません。変わった質問をする意図は、最終的には自社に入ってくれたら役に立つ人材を見極めることにありますから、面白いだけではだめなのです。

 

 

3. 変わった質問に対応できるようになるためにできること

 

変わった質問では、予期せぬ出来事に対する即座の対応力を見せ、自分をアピールすると高い評価が得られるようですが、そのような人になるためにできることはあるのでしょうか。

 

―― 予期せぬことへの対応力や柔軟性は、どうすれば鍛えられると思いますか?

 

山田さん 普段から、自分が知らないことに対して視野を広げること、新しいことを受け入れる柔軟な考え方をすることが大切だと考えます。

 

学生の間は決まった友人とばかり行動しがちですが、社会に出ると自分とは合わないタイプや、これまで話したことのないタイプの人とも一緒に仕事をしていかなければなりません。

 

そのような環境でも動じないように、新しいコミュニティに積極的に参加することをおすすめします。

 

また、新しい知識や考え方は、書物などからも得られます。日ごろからニュースや本を読んで、自分とは違う考え方に触れておくことも、役に立つのでおすすめしたいです。

 

 

4.まとめ

 

ここまで、山田さんに企業が変わった質問をする意図を中心に、どんな点を評価するのか、対応力や柔軟性はどう育てればいいのかまで教えてもらいました。 

 

変わった質問をすることも、企業にとっては自社で役立つ人間を見極める手段のひとつです。そのときどう対応するかが大切なので、もし瞬時に思いつかなくても、慌てずに「考えさせてください」と対処するようにしてください。

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編集者 渡辺

人材業界の大手転職メディアの企画/編集を15年、そして10年以上新卒・中途採用の面接官を行い、年300人以上の就職者に耳を傾けてきました。特異分野は、各業界や企業の分析、データに基づいた役立つ記事を更新していきます。

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