就活の最初のステップともいえるのが「自己分析」です。自己分析は、自信を持って就活を進めることに欠かせません。
しかし、就活につなげられるような自己分析とは、どのように行うのでしょうか。何をテーマに自己分析すればいいのかわからない方も少なくないでしょう。
そこで、どんな目的を持って自己分析を行なうのか、また自己分析をするためのステップについて解説します。
1.自己分析は就活の成功のための重要なステップ
自己分析とは、将来像を明確にするために過去の経験から自分の価値観や長所、短所を把握することです。自己分析ができていると、将来なりたいイメージが定まっているので、自分に合う企業は何かを考え、企業を選ぶ際の軸を持つことができます。
そのため、自己分析はサマーインターンの選考前など就活のできるだけ早い段階で行なっておくといいでしょう。自己分析を早めに行うことで、初期段階からしっかりとした軸をもって就活を進められます。
また、自分のことを理解していなければ、自分のことを他人にわかりやすく伝えることはできません。自己分析がきちんとできていれば、面接でも自分の強みや特性を説得力のある方法でアピールをすることができます。志望動機も筋の通ったものになるでしょう。
自己分析は、自分に合った企業の内定をもらうという、就活の成功にもつながるのです。
2.過去の経験を掘り下げて企業選びの軸を定める
自己分析をする際は、自分でも気づいていなかったような価値観を洗い出すために、過去の経験を1つずつじっくり掘り下げることが大切です。それでは経験を分析するための方法を見てみましょう。
①.これまでの経験をリストアップする
過去の経験をテーマごとに振り分けます。例えば「楽しかったこと」「苦労したこと」「感動したこと」「打ち込んだこと」「頑張ったこと」などテーマを決め、それに当てはまる経験を箇条書きにします。
特に、何かを努力した経験は自分の考え方や行動パターンが表れやすく自己分析したいポイントです。小さなエピソードでも頑張ったことや打ち込んだことなどを思い出してみましょう。
②.「なぜ」を繰り返して行動・考えを分析
書き出したエピソードを「なぜ」を使って、分析していきましょう。努力したことをあげたなら「なぜ努力したのか?」と考えます。「諦めたくないと思ったから」と考えたなら、次は「なぜ諦めたくなかったのか」と自問します。
これを繰り返していくうちに、自分の行動にどんな理由があったのか、どんな考え方を持っているのか浮かび上がってくるでしょう。
同じようにいくつかの経験を掘り下げていくと、考え方や行動の傾向も見えてくるかもしれません。
③.分析したことを企業選びにつなげる
経験の掘り下げで見えてきた行動パターンや考え方の傾向、価値観から、どんな企業なら満足感をもって働けるのか、働く企業に求めるものを考えます。それを企業選びの軸にし、企業や業界を調べながら、自分の企業の軸に当てはまるかどうか考えていきましょう。
当てはまらない企業を除いていくことで、自分の価値観に合った企業選びを行えます。そうして選んだ企業は志望動機も自分の経験に基づいた説得力のあるものになります。
また、業界・企業選びの際は「企業が自分に合うか」ではなく、企業視点から「企業が求める人物に合っているか」も考えるようにしましょう。この企業が求めている人物像と「自分の価値観や強み」が一致するかも分析します。
自己分析をせずに企業研究から始めると「旅行が好きだから旅行業界」のように単なる好みから業界で選んでしまいがちです。しかし、企業選びの軸を据えてから業界・企業研究を行うと、業界を限定せず広い観点で検討できるので選択肢の幅が広がります。
3.自己分析を選考に活かすことが大事
就活は企業選びだけではなく、選考に残ることが重要です。自己分析で自分を理解できても、それを上手に表現できなければ内定にはつながりません。
自己分析して浮かび上がった行動パターンや傾向を一言にまとめ、長所や短所として言葉にしましょう。
エピソードによっては掘り下げやすいものと、掘り下げにくいものがあるかもしれません。掘り下げやすいものほど、自分の中に大きく影響を与えている出来事なので、志望動機や自己PRで用いるとより根拠のあるものとして、面接官に伝えられます。
また、自己分析を話すことに慣れるのも大切です。就活が始まったらインターンシップの選考など企業との面談の機会を積極的に取り入れ、自己分析した内容を伝える能力を高めるようにしましょう。
4.まとめ
自己分析と言われると難しく感じてしまいますが、これまでの経験をできるだけ思い起こしていけば自分の考え方の型がおのずと見えてきます。
大切なのは自己分析した価値観と企業の接点を見つけることです。そうすれば自分の強みを最大限活かせる企業を見つけられる上に、面接、エントリーシートなど就活のさまざまな場面で説得力のあるアピールを行っていけるでしょう。