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日本最大規模のSI企業、NTTデータの採用情報と履歴書の傾向〜面接やESなど就活対策を紹介

日本最大規模のSI企業、NTTデータの採用情報と履歴書の傾向〜面接やESなど就活対策を紹介

NTTグループの中核企業であり、且つ国内最大の規模を誇るIT企業、NTTデータ。

「楽天みん就」によると、『2021年卒 新卒就職人気企業ランキング』で第1位を獲得しました*1。

昨年第3位から一気にトップへと躍り出た就活生注目の企業です。

 

今回は、NTTデータの採用情報、選考ステップや面接対策などをみていきましょう。

 

 

1.NTTデータの概要~グループ内の位置づけと「システムインテグレーター業界」

 

①重要性が高まるNTTグループの中核企業

 

まず、NTTグループにおける、NTTデータの位置づけを見ていきます。

 

NTTグループには、NTTドコモ、NTT東日本・西日本、NTTコミュニケーションズなど様々な企業があり、ICT(情報通信技術)の中では「C」のCommunicationを担っています。

個人ユーザー向けのサービスを提供しているため、私たちにとって身近な存在と言えるでしょう。

 

一方、NTTデータはICTでいうと、「IT」(情報技術)を中心にビジネスを展開。

公的機関や金融機関、企業が主な顧客です。

最先端のIT技術を駆使しながら、顧客が使う業務用システムを構築しています。

 

近年はAI(人工知能)やIoT(モノがインターネットのように繋がる)など最先端技術の研究開発が盛んであり、NTTグループの中でも、NTTデータの存在感はますます大きくなっています。

 

 

②情報通信産業は全産業の8.6%を占める規模にまで成長

 

NTTデータは情報通信産業界に属しています。どのくらいの市場規模があるのか見ていきましょう。

 

総務省の令和元年情報通信白書によれば、情報通信産業の名目GDP(GDPをその時の市場価格で評価したもの)は43.9兆円で、全産業の8.6%を占めています*2。

国内では、「商業」「不動産」に次ぐ規模です(2017年)。

 

また、2011年価格による実質GDP(名目GDPから物価の変動による影響を差し引いたもの)でみると、情報通信産業は全産業の9.5%を占めています(2017年)。

 

さらに実質GDPの成長率を産業別に見ると、情報通信産業は2.0%。「輸送機械」(9.2%)、「建設」(4.4%)に次ぐ成長率となっています(2016年~2017年)。

 

総務省|令和元年版 情報通信白書|国内総生産

引用)総務省|令和元年版 情報通信白書|国内総生産(GDP)(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd231120.html)

 

 

③NTTデータが属する、SI(システムインテグレーション)業界とは

 

NTTデータは情報通信産業界の中でも、「システムインテグレーター」に分類されます*3。社会に必要な「しくみ」を、ITを使って構築する情報サービス企業で、SIer(エスアイヤー)と呼ばれることもあります。

 

システムインテグレーターであるNTTデータは、トータルコーディネーターとして顧客の業務を把握し、課題解決のためのコンサルティングから設計、開発、運用・保守までを請け負っています。

 

 

④NTTデータの強みは国内外における豊富な実績

 

1988年の設立以来、日本のシステムインテグレーション業界をけん引し、今なお国内トップSIerとして業界をリードするNTTデータ。

 

公共分野のシステムから、金融、製造、通信といった法人向けのシステムなど、様々なビジネスの変革をITの力でサポートしてきました。

 

また、NTTデータは早い段階からグローバルビジネスを展開。

 

日本で利用された「しくみ」を海外で導入したり、日本企業の海外進出を支援したりする他、海外企業が日本市場へ参入する際のサポート、ソフトウェア開発を海外グループ会社などに委託するオフショア開発などにも携わっています。

 

 

2.NTTデータの募集職種と初任給、選考ステップ

 

NTTデータでは、新卒採用で下記の6職種を募集しています。

 

・SE(システムエンジニア)

・コンサル

・営業

・R&D(研究開発職)

・ファシリティマネジメント(建築系、電力系)

・スタッフ(法務・財務・人事等)

 

どの職種も主に首都圏での勤務となりますが、業務内容により関西などの国内拠点や海外拠点に配置されることもあります。

 

 

また、2020年4月初任給実績は以下の通りです*4。

 

・博士了 300,070円

・修士了 251,520円

・学士卒 222,020円

・高専卒 192,220円

 

 

NTTデータの選考は、「自由応募」と「推薦応募」の2つがあり、自由応募では4つのステップがあります*5。

 

・エントリー

・書類選考

・複数回の面接

・内々定

 

 

ここでポイントとなるのが、エントリーです。

「適性検査A」「適性検査B」「顔写真データ提出」「エントリーシート提出」まで含めてのエントリー。

すべてを完了させなければ書類選考にも残れません。

 

 

3.NTTデータのビジョンと傾向、就活で欠かせない対策

 

NTTデータが掲げるグループビジョンは、「Trusted Global Innovator」。

 

世界中のお客さまからビジネスパートナーとして信頼を得、グローバル市場で存在感を発揮していきたい、という思いが込められています。

 

 

NTTデータは、下記のような能力を持った「人財」と共に、目標に向かっていきたいと公表しています*6。

 

-社会のために自律的に考え、自ら動き周りを巻き込む「考導力」-

-最新の技術に興味を持ち、変化を起こすことを楽しむ「変革力」-

-多様な仲間と共通の目標を創り成し遂げる「共創力」-

 

 

Trusted Global Innovator

引用)求める人財像 | 採用情報 | NTTデータ新卒採用サイト(https://nttdata-recruit.com/recruit/hr/)

 

 

加えて、「考導力」「変革力」「共創力」を突き動かす、強い意志と情熱を求めています。

 

「社会のために自律的に考え、自ら動き周りを巻き込む考導力」とは、リーダーシップを発揮して活躍できる能力を指していると考えられます。

 

また、「多様な仲間と共通の目標を創り成し遂げる共創力」は、プロジェクトチームを組むことが多いSIerの業務の中で、役割をしっかりと果たせる能力が求められていると言えます。

 

エントリーシートや面接では、求められている人財像を念頭に置いたうえで、自分自身をアピールしていきましょう。

 

 

数あるSIerの中でも「なぜ、NTTデータなのか」を論理的に答えられるのもポイントのひとつです。

 

例えば、競合である野村総合研究所と比較した場合、NTTデータはグローバル展開で優位にあると言えます。

 

さらにグループとして53カ国に拠点を構え、多種多様な人財により構成されている環境のもと、「ダイバーシティ&インクルージョン」(個々の違いを受け入れ、生かしていくこと)を推進しているなどの特徴が挙げられます*7。

 

NTTデータはもちろん、競合他社の企業研究もしっかりと行い、自分なりの分析と考えをまとめておきましょう。

 

 

4.NTTデータの採用情報まとめ&参考にしたいサイトなど

 

NTTグループの中核企業であるNTTデータは、国内最大規模のシステムインテグレーターです。国内外の豊富な実績が強み。

 

新卒採用の選考では、同社が求める能力「考導力」「変革力」「共創力」をアピールすること、「なぜNTTデータ」なのかを競合他社との比較の中で論理的に説明できるよう準備することをおすすめします。

 

 

最後に選考対策として、チェックしておきたいサイト情報などを紹介していきます。

 

 

まず、NTTデータが掲げるビジョン、「Trusted Global Innovator」を映像化した動画を見てください。幅広い事業領域でワンストップサービスを展開する、NTTデータのダイナミックな事業展開が感じられます。

 

・Trusted Global Innovator "NTT DATA" ~corporate video 2020~

https://www.youtube.com/watch?v=8ICYpZgXl7w

 

 

また、NTTデータ代表取締役副社長が執筆した書籍も必見です。

デジタルを使って大企業がどう生き残るかというテーマについて書かれています。

 

・信頼とデジタル 顧客価値をいかに再創造するか

https://www.amazon.co.jp/dp/4478110786/

 

 

競合のひとつ、アクセンチュアの最新動向もチェックしておきましょう。同社が注力してきたデジタル専門組織の解消に注目した記事です。

 

・アクセンチュアが「デジタル」の専門組織を解消した理由 - ZDNet Japan

https://japan.zdnet.com/article/35162327/

 

 

 

NTTグループがトヨタと提携したプロジェクトに関する記事から、世界的な影響力を持つ企業同士の協業状況を理解しておくことも重要ですので、抑えておきましょう。

 

・なぜ「トヨタ×NTT提携」、実は「必然」な深い理由

https://toyokeizai.net/articles/-/342586

 

 

皆様の就職活動がうまくいくことをお祈りしています。

 

参考文献/参考サイト
*1 2021年卒 新卒就職人気企業ランキング│総合ランキング - みん就
https://www.nikki.ne.jp/event/20200327/
*2 総務省|令和元年版 情報通信白書|国内総生産(GDP)https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd231120.html
*3 SI業界とは? | NTTデータを知る | NTTデータ新卒採用サイト
https://nttdata-recruit.com/about/si/
*4 募集要項 | 採用情報 | NTTデータ新卒採用サイト
https://nttdata-recruit.com/recruit/requirements/
*5 選考の流れ | 採用情報 | NTTデータ新卒採用サイト
https://nttdata-recruit.com/recruit/selection/
*6 求める人財像 | 採用情報 | NTTデータ新卒採用サイト
https://nttdata-recruit.com/recruit/hr/
*7 ダイバーシティ&インクルージョン | NTTデータを知る | NTTデータ新卒採用サイト
https://nttdata-recruit.com/about/diversity/
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面接官のホンネ 管理人

アラフォーの管理職。二人の娘がいます。 新卒・中途採用に10年以上携わり、安定を手にするために私自身も転職。次世代に知識と経験の継承を目的として「リアルな現場の声」をテーマに、“面接官のホンネ”を立ち上げました。わかりやすく採用現場の本音をお届けします。

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