年収調査

ダイセルの年収は?新卒/転職に役立つ平均年収・給与制度、生涯賃金を徹底分析

ダイセルの年収は?新卒/転職に役立つ平均年収・給与制度、生涯賃金を徹底分析
ダイセルの平均年収は739万円

 

 

世界14カ国・75社で事業を展開し、世界シェア1位の製品を複数持つ化学メーカーです。

1919年に国策で三井・三菱・岩井・鈴木商店などの系列セルロイド8社が統合し発足し、2019年9月に創立100周年を迎えました。有機合成化学に伝統的強みがあり、セルロイドの製造を出発点にセルロース化学、有機合成化学、高分子化学、化学工学をコア技術に化学の枠を超えてさまざまな分野でグローバルに事業を展開しています。自動車エアバッグ用インフレータ(ガス発生装置)は今では世界でトップシェアを争うまでに成長しました。

今回は化学業界の中でも「ダイセル」の収入という観点に迫ります。

有価証券報告書に記載されている平均年収・平均年齢から、当メディア独自の算出により生涯賃金も割り出しています。
新卒採用の難易度、転職採用の難易度、そして学歴フィルター情報も参考にしてください。

 

 

 

1.ダイセルの平均年収は739万円

ダイセルの平均年収は739万円

 

2022年のダイセルの年収の平均は、739万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は2,553名、平均年齢41.9歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定550~950万円程度と予測されます。

 

 

 

 (1) ダイセルの平均年収 推移(2010年から)

 

 ダイセルの平均年収 推移(2010年から)

 

平均年収 ダイセル 業界平均 上場企業平均
2010年 670万円 701万円  
2011年 696万円 722万円 563万円
2012年 703万円 740万円 570万円
2013年 714万円 725万円 571万円
2014年 713万円 718万円 577万円
2015年 709万円 734万円 588万円
2016年 741万円 745万円 594万円
2017年 771万円 747万円 598万円
2018年 770万円 754万円 605万円
2019年 769万円 771万円 612万円
2020年 743万円 774万円 614万円
2021年 715万円 766万円 603万円
2022年 739万円 778万円 606万円

 

今回は、化学業界のダイセルの年収推移をグラフ化しました。
計測は2010年から2022年まで。
ダイセルでは2010年から2022年の13年間で平均年収が70万円(110%)上昇しています。
化学業界の13年間の上昇平均は76万円(111%)なので、業界全体の賃金が上昇していることがわかります。また上場企業の平均では12年間で43万円(108%)です。


化学業界においても新型コロナウィルスの影響は少なくはありません。エネルギー・原材料などの価格の高止まり、物流の停滞、労働力不足などです。主要な国内化学メーカーの2020年度の業績は軒並み大幅な減益となりました。しかし、化学業界の回復は速く、取扱製品にもよりますが需要が急拡大し、2021年からは過去最高ともいえるくらいの好業績となりました。石油化学製品の価格上昇や半導体製品の需要拡大などが要因の一つとして考えられます。ただ、もともと石油化学製品は好・不況の影響を受けやすい為、昨年度の化学業界の増収増益は石油化学市況の高騰による影響を受けた一時的なものとなるでしょう。

世界中でカーボンニュートラルを目指す現在、化学業界に対する期待は大きいです。温室効果ガスを多く排出する化学業界にとっては今後どのようにしてカーボンニュートラルを実現していくのか、各社の動向に注目が集まるでしょう。

 

 

 

 (2) ダイセルの生涯賃金 推移(2010年から)

 

ダイセルの生涯賃金 推移(2010年から)

 

生涯賃金 ダイセル 上場企業の平均 上場平均との差額
2010年 2億6001万円 -  
2011年 2億7012万円 2億2450万円 4562万円
2012年 2億7302万円 2億2729万円 4572万円
2013年 2億7740万円 2億2939万円 4801万円
2014年 2億7685万円 2億3185万円 4499万円
2015年 2億7533万円 2億3631万円 3901万円
2016年 2億8778万円 2億3897万円 4880万円
2017年 2億9943万円 2億4046万円 5896万円
2018年 2億9894万円 2億4320万円 5574万円
2019年 2億9875万円 2億4610万円 5266万円
2020年 2億8861万円 2億4481万円 4380万円
2021年 2億7759万円 2億3421万円 4338万円
2022年 2億8702万円 2億3510万円 5192万円

 

ダイセルに新卒入社をしてから60歳まで勤務をした場合
2億8,702万円の収入を得る事ができます。

日本の上場企業の生涯賃金との差額は、2022年時点で5,192万円。
おおよそ日本の平均の1.22倍、化学業界の平均値の0.95倍となっています。

日本では上場企業とひとくくりにされますが、このように入社する企業で人生において5千万円以上の収入差が出てしまうのです。

 

 

 

 (3) ダイセルの平均年収を業界と比較

 

 ダイセルの平均年収を業界と比較

 

業界プレイヤー 平均年収 生涯賃金
大陽日酸 987万円 3億8303万円
住友化学 884万円 3億4306万円
三菱ガス化学 871万円 3億3825万円
信越化学工業 855万円 3億3178万円
三井化学 839万円 3億2571万円
日産化学 815万円 3億1634万円
東ソー 786万円 3億0518万円
三洋化成工業 762万円 2億9586万円
日本触媒 760万円 2億9501万円
カネカ 755万円 2億9322万円
旭化成 751万円 2億9166万円
日本ゼオン 751万円 2億9149万円
JSR 745万円 2億8911万円
エア・ウォーター 740万円 2億8724万円
ダイセル 739万円 2億8702万円
デンカ 732万円 2億8425万円
トクヤマ 722万円 2億8037万円
昭和電工 721万円 2億8003万円
ADEKA 716万円 2億7790万円
クラレ 705万円 2億7363万円
宇部興産 700万円 2億7188万円
上場平均 606万円 2億3510万円

 

今回は、化学業界21社(大陽日酸、住友化学、三菱ガス化学、信越化学工業、三井化学、日産化学、東ソー、三洋化成工業、日本触媒、カネカ、旭化成、日本ゼオン、JSR、エア・ウォーター、ダイセル、デンカ、トクヤマ、昭和電工、ADEKA、クラレ、宇部興産)の平均と、ダイセルの年収推移を比較しました。

結論、ダイセルは業界平均の0.95倍、上場企業の平均年収と比べると1.22倍の収入を得る事ができています。またダイセル内でも、平均年収が2010年と比べ70万円あがっており、企業としての業績/収益が順調に伸びていることがわかります。

 

 

 

 (4) ダイセルの年収カースト

 

ダイセルの年収カースト

 

ダイセルの年収は739万円なので、カーストは“THE 中流層”です。年収カースト全体から見ると中の中に位置しています。
東京商工リサーチが日本の上場企業1841社を調査した所、平均年収700万円台の企業は304社で全体の16.51%でした。

上場企業の平均年収は606万円で”一人暮らし貴族”のランク。ここが全体で一番多い割合となっています。

 

 

 

2.ダイセルの給与制度/年収推移

 

ダイセルの給与制度/年収推移

 


2022年のダイセルの年収の平均は、739万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は2,553名、平均年齢41.9歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定550~950万円程度と予測されます。

 

 

 

 (1) ダイセルの勤続状況の推移

 

ダイセルの勤続状況の推移

 

  平均年齢 平均勤続年数
2010年 41.2歳 17.8年
2011年 41.1歳 17.6年
2012年 41.2歳 17.7年
2013年 41.3歳 17.6年
2014年 41.4歳 17.5年
2015年 41.5歳 17.3年
2016年 41.4歳 16.7年
2017年 41.2歳 16.3年
2018年 41.2歳 16.2年
2019年 41.3歳 16.2年
2020年 41.3歳 16.0年
2021年 41.8歳 16.5年
2022年 41.9歳 16.2年

 

ダイセルの平均年齢は約41歳~約42歳、平均勤続年数は約16年~約18年の間で推移しています。
これは定年退職以外の退職が少ないということです。

これまでの終身雇用型企業の平均年齢が42歳前後 平均勤続年数は18-19年です。
ダイセルの数値もそれに近いものであり、安定して働ける企業といえます。

 

 

 

 (2) ダイセルの年齢別の年収推移

 

 ダイセルの年齢別の年収推移

 

年齢 ダイセルの推定年収 上場企業の平均年収
25歳 389万円 406万円
30歳 529万円 509万円
35歳 668万円 572万円
40歳 807万円 621万円
45歳 876万円 647万円
50歳 946万円 739万円
55歳 1,015万円 808万円
60歳 917万円 730万円

 

ダイセルの給与制度は、初任給が 大卒で月給 220,000円、修士了で月給 240,000円、博士了で月給 274,300円ですので、初年度は300~380万円ですが
50代半ばで年収1000万円を超え、最大年収を迎える50代の年収は890~1,080万円になります。

 

日本の上場企業の平均年収との比較するとその差は

25歳    -17万円
30歳    +20万円
35歳    +96万円
40歳     +186万円
45歳     +229万円
50歳     +207万円
55歳     +207万円
60歳     +187万円

となり、上場企業の平均よりも高い年収となっています。

※一般的には役職定年が55-58歳になります。
55-58歳になると年収が25%ダウンする企業もありますが部長級以上だと、その限りではありません。
また親会社の場合、子会社への“転籍”を促されますが、転籍の場合は年収が30%ダウンします。

当メディアは順調に昇給・昇格した場合の推定値を算出しております。
次は役職ごとの年収をご覧ください。

 

 

 

 (3) ダイセルの役職別の年収推移

 

役職

年齢

推定年収

役職なし

23歳〜27歳

300万円~550万円

主任

28歳〜

550万円〜700万円

係長

32歳〜

700万円〜850万円

課長

37歳〜

850万円〜1,000万円

部長

45歳〜

1,000万円〜1,250万円

(編集部独自に取得しているデータとダイセルの平均年収を掛け合わせて算出)

 

基本的には年功序列ですが、近年は実力主義に向けて改革が進められているようです。評価は上司や部署によって差が出るというコメントが見られました。昇格は年1回の試験を受ける必要があり、組合員の昇格は比較的通りやすいようですが、管理職試験の合格者は受験者全体の1/3程度なので狭き門となっているそうです。

(openwork、en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

 (4) ダイセルの口コミ情報

 

 

20代男性

20代男性
20代男性

給与制度: 同年代の会社員と比較しても、平均よりかなり高い水準にある給与制度だと感じている。資格手当はないが、役職手当はある。また最近では見なし残業制も廃止され、時間外賃金も発生する割合が増えて、給与面においてはとくに大きな不満はない。

評価制度: 以前は年功序列の色が強かったが、現在は人事、評価制度が刷新され、徐々に実力主義化しているように思う。また、実績を残した社員に対して、表彰金(貢献度に応じて、額が決まる)が支払われる社内表彰制度がある。

月給 残業 賞与 年収
28万円 120万円 460万円

 

 

20代男性

20代男性2
20代男性2

給与制度: 所詮、中堅化学メーカーなのでこの程度で上等だと思う。 周りにはもっと給料の良い化学メーカーさんがたくさんある。 来年度より、最悪の制度であったみなし残業制が撤廃されるため、残業代による給料の底上げが期待される。 但し、残業時間にはかなり厳しく残業させてもらえるかは不明。また間接部門の出費が多く、工場にコスト削減を訴える前に余分な出張を減らしてもらえれば給料は上がると思う。

評価制度: 面談によって期初に掲げた目標に対して、自身の成果を評価し査定を決定している。 学卒は昇級までに段階的に評価を上げていく必要がある為、大きな成果を上げても極端に評価が上がる事はない。 大きなメリットが出た案件に関しては、4半期ごとに表彰として1万円~3万円程度のお小遣いが貰える。

月給 残業 賞与 年収
35万円 130万円 550万円

 

20代女性

20代女性
20代女性

評価制度: あまり評価制度として機能してはない。 基本的には勤務年数にあった点数しかつけられない。

月給 残業 賞与 年収
28万円 140万円 480万円

 

 

30代男性

30代男性
30代男性

給与制度: 最近組合員の給与制度が変更となり、見なし残業代が全て本人給に加算されることとなり、残業した分、残業代がでることとなった。構成は、職能給・年齢給(定期昇給分)、各種手当(住宅手当、配偶者手当など)。賞与は夏・冬と等分で支給される。職階が上がるまでは給料は据え置き。各職階も経験年数がある程度決まっているため、最低3、4年は給料は変わらず。管理職はそのスパンがもっと長い。

評価制度: 組合員の評価制度が変更となり、7段階に評価が分かれていたのが、3段階になった。相対的な評価になるため、あらかじめ上位となる人数が決まっている模様。各課題に対する評価も点数ではなく○△×とシンプルなものになった。業績を上げた人が報われるような評価制度になるかどうかは不明。ただ、結局は上司の匙加減になるので、受けた評価が妥当であるかは外から見てわからない。一応、評価に関して申し立てはできる。

月給 残業 賞与 年収
28万円 6万円 200万円 700万円

 

 

20代男性

20代男性
20代男性

給与制度: 職能グレード、年齢によって確定し、同じレイヤーの社員では差が出にくい。差が出るとすれば残業時間によるものが大きい。

評価制度: 部門の責任者が定める。普段の業務と結果から判断される。相対評価となる。

月給 残業 賞与 年収
35万円 2万円 120万円 600万円

(openwork、en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

 (5) ダイセルの福利厚生/待遇

 

 ダイセルの福利厚生/待遇

 

ダイセルの福利厚生についてご紹介します。
就職・転職する時に求人票の情報だけでは、意思決定する時に情報が不足します。
実際にダイセルでの勤務経験のある社員や元社員の方の福利厚生に関する口コミ情報も併せて紹介します。

 

2022年 新卒採用の募集要項

手当

配偶者手当・扶養手当・住宅手当・通勤補助費 など

休日・休暇

 完全週休2日制(会社カレンダーによる)
 年間休日:122日
 有給休暇:12日~12日
 ※初年度12日、2年目以降20日
 休暇制度:年末年始休暇、慶弔休暇、産前・産後休暇、育児休暇、介護休暇
 備考:特別休暇(健康管理(誕生日)、産前産後・育児休業、介護休業、など)

保険

社会保険完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労働災害補償保険(労災))

福利厚生・諸制度

融資、社員持株、財形貯蓄、退職金、友愛会(共済会) など

 

 

30代女性

30代女性
30代女性

福利厚生: 結婚をされている方などは他の企業の比べるとかなり手厚いと思う。 最近ではみなし残業制度が廃止され1分単位で残業がつく。しかし残業するには上司の許可が必要でありやむを得ない場合を除いては残業できないので残業で稼ごうというのは無理だと思うが、普通に給料はいい方なので自分は満足している。昔と比べるとたしかにいろいろ面倒なところは増えたように思う。

オフィス環境: 汚いとこは汚いし綺麗なところはものすごく綺麗だと思う。まあどの事業所にいくかや本社に行くかで変わると思う。田舎の事業所はきれいではない。

 

 

20代男性

20代男性
20代男性

福利厚生: 持株会があり、私も加入している。持株会に入ると株取得に合わせ、奨励金が払われるので、一般の市場でダイセルの株を購入するよりも優遇を受けられている。これも資産形成の一部として有効に活用している。

オフィス環境: 大阪本社や東京本社、名古屋支社などは文句の無い立地であり、大変満足している。どれも大阪駅、品川駅、名古屋駅という主要駅直結なのでこの点だけはどの企業にも負けることは無いと思う。友人や親にはかなり自慢しやすい。

 

 

20代男性

20代男性2
20代男性2

福利厚生: 退職金は退職一時金+確定拠出年金。持株会、財形など、一般的な企業にあるものはそろっている。福利厚生は外部企業に委託しているが、あまり使いどころがない。

オフィス環境: フリーアドレス制ではあるが、毎日出社している人はある程度自分の席がある感じ。数年前に研究所が新築され、執務スペースはとても綺麗。

 

 

40代男性

40代男性
40代男性

福利厚生: 住宅補助や確定拠出年金、社員の持株会などがある。一番いいと思うのは、借家の3分の2の家賃を補助してもらえる。

オフィス環境: オフィス環境は働くサイトによって異なってくる。工場勤務の場合は売店があり、昼は弁当を注文することができる。研究施設ではカフェテリアがある。

 

 

40代男性

40代男性2
40代男性2

福利厚生: 退職金、自己借上げ補助、持株会、財形貯蓄、従業員互助会など。 ホテルなどの各種割引サービスも契約している。

オフィス環境: フリーアドレス。 本社拠点はいずれも主要な駅至近でアクセスしやすい。 工場は地方に立地しているが、辺鄙な場所ではない。 完全分煙の喫煙スペースが確保されている。

(en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

3.ダイセルに新卒/転職で入社するには

 

 

 

 

 

 

 

 

4.ダイセルの過去10年間の業績推移、中期経営計画書を見るには

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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面接官のホンネ 管理人

アラフォーの管理職。二人の娘がいます。 新卒・中途採用に10年以上携わり、安定を手にするために私自身も転職。次世代に知識と経験の継承を目的として「リアルな現場の声」をテーマに、“面接官のホンネ”を立ち上げました。わかりやすく採用現場の本音をお届けします。

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