転職活動には書類審査と面接があります。まず書類審査を通過しないと面接すら行ってもらえません。
そのため書類審査で作成する履歴書は、採用担当者へ自分を知ってもらうための重要な書類であり、特に転職活動が2回目の方には、押さえて欲しいポイントがいくつかあります。
今回は、転職活動が2回目の方でも、採用担当者の印象が良くなる履歴書の書き方のコツをご紹介いたします。
1.採用担当者は履歴書のどこを見る?
まず、採用担当者がチェックするのは、これまでの経歴と前職の退職理由や、ブランクについてです。項目ごとに見ていきましょう。
①.前職の退職理由
転職が2回目となりますと、採用担当者は、なぜ退職したのか理由に注目します。
中途採用に期待されるのは「パフォーマンスの再現性」と「定着性」。
きちんと転職をされる方の考え方やビジョンから、雇用をした際に定着をしてくれるかどうか企業は判断をしたいのです。
能力が高い人材でも、1社目、2社目と両方の退職理由を「自己都合での退職」とだけ記載すると、「採用しても長く勤めてもらえるだろうか」と心配になります。
本当に自己都合退職であっても、自己PR欄に「資格取得」や「キャリアアップ」といった退職理由を書き、プラス効果になる一文を入れるのが望ましいです。
②.前職の在職期間やブランクについて
退職理由と同じく、前職と前職の間が空いている場合や在職期間が短い場合も、採用担当者が注視します。
在職期間が短い場合や、前職を退職してから転職活動するまでの期間が長い場合、コミュニケーションスキルに問題が無いか、勤続意欲があるかなど怪しまれるかもしれません。
やはり自己PR欄には、ブランクが開いた理由を簡潔に書いておいた方が採用担当者の心証は良くなります。
2.転職2回目の履歴書の書き方
転職活動が2回目の場合、履歴書の職歴の書き方にもちょっとした工夫が必要です。前職の簡単な仕事内容や退職理由などを加えておくようにします。
①.職歴順に記載する
履歴書は過去にどの学校で何を学び、どのような会社で何を担当したのかなど、応募者のこれまでの経歴を簡単に表したものです。
履歴書を見ることで、学歴や社歴などをはじめ、持っている資格や自己PRなど、簡単に自分の人物像を採用担当者に知ってもらうことができます。
学歴・職歴欄の書き方の順番は、学歴のあとに職歴を書いていきます。入社した会社順に入社年月と会社名および部署名を記載します。その次の行に簡単な仕事内容を入れるようにします。
転職2回目ですと、新卒時の会社、1回目の会社と続いていきますが、この経歴順に記載をしてきます。
年 |
月 |
学歴・職歴 |
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学 歴 |
平成20年 |
4 |
〇△大学 経済学部 経済学科 入学 |
平成24年 |
3 |
〇△大学 経済学部 経済学科 卒業 |
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職 歴 |
平成24年 |
4 |
〇〇株式会社 入社 |
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関西支社 社会産業部 配属 |
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商品開発 担当 |
平成27年 |
7 |
一身上の都合により退職 |
平成27年 |
8 |
株式会社△△ 入社 |
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本社 商品開発グループ 配属 |
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現在に至る |
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以 上 |
②.職歴の後に簡単な仕事内容を入れる
職歴の後に前職で担当していた業務を簡潔に記載します。履歴書の様式は決まっていますから、仕事内容について詳細に書く必要はありません。主に担当していた業務について簡単に記載します。
③.退職日欄へ退職理由も記載する
前職をどのような理由で退職していたのかを記載します。一般的に良く使われるのが、「一身上の都合で退職」です。その他には契約満了や会社都合退職などがあります。
転職2回の場合は、詳細に記載する必要はありませんが、必ず正直に記入します。自己都合退職であるのに会社都合退職というように、ウソの理由を書いてしまいますと経歴詐称と見なされてしまいますので、注意が必要です。
また、面接でも退職理由について問われる可能性がありますので、答え方について考えておいてください。
3.転職2回目の履歴書を書く時のポイント
ここでは、転職2回目の履歴書を書くときのポイントを見てきます。
①.3大ポイント「経歴・スキル・キャリアプラン」
2回目の転職での履歴書は、経歴・スキル・キャリアプランを意識して作成します。具体的には、今までの経歴やスキルがプラスになるように記載するのがポイントです。
たとえば、同業種への転職では、これまでの経歴をそのまま活かせるでしょう。反対に経歴に一貫性が無い場合、やる気を表現したり、応募職種との関連性を見つけたり、ステップアップのための転職であることをアピールするよう意識して記入します。
また、今までの経歴を活かしたキャリアプランなどについても面接で聞かれる事を前提に作成してきましょう。
②.正直に書こう!嘘は入社後の手続きでバレる
転職が多いと不利になるかもしれないと、あえて転職回数を少なく履歴書に書きたくなるかもしれません。
これは、入社後に社会保険や税金関係の手続きなどで、会社にわかってしまう可能性があるため、履歴書には正直に記入した方が安心です。
③.ブランクをただの「空白」にしない書き方
退職理由は人により様々で、就職期間と次の就職期間の間が空いてしまう事もあるでしょう。
面接では、このブランクの期間に行っていた事を聞かれることがあります。これは勤続意欲や人間性を見るためです。
ブランクの理由は資格取得や転職活動のためなど、プラスのイメージとなるように、書き方には注意しましょう。
4.まとめ
今回は転職2回目でも印象が良くなる履歴書の書き方についてご紹介して参りました。
前回の転職よりハードルが高いと感じられることもあるでしょうが、これまでの経歴やブランクの書き方などを工夫することで、採用担当者の印象は変わってきます。
書き方のポイントを押さえて、面接へ進めるようしっかりと対策を取っていきましょう。