年収調査

東ソーの年収は?新卒/転職に役立つ平均年収・給与制度、生涯賃金を徹底分析

東ソーの年収は?新卒・転職に役立つ平均年収・給与制度、生涯賃金を徹底分析

 

総合化学メーカー大手の一角を担う企業です。

1935年設立。ガラス原料ソーダ灰の生産から始まり、1990年に新大協和石油化学と合併し、最上流のエチレン生産も手掛ける総合化学メーカーになりました。現在は「塩」から作り出される「苛性ソーダ」「塩ビモノマー」に代表されるクロル・アルカリ事業において国内最大級のメーカーに、塩ビ生産量はアジア3位となっています。排ガス触媒、歯科材料、ライフサイエンス分野の分析装置・充填剤、免疫検査機器・試薬など機能性製品群が最大の収益柱です。塩ビ・苛性ソーダは南陽事業所(山口県)、石油化学は四日市事業所(三重県)が生産拠点となっています。

今回は化学業界の中でも「東ソー」の収入という観点に迫ります。

有価証券報告書に記載されている平均年収・平均年齢から、当メディア独自の算出により生涯賃金も割り出しています。
新卒採用の難易度、転職採用の難易度、そして学歴フィルター情報も参考にしてください。

 

 

 

1.東ソーの平均年収は786万円

 

東ソーの平均年収は786万円

 

2022年3月31日現在の東ソーの年収の平均は、786万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は3,758名、平均年齢38.4歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定700~1,050万円程度と予測されます。

 

 

 

 (1) 東ソーの平均年収 推移(2010年から)

 

東ソーの平均年収 推移(2010年から)

 

平均年収 東ソー 業界平均 上場企業平均
2010年 683万円 701万円  
2011年 706万円 722万円 563万円
2012年 716万円 740万円 570万円
2013年 690万円 725万円 571万円
2014年 709万円 718万円 577万円
2015年 732万円 734万円 588万円
2016年 755万円 745万円 594万円
2017年 758万円 747万円 598万円
2018年 773万円 754万円 605万円
2019年 794万円 771万円 612万円
2020年 806万円 774万円 614万円
2021年 763万円 766万円 603万円
2022年 786万円 778万円 606万円

 

今回は、化学業界の東ソーの年収推移をグラフ化しました。
計測は2010年から2022年まで。
東ソーでは2010年から2022年の13年間で平均年収が103万円(115%)上昇しています。
化学業界の13年間の上昇平均は76万円(111%)なので、業界全体の賃金が上昇していることがわかります。また上場企業の平均では12年間で43万円(108%)です。


化学業界においても新型コロナウィルスの影響は少なくはありません。エネルギー・原材料などの価格の高止まり、物流の停滞、労働力不足などです。主要な国内化学メーカーの2020年度の業績は軒並み大幅な減益となりました。しかし、化学業界の回復は速く、取扱製品にもよりますが需要が急拡大し、2021年からは過去最高ともいえるくらいの好業績となりました。石油化学製品の価格上昇や半導体製品の需要拡大などが要因の一つとして考えられます。ただ、もともと石油化学製品は好・不況の影響を受けやすい為、昨年度の化学業界の増収増益は石油化学市況の高騰による影響を受けた一時的なものとなるでしょう。

世界中でカーボンニュートラルを目指す現在、化学業界に対する期待は大きいです。温室効果ガスを多く排出する化学業界にとっては今後どのようにしてカーボンニュートラルを実現していくのか、各社の動向に注目が集まるでしょう。

 

 

 

 (2) 東ソーの生涯賃金 推移(2010年から)

 

東ソーの生涯賃金 推移(2010年から)

 

生涯賃金 東ソー 上場企業の平均 上場平均との差額
2010年 2億6503万円 -  
2011年 2億7400万円 2億2450万円 4950万円
2012年 2億7800万円 2億2729万円 5071万円
2013年 2億6783万円 2億2939万円 3844万円
2014年 2億7529万円 2億3185万円 4343万円
2015年 2億8429万円 2億3631万円 4798万円
2016年 2億9330万円 2億3897万円 5433万円
2017年 2億9423万円 2億4046万円 5377万円
2018年 2億9998万円 2億4320万円 5678万円
2019年 3億0821万円 2億4610万円 6212万円
2020年 3億1303万円 2億4481万円 6822万円
2021年 2億9629万円 2億3421万円 6208万円
2022年 3億0518万円 2億3510万円 7008万円

 

東ソーに新卒入社をしてから60歳まで勤務をした場合
3億518万円の収入を得る事ができます。

日本の上場企業の生涯賃金との差額は、2022年時点で7,008万円。
おおよそ日本の平均の1.30倍、化学業界の平均値の1.01倍となっています。

日本では上場企業とひとくくりにされますが、このように入社する企業で人生において7千万円以上の収入差が出てしまうのです。

 

 

 

 (3) 東ソーの平均年収を業界と比較

 

東ソーの平均年収を業界と比較

 

業界プレイヤー 平均年収 生涯賃金
大陽日酸 987万円 3億8303万円
住友化学 884万円 3億4306万円
三菱ガス化学 871万円 3億3825万円
信越化学工業 855万円 3億3178万円
三井化学 839万円 3億2571万円
日産化学 815万円 3億1634万円
東ソー 786万円 3億0518万円
三洋化成工業 762万円 2億9586万円
日本触媒 760万円 2億9501万円
カネカ 755万円 2億9322万円
旭化成 751万円 2億9166万円
日本ゼオン 751万円 2億9149万円
JSR 745万円 2億8911万円
エア・ウォーター 740万円 2億8724万円
ダイセル 739万円 2億8702万円
デンカ 732万円 2億8425万円
トクヤマ 722万円 2億8037万円
昭和電工 721万円 2億8003万円
ADEKA 716万円 2億7790万円
クラレ 705万円 2億7363万円
宇部興産 700万円 2億7188万円
上場平均 606万円 2億3510万円

 

今回は、化学業界21社(大陽日酸、住友化学、三菱ガス化学、信越化学工業、三井化学、日産化学、東ソー、三洋化成工業、日本触媒、カネカ、旭化成、日本ゼオン、JSR、エア・ウォーター、ダイセル、デンカ、トクヤマ、昭和電工、ADEKA、クラレ、宇部興産)の平均と、東ソーの年収推移を比較しました。

結論、東ソーは業界平均の1.01倍、上場企業の平均年収と比べると1.30倍の収入を得る事ができています。また東ソー内でも、平均年収が2010年と比べ103万円あがっており、企業としての業績/収益が順調に伸びていることがわかります。

 

 

 

 (4) 東ソーの年収カースト

 

  東ソーの年収カースト

 

東ソーの年収は786万円なので、カーストは“THE 中流層”です。年収カースト全体から見ると中の中に位置しています。
東京商工リサーチが日本の上場企業1841社を調査した所、平均年収700万円台の企業は304社で全体の16.51%でした。

上場企業の平均年収は606万円で”一人暮らし貴族”のランク。ここが全体で一番多い割合となっています。

 

 

 

2.東ソーの給与制度/年収推移

 

東ソーの給与制度/年収推移

 

2022年3月31日現在の東ソーの年収の平均は、786万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は3,758名、平均年齢38.4歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定700~1,050万円程度と予測されます。

 

 

 

 (1) 東ソーの勤務状況の推移

 

東ソーの勤務状況の推移

 

  平均年齢 平均勤続年数
2010年 43.4歳 20.7年
2011年 43.2歳 20.0年
2012年 42.7歳 18.1年
2013年 42.3歳 17.1年
2014年 42.0歳 16.7年
2015年 41.0歳 16.0年
2016年 40.6歳 15.5年
2017年 40.3歳 14.8年
2018年 39.9歳 14.7年
2019年 39.5歳 14.6年
2020年 39.1歳 14.6年
2021年 38.8歳 14.4年
2022年 38.4歳 14.0年

 

東ソーはデータを取り始めた2010年は平均年齢43.4歳、平均勤続年数は20.7年でしたが、それ以降少しずつ下がり続け2022年現在は平均年齢38.4歳、平均勤続年数は14.0歳となっています。

東ソーでは毎年120~200人の新卒採用を継続的に行っていることも平均年齢・平均勤続年数が年々下がり続けている要因の一つだと思われます。実際従業員数は2010年は2,761名だったのが2022年現在は3,758名となっています。

これまでの終身雇用型企業の平均年齢が42歳前後 平均勤続年数は18-19年です。

東ソーの数値もそれに近いものであり、安定して働ける企業といえます。

 

 

 

 (2) 東ソーの年齢別の年収推移

平均年収から年齢別の推定年収を算出しました。

東ソーの年齢別の年収推移

 

年齢 東ソーの推定年収 上場企業の平均年収
25歳 414万円 406万円
30歳 562万円 509万円
35歳 710万円 572万円
40歳 858万円 621万円
45歳 932万円 647万円
50歳 1,006万円 739万円
55歳 1,080万円 808万円
60歳 975万円 730万円

 

東ソーの給与制度は、初任給が 総合職大卒で月給 219,192円~229,011円、大学院卒で月給 235,800円~246,411円、博士卒で月給 259,164円~270,827円ですので、初年度は300~380万円ですが
50代前後で年収1000万円を超え、最大年収を迎える50代の年収は950~1,150万円になります。

年功序列の傾向が強く、入社後数年は能力による差はあまり反映されずにほぼ横並びのようです。


日本の上場企業の平均年収との比較するとその差は

25歳     +8万円
30歳     +53万円
35歳   +138万円
40歳   +237万円
45歳   +285万円
50歳   +267万円
55歳   +272万円
60歳   +245万円

となり、上場企業の平均よりも高い年収となっています。

※一般的には役職定年が55-58歳になります。
55-58歳になると年収が25%ダウンする企業もありますが部長級以上だと、その限りではありません。
また親会社の場合、子会社への“転籍”を促されますが、転籍の場合は年収が30%ダウンします。

当メディアは順調に昇給・昇格した場合の推定値を算出しております。
次は役職ごとの年収をご覧ください。

 

 

 

 (3) 東ソーの役職別の年収推移

 

役職

年齢

推定年収

役職なし

23歳〜27歳

300万円~600万円

主任

28歳〜

600万円〜800万円

係長

32歳〜

800万円〜1,000万円

課長

37歳〜

1,000万円〜1,200万円

部長

45歳〜

1,200万円〜1,500万円

(編集部独自に取得しているデータと東ソーの平均年収を掛け合わせて算出)

 

 

年功序列の傾向が強い企業です。よほど評価が悪くない限りは同期は横並びで昇給していき、管理職になると差がついてきます。また、部署によって昇格スピードは異なるようです。年収に占めるボーナスの割合が多く、福利厚生も充実しているようです。

(openworkに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

 (4) 東ソーの口コミ情報

 

30代女性

30代女性
30代女性

給与制度: 完全な年功序列。家賃制度は手厚く、1万円ほどで3LDK程の借り上げ社宅に住める。(会社の近く限定) 交通費は月5万まで補助される。高速代は出ない。

月給 残業 賞与 年収
23万円 4万円 140万円 500万円

 

 

20代男性

20代男性
20代男性

給与制度: 給料は平均的で良くも悪くもない。ボーナスは今多いため、そこで給料が高くなくても差別化はできている。

月給 残業 賞与 年収
20万円 75万円 350万円

 

 

30代男性

30代男性
30代男性

給与制度: 能力や前職の経験など関係なく年功序列。基本給料は年齢×一万より少し少ない。振り落とすような昇格試験なく、大卒、院卒は40手前くらいで課長等級にほぼ全員上がる。給料、手当等は前職や知っている同レベルの他社よりは低く、ボーナスで補完している感じ。家賃上限があり、セキュリティの良い所や新築など住みたい所に住むと補助が出ず、基本会社指定の場所しか補助は出ない。最近の家賃状況と合っておらず、築年数の古い家あるいは不便な所にしか住めない。

評価制度: 年功序列で試験もないようで、能力なくても主任級、課長級になれる。また事故が多発してる事業所の所長が社長にもなっているので、正しい評価はされていないとも言える。

月給 残業 賞与 年収
42万円 300万円 850万円

 

 

20代男性

20代男性2
20代男性2

給与制度: 社会的に問題のある行動をとらなければ、年功序列で徐々に上がっていく。若手は仕事の出来によらず殆ど同額。

月給 残業 賞与 年収
500万円

 

 

30代男性

30代男性2
30代男性2

給与制度: 完全な年功序列 。大して仕事をしない&できなくても年収1,000万円はいずれもらえる。

評価制度: 40歳以降でないと評価に差はつかない。評価基準も不透明で、仕事ができなくても上司の顔色を伺って媚びへつらっていれば出世できる。

月給 残業 賞与 年収
22万円 140万円 500万円

 

 

30代男性

30代男性
30代男性

給与制度: 賞与:業績に連動する比重が高い。また、給与に占める比重が高い。 昇給:年功序列。 各種手当:同業他社よりは充実している。

評価制度: 成果主義を取り入れるシステムではあるが、ある程度補正が入る。 上司との面談により、自分の考えを伝えることができる。

月給 残業 賞与 年収
600万円

(openwork、en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

 (5) 東ソーの福利厚生/待遇

 

 東ソーの福利厚生/待遇

 

東ソーの福利厚生についてご紹介します。
就職・転職する時に求人票の情報だけでは、意思決定する時に情報が不足します。
実際に東ソーでの勤務経験のある社員や元社員の方の福利厚生に関する口コミ情報も併せて紹介します。

 

2022年 新卒採用の募集要項

手当

家族手当、住宅手当、都市手当、通勤手当など
※都市地区勤務(東京本社・大阪支店・名古屋支店・東京研究センター)の場合、別途都市手当支給。

休日・休暇

完全週休2日制(土日)
年間休日:122日
有給休暇:15日~20日
休暇制度:年末年始休暇、慶弔休暇、産前・産後休暇
備考:祝日、盆、メーデー

保険

 社会保険完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労働災害補償保険(労災))

福利厚生・諸制度

財形貯蓄制度、持株会、社宅、寮、住居費補助、カムバック制度、在宅勤務制度、社員クラブなど

 

 

20代男性

20代男性
20代男性

福利厚生: 福利厚生はかなりよい。 四日市の寮はとても古かったが、最近新しく建設された。

オフィス環境: 昭和初期に建てられたような掘っ立て小屋である。雨漏り、隙間風、プラントのにおいなど職場環境としては劣悪である。ただし、これは一部の製造部の話であり、研究部門に関しては最近新しい研究棟を建てている。製造部門の事務所との違いは歴然である。

 

 

30代男性

30代男性
30代男性

福利厚生: 社宅、寮、住宅補助等一般的な福利厚生は完備されている。

オフィス環境: 本社はビルの一角にオフィスが入っている。 工場地区では、製造部はプラント付近、研究は工場内の研究所にオフィス、会議室がある。 本社や東京研究所はテレワークが週3回程度可能。

 

 

20代男性

20代男性2
20代男性2

福利厚生: 独身寮は綺麗で家賃も安い。社宅は安いが築約40年と建物が古くて、住まない人が多い。社宅は住まずに、一般的な賃貸に住む場合は家賃手当は出るが、3.2万円程度までしか出ず、少し物足りないと感じる。

オフィス環境: 建物は基本的に古い。

 

 

20代男性

20代男性
20代男性

オフィス環境: 基本的には計器室という、オペレーションルームで仕事をしている。休憩も食事も基本的に持ち場から離れることはできないので休んだ気にならない。現場で作業したまま計器室に帰ってくる人もいるので床や、椅子等はかなり汚い。 あまり長い間働きたいとは思えない環境。

 

 

30代男性

30代男性2
30代男性2

福利厚生: 住宅補助、寮、財形、持株会があり充実している。

オフィス環境: 本館、研究棟等最近建て替わった為新しいオフィス。

(en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

3.東ソーに新卒/転職で入社するには

 

 

 

 

 

 

 

 

4.東ソーの過去10年間の業績推移、中期経営計画書を見るには

 

 

 

 

 

 

 

 

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面接官のホンネ 管理人

アラフォーの管理職。二人の娘がいます。 新卒・中途採用に10年以上携わり、安定を手にするために私自身も転職。次世代に知識と経験の継承を目的として「リアルな現場の声」をテーマに、“面接官のホンネ”を立ち上げました。わかりやすく採用現場の本音をお届けします。

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