年収700万円台 年収調査

クラレの年収は?新卒/転職に役立つ平均年収・給与制度、生涯賃金を徹底分析

クラレの年収は?新卒/転職に役立つ平均年収・給与制度、生涯賃金を徹底分析

高機能樹脂と各種フィルムで有名な化学準大手です。

1926(大正15)年設立。当時の先端技術であった人造絹糸レーヨンを企業化することを目的に設立されました。1950年に国産技術による初の合成繊維・ビニロンの工業化を実現し、機能性樹脂ポバールは世界シェア40%、ガスバリア性樹脂<エバール>は世界シェア65%になりました。現在は歯科材料などメディカル部門にも力を注いでいます。

今回は化学業界の中でも「クラレ」の収入という観点に迫ります。

有価証券報告書に記載されている平均年収・平均年齢から、当メディア独自の算出により生涯賃金も割り出しています。
新卒採用の難易度、転職採用の難易度、そして学歴フィルター情報も参考にしてください。

 

 

 

1.クラレの平均年収は705万円

 

クラレの平均年収は705万円

 

2022年3月現在のクラレの年収の平均は、705万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は4,212名、平均年齢41.6歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定500~870万円程度と予測されます。

 

 

 

 (1) クラレの平均年収 推移(2010年から)

 

  クラレの平均年収 推移(2010年から)

 

平均年収 クラレ 業界平均 上場企業平均
2010年 624万円 701万円  
2011年 682万円 722万円 563万円
2012年 695万円 740万円 570万円
2013年 679万円 725万円 571万円
2014年 673万円 718万円 577万円
2015年 670万円 734万円 588万円
2016年 671万円 745万円 594万円
2017年 682万円 747万円 598万円
2018年 674万円 754万円 605万円
2019年 700万円 771万円 612万円
2020年 699万円 774万円 614万円
2021年 692万円 766万円 603万円
2022年 705万円 778万円 606万円

 

今回は、化学業界のクラレの年収推移をグラフ化しました。
計測は2010年から2022年まで。
クラレでは2010年から2022年の13年間で平均年収が81万円(113%)上昇しています。
化学業界の13年間の上昇平均は76万円(111%)なので、業界全体の賃金が上昇していることがわかります。また上場企業の平均では12年間で43万円(108%)です。


化学業界においても新型コロナウィルスの影響は少なくはありません。エネルギー・原材料などの価格の高止まり、物流の停滞、労働力不足などです。主要な国内化学メーカーの2020年度の業績は軒並み大幅な減益となりました。しかし、化学業界の回復は速く、取扱製品にもよりますが需要が急拡大し、2021年からは過去最高ともいえるくらいの好業績となりました。石油化学製品の価格上昇や半導体製品の需要拡大などが要因の一つとして考えられます。ただ、もともと石油化学製品は好・不況の影響を受けやすい為、昨年度の化学業界の増収増益は石油化学市況の高騰による影響を受けた一時的なものとなるでしょう。

世界中でカーボンニュートラルを目指す現在、化学業界に対する期待は大きいです。温室効果ガスを多く排出する化学業界にとっては今後どのようにしてカーボンニュートラルを実現していくのか、各社の動向に注目が集まるでしょう。

 

 

 

 (2) クラレの生涯賃金 推移(2010年から)

 

クラレの生涯賃金 推移(2010年から)

 

生涯賃金 クラレ 上場企業の平均 上場平均との差額
2010年 2億4216万円 -  
2011年 2億6492万円 2億2450万円 4043万円
2012年 2億6970万円 2億2729万円 4240万円
2013年 2億6373万円 2億2939万円 3434万円
2014年 2億6145万円 2億3185万円 2959万円
2015年 2億6027万円 2億3631万円 2395万円
2016年 2億6054万円 2億3897万円 2157万円
2017年 2億6471万円 2億4046万円 2424万円
2018年 2億6167万円 2億4320万円 1847万円
2019年 2億7189万円 2億4610万円 2580万円
2020年 2億7157万円 2億4481万円 2676万円
2021年 2億6863万円 2億3421万円 3442万円
2022年 2億7363万円 2億3510万円 3853万円

 

クラレに新卒入社をしてから60歳まで勤務をした場合
2億7,363万円の収入を得る事ができます。

日本の上場企業の生涯賃金との差額は、2022年時点で3,853万円。
おおよそ日本の平均の1.16倍、化学業界の平均値の0.91倍となっています。

日本では上場企業とひとくくりにされますが、このように入社する企業で人生において4千万円近くの収入差が出てしまうのです。

 

 

 

 (3) クラレの平均年収を業界と比較

 

クラレの平均年収を業界と比較

 

業界プレイヤー 平均年収 生涯賃金
大陽日酸 987万円 3億8303万円
住友化学 884万円 3億4306万円
三菱ガス化学 871万円 3億3825万円
信越化学工業 855万円 3億3178万円
三井化学 839万円 3億2571万円
日産化学 815万円 3億1634万円
東ソー 786万円 3億0518万円
三洋化成工業 762万円 2億9586万円
日本触媒 760万円 2億9501万円
カネカ 755万円 2億9322万円
旭化成 751万円 2億9166万円
日本ゼオン 751万円 2億9149万円
JSR 745万円 2億8911万円
エア・ウォーター 740万円 2億8724万円
ダイセル 739万円 2億8702万円
デンカ 732万円 2億8425万円
トクヤマ 722万円 2億8037万円
昭和電工 721万円 2億8003万円
ADEKA 716万円 2億7790万円
クラレ 705万円 2億7363万円
宇部興産 700万円 2億7188万円
上場平均 606万円 2億3510万円

 

今回は、化学業界21社(大陽日酸、住友化学、三菱ガス化学、信越化学工業、三井化学、日産化学、東ソー、三洋化成工業、日本触媒、カネカ、旭化成、日本ゼオン、JSR、エア・ウォーター、ダイセル、デンカ、トクヤマ、昭和電工、ADEKA、クラレ、宇部興産)の平均と、クラレの年収推移を比較しました。

結論、クラレは業界平均の0.91倍、上場企業の平均年収と比べると1.16倍の収入を得る事ができています。またクラレ内でも、平均年収が2010年と比べ81万円あがっており、企業としての業績/収益が順調に伸びていることがわかります。

 

 

 

 (4) クラレの年収カースト

 

クラレの年収カースト

 

クラレの年収は705万円なので、カーストは“THE 中流層”です。年収カースト全体から見ると中の中に位置しています。
東京商工リサーチが日本の上場企業1841社を調査した所、平均年収700万円台の企業は304社で全体の16.51%でした。

上場企業の平均年収は606万円で”一人暮らし貴族”のランク。ここが全体で一番多い割合となっています。

 

 

 

2.クラレの給与制度/年収推移

 

クラレの給与制度/年収推移

 

2022年3月現在のクラレの年収の平均は、705万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は4,212名、平均年齢41.6歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定500~870万円程度と予測されます。

 

 

 

 (1) クラレの勤続状況の推移

 

 クラレの勤続状況の推移

 

  平均年齢 平均勤続年数
2010年 40.3歳 18.7年
2011年 40.7歳 19.1年
2012年 41.0歳 19.4年
2013年 41.0歳 19.2年
2014年 41.0歳 19.0年
2015年 40.9歳 18.9年
2016年 41.2歳 18.9年
2017年 41.2歳 18.8年
2018年 41.3歳 18.6年
2019年 41.0歳 17.9年
2020年 40.9歳 17.6年
2021年 41.1歳 17.7年
2022年 41.6歳 18.1年

 

クラレの平均年齢は約40歳~約42歳、平均勤続年数は約18年~約19年の間で推移しています。
これは定年退職以外の退職が少ないということです。

これまでの終身雇用型企業の平均年齢が42歳前後 平均勤続年数は18-19年です。
クラレの数値もそれに近いものであり、安定して働ける企業といえます。

 

 

 

 (2) クラレの年齢別の年収推移

平均年収から年齢別の推定年収を算出しました。

クラレの年齢別の年収推移

 

年齢 クラレの推定年収 上場企業の平均年収
25歳 371万円 406万円
30歳 504万円 509万円
35歳 636万円 572万円
40歳 769万円 621万円
45歳 835万円 647万円
50歳 902万円 739万円
55歳 968万円 808万円
60歳 874万円 730万円

 

クラレの給与制度は、初任給が 大卒で月給 232,900円、事務系修士了で月給 248,800円、技術系修士了で月給260,600円、博士了で月給 287,400円ですので、初年度は300~400万円ですが 最大年収を迎える50代の年収は840~1,040万円になります。

 

日本の上場企業の平均年収との比較するとその差は

25歳      -35万円
30歳     -5万円
35歳      +64万円
40歳       +148万円
45歳       +188万円
50歳       +163万円
55歳       +160万円
60歳       +144万円

となり、上場企業の平均よりも高い年収となっています。

※一般的には役職定年が55-58歳になります。
55-58歳になると年収が25%ダウンする企業もありますが部長級以上だと、その限りではありません。
また親会社の場合、子会社への“転籍”を促されますが、転籍の場合は年収が30%ダウンします。

当メディアは順調に昇給・昇格した場合の推定値を算出しております。
次は役職ごとの年収をご覧ください。

 

 

 

 (3) クラレの役職別の年収推移

 

役職

年齢

推定年収

役職なし

23歳〜27歳

300万円~550万円

主任

28歳〜

550万円〜650万円

係長

32歳〜

650万円〜850万円

課長

37歳〜

850万円〜1,050万円

部長

45歳〜

950万円〜1,300万円

(編集部独自に取得しているデータとクラレの平均年収を掛け合わせて算出)

 

総合職であれば管理職になるまではほぼ年功序列で同期との差は出にくいようです。しかし、40代で管理職に出世すると実力主義に変わっていくようになり実績によって年収に差が出てくるようになってきます。係長以上に出世するためには昇格試験があり、係長への試験は30代でほとんどの人が合格しますが、課長職に出世するための試験では数年かけて受験しても落ちる人も出てくるようです。部署によっても異なりますが、最近上層部の若返りが進んでいる、というコメントも見られました。また、景気や会社業績による給与・賞与の変動はかなり小さく、安心感があるようです。

(openwork、en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

 (4) クラレの口コミ情報

 

20代男性

20代男性
20代男性

給与制度: 年功序列。

評価制度: 評価が高いとボーナスに特別加算をもらえる。

月給 残業 賞与 年収
26万円 7万円 106万円 520万円

 

 

20代男性

20代男性2
20代男性2

給与制度: ボーナスは、約6か月分あるので、多いと思う。

評価制度: ほぼ機能していない。やってもやらなくても、同じ評価

月給 残業 賞与 年収
600万円

 

 

20代男性

20代男性
20代男性

給与制度: 同業他社と比較すると給与水準は低い。そのうえ、今後福利制度も変わる予定で、これまで手厚かった住宅制度の内容が変わる。自己負担が増える予定。

評価制度: 可もなく、不可もなくだと思う。普通に業務をこなしていれば悪くない評価は貰えるが、昇進は遅い。

月給 残業 賞与 年収
480万円

 

 

30代男性

30代男性
30代男性

給与制度: 年功序列 皆、大して変わらない。

評価制度: 大抵、真ん中の評価。 ちょっと上振れたり、下振れたりする程度。

月給 残業 賞与 年収
850万円

 

 

30代男性

30代男性2
30代男性2

給与制度: 毎年5000円程度定期昇給。組合員最高位で上記程度。年功序列感が強く、同じ資格でももっと多い人もいる。

評価制度: 期初に自分で目標設定し、期末に自己評価と上位者評価。とはいえ、部署内、事業部内での相対評価があり、評価軸も不透明。

月給 残業 賞与 年収
40万円 5万円 100万円 750万円

 

 

30代男性

30代男性
30代男性

給与制度: 年号棒と階級の組み合わせ。 次の階級に上がるために滞留年数がある。また階級ごとに定員が設けられているので、滞留年数を過ぎても順番待ちとなる状況が多い。 よって遅くなることがあっても早く上がることはない。

評価制度: 相対評価で各評価に定員が設けられている。よって直近上司の評価が全社定員の関係で下がることは少なくない。

月給 残業 賞与 年収
38万円 15万円 180万円 816万円

(openwork、en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

 (5) クラレの福利厚生/待遇

 

クラレの福利厚生/待遇

 

クラレの福利厚生についてご紹介します。
就職・転職する時に求人票の情報だけでは、意思決定する時に情報が不足します。
実際にクラレでの勤務経験のある社員や元社員の方の福利厚生に関する口コミ情報も併せて紹介します。

 

2022年 新卒採用の募集要項

手当

通勤手当、家族手当、住宅手当、単身赴任手当ほか

休日・休暇

 完全週休2日制(土、日)、祝祭日、年末年始休暇等(年間120日)、有給休暇(最高20日)、各種慶弔休暇、転勤休暇 ほか

保険

各種社会保険

福利厚生・諸制度

退職一時金、退職年金(確定給付年金、確定拠出年金)、独身寮(個室)、社宅、運動施設(グラウンド、テニスコート、体育館など)、財形貯蓄、従業員持株会、福祉会制度 ほか
※寮・社宅は入居要件あり

 

 

40代女性

40代女性
40代女性

オフィス環境: 大手町の新しいビルで、設備は素晴らしい。 基本はフリーアドレス、電話会議ブース、集中作業ブース、フランクな会話・飲食スペース、ライブラリなどがある。 外部のオフィスサービス業者が入り、味噌作りや料理教室やヨガなどのイベントも開催されることがある。

 

 

20代男性

20代男性
20代男性

福利厚生: 一通りのものはそろっており、大手企業としては標準的かと。

オフィス環境: 本社は東京大手町と大阪梅田の一等地にあります。ここまで良い場所にある必要があるのかは不明だが、駅からのアクセスは非常によい。東京は数年前に移転して社員同士の交流を促すデザインにしているようだが、予定通りの交流ができているかは部署次第。

 

 

30代男性

30代男性
30代男性

福利厚生: 一般的な一部上場企業にあるサービスは揃っている。特にここが他社より待遇がいいというところはあまりない。 住宅補助については、社宅制度から借り上げ制度への過渡期。 寮の老朽化が激しく、勤務地によっては独身者は前時代的な寮生活となる。 海外勤務者に対する手当やサービスは手厚い。

オフィス環境: 東京のオフィスは最近移転し、東京都心の非常にクリーンな場所で仕事生活ができる(その分物価が高い)。 各事業所の環境は場所により、設立が古い事業所ほど設備の老朽化が進み、それを更新している状況。

 

 

20代男性

20代男性2
20代男性2

福利厚生: 福利厚生が改変される。公平性を期すことが目的のようだ。主観では各人にとって改悪となるケースが多いように感じる。これまでの制度に大きな恩恵を受けており、今回の改変によってそうでなくなった方の中には転職を考える方もおられるのではないかと思う。

オフィス環境: 多くの建屋で老朽化が進んでおり、近年更新された建屋がある。部署によって築年数や機能に差がある。

 

 

40代男性

40代男性
40代男性

福利厚生: 退職金は大手企業の平均並みにはもらえる。確定拠出型年金もあるのでそこは自己責任で運用ということになる。住宅補助はメーカーだけにまずまずと思う。工場は社宅、独身寮完備、負担金も小さい。本社は借り上げ家賃補助制度がありある年齢までは負担は小さい。

オフィス環境: 本社立地は駅に近く至極便利。昨年引っ越してからは執務スペースもゆったりしている。WEB会議等のインフラもまずまず充実している。こちらを充実させたせいか、会議室が少なくとりにくくなった。効率的に会議を行うためには良いかと考える。カフェスペースも広くとっており社員同士のコミュニケーションもとりやすい。

(en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)

 

 

 

3.クラレに新卒/転職で入社するには

 

 

 

 

 

 

 

4.クラレの過去10年間の業績推移、中期経営計画書を見るには

 

 

 

 

 

 

 

 

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面接官のホンネ 管理人

アラフォーの管理職。二人の娘がいます。 新卒・中途採用に10年以上携わり、安定を手にするために私自身も転職。次世代に知識と経験の継承を目的として「リアルな現場の声」をテーマに、“面接官のホンネ”を立ち上げました。わかりやすく採用現場の本音をお届けします。

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