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転職なら「好きな学科」で面接官の印象に残る履歴書を

転職なら「好きな学科」で面接官の印象に残る履歴書を

履歴書には志望動機欄に「志望の動機」「特技」「好きな学科」「アピールポイント」を記入する欄があります。本日は、この「好きな学科」をピックアップ。

履歴書「好きな学科」

作者が製図

 

新卒であれば専攻していた学科や得意科目を記入できますが、転職者が履歴書を作成する場合、どのように書けばいいのでしょうか。

この記事では、効果的な学科の選び方や、「好きな学科」欄の書き方を紹介します。

 

1.「得意な学科」を会社とマッチする人材かの判断材料へ

 

①特定の学部・学科を欲している業界がある

得意な学科と聞いて、何故こんな項目が必要なのか?と思われる方も多いと思いますが

主に理学系(工学部・理学部・農学部・医学部・薬学部)で専門職に進もうとしている人にとっては必要な項目になります。

専門職として進める業界
製造業(自動車・輸送機器、電機・機械、鉄鋼)
建築・建設業(ビルダー、ゼネコン、デベロッパー)
情報通信業(SIerなどのIT関係)
医療機関(医師や歯科医師、薬剤師、保健師、看護師、製薬会社)

専門職を積極的に採用している企業は各種メーカーが中心です。

例えば

ソニー、味の素、明治グループ、カゴメ、サントリーグループ、森永乳業、NTTデータ、資生堂、トヨタ自動車、アサヒビール

 

です。こうした時に、どの専門的知識を学び、どういった道に進みたいかを企業へ提示する時「学部・学科」からアピールを始めることになります。

 

②好きな学科の記入ポイント

好きな学科を書くポイントは2つです。

1.専攻学部・学科はなにか?

2.志とどのように企業貢献をしたいのか

 

履歴書はスペースがあまりにも小さく、詳細を記入することはできません。

企業が把握したいのは、出自です。

採用担当からすると、専攻があれば、一定どの程度の知見があるかは把握ができます。履歴書なのでなぜその専門領域で生きていきたいのかの志や個人の考えをお聞きしたいのです。

 

細かく書くために文字を小さくする必要はありません。

詳細は職務経歴書に記載すればいいのです。

 

文字を大きく、完結書くことで面接官の目にもとまります。

こうすることで面接のときの話題が広がり、面接官へ強い印象を残せるものです。そうすれば、どんな人物だったのか思い出しやすくなり、選考時も有利に働きます。

例文
私の選考は情報処理です。大学でアルゴリズムの研究を4年間行いその後SIerとして勤務しました。今後労働人口が減少する中、自動化が求められています。専攻をしていたAIのアルゴリズムのロジック設計とSIerで培った設計力を活かして自身の専門性を高めることで人材価値を上げていきたいと考えています

 

2.求められている「専攻」を選ばないと意味がない

 

「好きな学科」というものをはき違えただの好き嫌いで記入される方がいます。

 

例えば「歴史が好きでした」「英語が好きでした」好きを活かしたいです。という記載。

 

仕事は趣味ではありません、高めたい専門領域が好きな領域だったら幸せなことです。しかし仕事にはやりたくない事も多々あります。好きだったのですがイメージと違いましたではミスマッチにつながります。

 

面接官
そのため企業はミーハー心の人を嫌うのです。

 

そのために大切なのは、「好きな学科」と募集要項にある専門性と連結できるか、その結び付け方です。それでは、履歴書で面接官が求める「好きな学科」の書き方を紹介します。

 

①.職種・募集要項から、求められる特性に合わせる

専門職の場合、多くは募集要件に記載されています。

例えばソニーの中途採用の募集要項
<必要業務経験>
■必須条件:
・画像処理アルゴリズム開発の経験
・ソフトウェアプログラミング(C言語、MATLAB等)

■歓迎条件:
・光学/カメラレンズの基礎知識
・イメージセンサ/表示デバイスの基礎知識
・機械学習(Deep Learning等)のアルゴリズム開発経験

 

きちんと求められている知識や経験が記載されています。

「前職では経験がないけれど学生時代に勉強していたた」という事であれば記載すべきです。

 

こういう場合に、「専攻学部・学科」を軸に記載をしてみてください。

好きな学科を記入する時には、単に「好き」ということではなく

社会人として経験はないけど身に付けているということを理解してもらうために使うと有効です。

 

②.やりたい仕事内容に結びつける

転職したらどのような仕事をしたいのか、そこで求められる特性を考えるのも有効です。

転職後のビジョンを交えて記入することがポイントです。

 

例えば、商品開発に携わりたいと思ったなら、マーケティング能力や世の中の傾向に敏感なこと、発想力や根気強さを求められます。そこで、好きな学科として数学を選べば、答えに行き着くまでの根気強さと新しい商品を開発する粘り強さを関連付けられます。

例えばマーケティング募集の場合
わたしの好きな学科は心理学です。環境が人の行動パターンにどう影響を与えるかを研究していました。データをもとに人の傾向を分析することを得意としていますので、マーケティングやニーズに沿った新商品の開発に活かしたいと思っております。

③. 趣味から好きな学科を選ぶ

好きな学科を職種や企業と結びつけられない場合は、好きな学科の欄を趣味や特技から考え、自己PRとして活用をするしかありません。

 

未経験採用、第二新卒採用の場合は記載しても問題ありません。

 

出版社や書店などへの転職、ライターや制作会社への転職でしたら

こういう使い方もあります。

読書が好きな場合
私の好きな学科は国語です。幼いころから読書が好きで、特に日本文学の言葉や表現の美しさに魅了されました。文学から学んだ、正しい言葉遣いや言葉の意図を読み取る力は、チーム一丸となって目標達成に向けて取り組むために大切なことだと考えております。

 

3.履歴書にウソの「好きな学科」を書くのは絶対だめ

 

履歴書の好きな学科の欄に書いた内容は、面接中に質問されるかもしれません。特に専門性の高い学科は面接官の興味を引き、掘り下げた質問をされる可能性があります。そのため、ウソの「好きな学科」は書かないようにしましょう。

 

企業や職種に合わせるあまり、まったく興味のない学科を選んでしまうと質問された時に答えに詰まってしまいます。自己PRをするためだけに好きでもない学科を記入したことがわかれば、印象は悪くなってしまいます。本当に好きな学科の中から選び、きちんと具体的に説明できるようにしておきましょう。

 

4.まとめ

 

転職の履歴書で好きな学科を書くケースは大きく2つでした

①職歴では経験していない補完経験がある場合

②自分のやりたい仕事の土台として生かせる経験がある場合

 

仕事は趣味ではありません。これまでの努力が転職先でどのように会社に貢献できるかを結び付けることが大切です。

 

経験が足りない場合は、好きな専攻学部・学科が補完してくれます。

きちんと理解して他の応募者と差をつけましょう。

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面接官のホンネ 管理人

アラフォーの管理職。12歳と10歳の娘がいます。 新卒・中途採用に10年以上携わり、安定を手にするために私自身も財閥系企業に転職しました。次世代に知識と経験の継承を目的として「リアルな現場の声」をテーマに、“面接官のホンネ”を立ち上げました。わかりやすく、人事/採用の担当としての本音をお届けします。

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