北九州空港を拠点とする新興エアラインです。
2002年神戸航空株式会社として設立。その後株式会社スターフライヤーとなり、北九州―羽田線を主力に、国内全6路線を就航しています。2007年には全日本空輸(ANA)と北九州-羽田線の共同運航(コードシェア)を開始しました。国際線は2014年3月に一度撤退しましたが、2018年10月の台北線就航で再参入しました。貨物で福山通運と提携もしています。
今回はこの「スターフライヤー」の収入という観点に迫ります。
有価証券報告書に記載されている平均年収・平均年齢から、当メディア独自の算出により生涯賃金も割り出しています。
新卒採用の難易度、転職採用の難易度、そして学歴フィルター情報も参考にしてください。
1.スターフライヤーの平均年収は500万円
2021年のスターフライヤーの年収の平均は500万円(有価証券報告書調べ)となっています。従業員数は846人、平均年齢37.8歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定620~780万円程度と予測されます。
(1) スターフライヤーの平均年収 推移(2012年から)
平均年収 | スターフライヤー | 業界の平均 | 上場企業平均 | ||||||||||||||||||||||||||||
2010年 | - | 728万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
2011年 | - | 752万円 | 563万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2012年 | 489万円 | 628万円 | 570万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2013年 | 529万円 | 647万円 | 571万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2014年 | 540万円 | 638万円 | 577万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2015年 | 583万円 | 703万円 | 588万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2016年 | 572万円 | 729万円 | 594万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2017年 | 613万円 | 764万円 | 598万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2018年 | 600万円 | 743万円 | 605万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2019年 | 600万円 | 735万円 | 612万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2020年 | 600万円 | 725万円 | 614万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2021年 | 500万円 | 581万円 | 603万円 |
今回は、スターフライヤーの年収推移をグラフ化しました。
計測は2012年から2021年まで。
スターフライヤーでは2012年から2021年の10年間での平均年収の上昇額は11万円(102%)となっています。
2020年までは少しづつ伸びていましたが、2021年はコロナの影響で平均年収は前年度より100万円下がりました。
空運業界の同じ10年間の上昇平均は-47万円(92%)、上場企業の平均では11年間で40万円(107%)です。
新型コロナウイルスの世界的な大流行はさまざまな業界に打撃を与えましたが、特に影響が大きかったのが航空業界です。
全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)の2大キャリアの国際線は、フライトが2019年と比べて9割以上も減少しました。国内線は「GoToトラベル」でわずかに回復しましたが、その後も緊急事態宣言が続き、更なる需要減に直面しました。
21年3月期の連結決算では、ANAホールディングスが最終損失4046億円、日本航空(JAL)が2866億円といずれも巨額の最終赤字を計上しています。
また、インバウンド(訪日外国人)需要や東京五輪・パラリンピック開催における収益も期待通りには伸びず未曾有の危機に瀕しました。
ただ、両社とも2020年度内に数千億規模の公募増資に踏み切り、財務の大幅な悪化は回避しています。
そして給与やボーナスのカットはしても専門性が高く貴重な人材であるパイロットや客室乗務員、整備員等の人員削減は行わない方針を示し、航空事業で効率化を図るとともに、非航空事業としてプラットフォームビジネスや非稼働の航空機を使った遊覧飛行や機内レストランなどといった新事業にも積極的に取り組んでいます。
(2) スターフライヤーの生涯賃金 推移(2012年から)
生涯賃金 | スターフライヤー | 上場企業の平均 | 上場平均との差額 | ||||||||||||||||||||||||||||
2010年 | - | - | |||||||||||||||||||||||||||||
2011年 | - | 2億2450万円 | - | ||||||||||||||||||||||||||||
2012年 | 1億8987万円 | 2億2729万円 | -3743万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2013年 | 2億0713万円 | 2億2939万円 | -2226万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2014年 | 2億1139万円 | 2億3185万円 | -2046万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2015年 | 2億2794万円 | 2億3631万円 | -837万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2016年 | 2億2364万円 | 2億3897万円 | -1534万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2017年 | 2億3976万円 | 2億4046万円 | -70万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2018年 | 2億3475万円 | 2億4320万円 | -845万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2019年 | 2億3475万円 | 2億4610万円 | -1135万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2020年 | 2億3296万円 | 2億4481万円 | -1184万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2021年 | 1億9414万円 | 2億3421万円 | -4007万円 |
スターフライヤーに新卒入社をしてから60歳まで勤務をした場合
1億9,414万円の収入を得る事ができます。
日本の上場企業の生涯賃金との差額は、2021年時点でー4,007万円。
おおよそ日本の平均より少し低い額となっています。
(3) スターフライヤーの平均年収を業界と比較
業界プレイヤー | 平均年収 | 生涯賃金 | |||||||||||||||||||||||||||||
日本航空(JAL) | 678万円 | 2億6340万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
全日本空輸(ANA) | 564万円 | 2億1887万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
スターフライヤー | 500万円 | 1億9414万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
上場平均 | 603万円 | 2億3421万円 |
今回は、上場している空運会社3社(日本航空、全日本空輸、スターフライヤー)の平均と、スターフライヤーの年収推移を比較しました。
結論、スターフライヤーは業界平均の0.86倍、上場企業の平均年収と比べると約0.83倍の収入となっています。
(4) スターフライヤーの年収カースト
スターフライヤーの平均年収は500万円なので、カーストは“都市部だと貧困”です。
東京商工リサーチが日本の上場企業1841社を調査した所、平均年収500万円台の企業は523社で、2番目に多く、上場企業の中では平均より少しだけ低い年収といえます。
2.スターフライヤーの給与制度/年収推移
2021年のスターフライヤーの年収の平均は500万円(有価証券報告書調べ)となっています。従業員数は846人、平均年齢37.8歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定620~780万円程度と予測されます。
(1) スターフライヤーの勤続状況の推移
年 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | |||||||||||||||||||||||||||||
2010年 | - | - | |||||||||||||||||||||||||||||
2011年 | - | - | |||||||||||||||||||||||||||||
2012年 | 37.0歳 | 3.5年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2013年 | 36.7歳 | 3.6年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2014年 | 35.8歳 | 4.0年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2015年 | 37.0歳 | 4.1年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2016年 | 37.6歳 | 4.4年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2017年 | 37.4歳 | 4.5年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2018年 | 37.6歳 | 5.0年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2019年 | 37.7歳 | 5.3年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2020年 | 38.1歳 | 5.7年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2021年 | 37.8歳 | 6.2年 |
スターフライヤーの平均年齢、平均勤続年数はここ数年大きな増減をしておらず、一定といえます。
これまでの終身雇用型企業の平均年齢が42歳前後 平均勤続年数は18-19年です。
スターフライヤーは平均勤続年数が低い値となっています。離職率が公表されていないので正確にはわかりませんが、離職者が多いのではないかと予想されます。また、中途採用が多いことも要因の一つだと考えられます。
(2) スターフライヤーの年齢別の年収推移
平均年収から年齢別の推定年収を算出しました。
年齢 | スターフライヤーの推定年収 | 上場企業の平均年収 | |||||||||||||||||||||||||||||
25歳 | 263万円 | 406万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
30歳 | 357万円 | 509万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
35歳 | 452万円 | 572万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
40歳 | 546万円 | 621万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
45歳 | 593万円 | 647万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
50歳 | 640万円 | 739万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
55歳 | 687万円 | 808万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
60歳 | 620万円 | 730万円 |
スターフライヤーは2022年度の新卒の募集をしていないので正確にはわかりませんが、初任給は大卒でおよそ21~23万円程度と推測されます。そうすると初年度は250-370万円ですが、最大年収を迎える50代の年収は600~700万円になります。
日本の上場企業の平均年収との比較するとその差は
25歳 -143万円
30歳 ー152万円
35歳 ー120万円
40歳 -75万円
45歳 -54万円
50歳 -99万円
55歳 -121万円
60歳 ー110万円
となり、スターフライヤーは日本の上場企業の平均より少し低い年収となっています。
※一般的には役職定年が55-58歳になります。
55-58歳になると年収が25%ダウンする企業もありますが部長級以上だと、その限りではありません。
また親会社の場合、子会社への“転籍”を促されますが、転籍の場合は年収が30%ダウンします。
当メディアは順調に昇給・昇格した場合の推定値を算出しております。
次は役職ごとの年収をご覧ください。
(3) スターフライヤーの役職別の年収推移
役職 | 年齢 | 推定年収 | |||||||||||||||||||||||||||||
役職なし | 23歳〜27歳 | 250万円~500万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
主任 | 28歳〜 | 520万円〜590万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
係長 | 32歳〜 | 600万円〜760万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
課長 | 37歳〜 | 780万円〜890万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
部長 | 45歳〜 | 900万円〜1,150万円 |
(openworkのデータを参考に編集部作成)
昇給は毎年あり、年齢によるものと評価によるものの二層構造です。*
基本的には年功序列で昇進していきますが、経験者採用の人はステップアップも早いようです。*
(*はopenworkに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)
(4) スターフライヤーの平均年収の口コミ情報
20代客室乗務員
月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
18万円 | - | - | 300万円 |
20代男性
評価制度: 妥当だと思います。
月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
23万円 | - | - | 320万円 |
20代客室乗務員
月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
-万円 | - | - | 250万円 |
30代男性
評価制度: あって無いようなもの。期待してはいけない。変えるにしてもANAからの出向が決めるのだが、数年で皆さん帰任するので、結局やらない。
月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
40万円 | - | 20万円 | 500万円 |
(5) スターフライヤーの福利厚生/待遇
スターフライヤーの福利厚生についてご紹介します。
就職・転職する時に求人票の情報だけでは、意思決定する時に情報が不足します。
実際にスターフライヤーでの勤務経験のある社員や元社員の方の福利厚生に関する口コミ情報も併せて紹介します。
総合職の募集要項
手当 | 通勤交通費補助 | ||||||||||||||||||||||||||||||
休日・休暇 | 週休2日制 年間休日数121日(月間10日程度) 年次有給休暇 慶弔休暇 |
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保険 | 各種社会保険完備(健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険) | ||||||||||||||||||||||||||||||
福利厚生・諸制度 | 定期健康診断 確定拠出年金制度 従業員持株会制度 従業員優待搭乗制度 慶弔見舞金制度 資格取得支援制度 通信教育受講補助制度(受講料の50%を奨励金として会社より負担) 団体長期障害所得補償保険(GLTD) 育児・介護休業 |
上記のほかにもワークライフバランス支援として「人事・賃金制度の変更」、「教育訓練の充実」、「働き方改革の実施」など、働きやすい環境整備に取り組んでいるようです。
20代客室乗務員
40代男性
オフィス環境: 執務スペースはリフォームされたためとてもきれいです。会議室も充実していますが会議が多いため空いていないこともしばしばあります。
(en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成)