半導体向け超高純度の多結晶シリコンで世界大手の一角を担う中堅化学メーカーです。
1918 年に山口県徳山町(現周南市)で設立。「ソーダ灰」の国産化から始まり、セメントやさまざまな化学製品を製品群に加え、現在では半導体用多結晶シリコンを中心とする半導体関連製品の情報・電子分野、メガネ関連材料や歯科材料、医薬原体・中間体などの生活・医療分野、資源環境事業などを含む環境・エネルギー分野にまで事業フィールドを広げてきました。
今回は化学業界の中でも「トクヤマ」の収入という観点に迫ります。
有価証券報告書に記載されている平均年収・平均年齢から、当メディア独自の算出により生涯賃金も割り出しています。
新卒採用の難易度、転職採用の難易度、そして学歴フィルター情報も参考にしてください。
１．トクヤマの平均年収は722万円
2022年のトクヤマの年収の平均は、722万円（有価証券報告書調べ）、従業員数は2,315名、平均年齢41.4歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定540～940万円程度と予測されます。
(1) トクヤマの平均年収 推移（2010年から）
| 平均年収 | トクヤマ | 業界平均 | 上場企業平均 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2010年 | 719万円 | 701万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2011年 | 694万円 | 722万円 | 563万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2012年 | 710万円 | 740万円 | 570万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2013年 | 655万円 | 725万円 | 571万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2014年 | 585万円 | 718万円 | 577万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2015年 | 626万円 | 734万円 | 588万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2016年 | 602万円 | 745万円 | 594万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2017年 | 604万円 | 747万円 | 598万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2018年 | 652万円 | 754万円 | 605万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2019年 | 714万円 | 771万円 | 612万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2020年 | 724万円 | 774万円 | 614万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2021年 | 736万円 | 766万円 | 603万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2022年 | 722万円 | 778万円 | 606万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
今回は、化学業界のトクヤマの年収推移をグラフ化しました。
計測は2010年から2022年まで。
化学業界においても新型コロナウィルスの影響は少なくはありません。エネルギー・原材料などの価格の高止まり、物流の停滞、労働力不足などです。主要な国内化学メーカーの2020年度の業績は軒並み大幅な減益となりました。しかし、化学業界の回復は速く、取扱製品にもよりますが需要が急拡大し、2021年からは過去最高ともいえるくらいの好業績となりました。石油化学製品の価格上昇や半導体製品の需要拡大などが要因の一つとして考えられます。ただ、もともと石油化学製品は好・不況の影響を受けやすい為、昨年度の化学業界の増収増益は石油化学市況の高騰による影響を受けた一時的なものとなるでしょう。
世界中でカーボンニュートラルを目指す現在、化学業界に対する期待は大きいです。温室効果ガスを多く排出する化学業界にとっては今後どのようにしてカーボンニュートラルを実現していくのか、各社の動向に注目が集まるでしょう。
(2) トクヤマの生涯賃金 推移（2010年から）
| 生涯賃金 | トクヤマ | 上場企業の平均 | 上場平均との差額 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2010年 | 2億7909万円 | - | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2011年 | 2億6934万円 | 2億2450万円 | 4484万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2012年 | 2億7559万円 | 2億2729万円 | 4829万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2013年 | 2億5435万円 | 2億2939万円 | 2496万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2014年 | 2億2725万円 | 2億3185万円 | -460万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2015年 | 2億4316万円 | 2億3631万円 | 685万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2016年 | 2億3392万円 | 2億3897万円 | -505万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2017年 | 2億3467万円 | 2億4046万円 | -580万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2018年 | 2億5301万円 | 2億4320万円 | 981万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2019年 | 2億7730万円 | 2億4610万円 | 3120万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2020年 | 2億8100万円 | 2億4481万円 | 3620万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2021年 | 2億8572万円 | 2億3421万円 | 5151万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 2022年 | 2億8037万円 | 2億3510万円 | 4527万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
トクヤマに新卒入社をしてから60歳まで勤務をした場合
2億8,037万円の収入を得る事ができます。
日本の上場企業の生涯賃金との差額は、2022年時点で4,527万円。
おおよそ日本の平均の1.19倍、化学業界の平均値の0.93倍となっています。
日本では上場企業とひとくくりにされますが、このように入社する企業で人生において5千万円近くの収入差が出てしまうのです。
(3) トクヤマの平均年収を業界と比較
| 業界プレイヤー | 平均年収 | 生涯賃金 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 大陽日酸 | 987万円 | 3億8303万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 住友化学 | 884万円 | 3億4306万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 三菱ガス化学 | 871万円 | 3億3825万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 信越化学工業 | 855万円 | 3億3178万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 三井化学 | 839万円 | 3億2571万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 日産化学 | 815万円 | 3億1634万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 東ソー | 786万円 | 3億0518万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 三洋化成工業 | 762万円 | 2億9586万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 日本触媒 | 760万円 | 2億9501万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| カネカ | 755万円 | 2億9322万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 旭化成 | 751万円 | 2億9166万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 日本ゼオン | 751万円 | 2億9149万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| JSR | 745万円 | 2億8911万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| エア・ウォーター | 740万円 | 2億8724万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| ダイセル | 739万円 | 2億8702万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| デンカ | 732万円 | 2億8425万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| トクヤマ | 722万円 | 2億8037万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 昭和電工 | 721万円 | 2億8003万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| ADEKA | 716万円 | 2億7790万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| クラレ | 705万円 | 2億7363万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 宇部興産 | 700万円 | 2億7188万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 上場平均 | 606万円 | 2億3510万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
今回は、化学業界21社（大陽日酸、住友化学、三菱ガス化学、信越化学工業、三井化学、日産化学、東ソー、三洋化成工業、日本触媒、カネカ、旭化成、日本ゼオン、JSR、エア・ウォーター、ダイセル、デンカ、トクヤマ、昭和電工、ADEKA、クラレ、宇部興産）の平均と、トクヤマの年収推移を比較しました。
結論、トクヤマは業界平均の0.93倍、上場企業の平均年収と比べると1.19倍の収入を得る事ができています。
２．トクヤマの給与制度/年収推移
2022年のトクヤマの年収の平均は、722万円（有価証券報告書調べ）、従業員数は2,315名、平均年齢41.4歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定540～940万円程度と予測されます。
(1) トクヤマの勤続状況の推移
| 平均年齢 | 平均勤続年数 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 2010年 | 41.3歳 | 17.9年 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2011年 | 41.2歳 | 17.4年 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2012年 | 40.3歳 | 17.1年 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2013年 | 41.4歳 | 17.1年 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2014年 | 40.7歳 | 20.1年 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2015年 | 41.8歳 | 20.3年 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2016年 | 42.2歳 | 20.8年 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2017年 | 42.6歳 | 21.1年 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2018年 | 42.8歳 | 21.2年 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2019年 | 42.5歳 | 20.6年 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2020年 | 42.0歳 | 19.1年 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2021年 | 41.5歳 | 17.9年 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 2022年 | 41.4歳 | 17.6年 | |||||||||||||||||||||||||||||
トクヤマの平均年齢は約40歳～約43歳、平均勤続年数は約17年～約21年の間で推移しています。
これは定年退職以外の退職が少ないということです。
これまでの終身雇用型企業の平均年齢が42歳前後 平均勤続年数は18-19年です。
トクヤマの数値もそれに近いものであり、安定して働ける企業といえます。
(2) トクヤマの年齢別の年収推移
平均年収から年齢別の推定年収を算出しました。
| 年齢 | トクヤマの推定年収 | 上場企業の平均年収 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 25歳 | 380万円 | 406万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 30歳 | 516万円 | 509万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 35歳 | 652万円 | 572万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 40歳 | 788万円 | 621万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 45歳 | 856万円 | 647万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 50歳 | 924万円 | 739万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 55歳 | 992万円 | 808万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 60歳 | 895万円 | 730万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
トクヤマの給与制度は、初任給が 大卒で月給 23万4,000円、修士了で月給 23万9,000円、博士了で月給 27万1,317円ですので、初年度は300～380万円ですが、最大年収を迎える50代の年収は870～1,060万円になります。
日本の上場企業の平均年収との比較するとその差は
25歳 －26万円
30歳 ＋7万円
35歳 ＋80万円
40歳 ＋167万円
45歳 ＋209万円
50歳 ＋185万円
55歳 ＋184万円
60歳 ＋165万円
となり、上場企業の平均よりも高い年収となっています。
※一般的には役職定年が55-58歳になります。
55-58歳になると年収が25%ダウンする企業もありますが部長級以上だと、その限りではありません。
また親会社の場合、子会社への“転籍”を促されますが、転籍の場合は年収が30％ダウンします。
当メディアは順調に昇給・昇格した場合の推定値を算出しております。
次は役職ごとの年収をご覧ください。
(3) トクヤマの役職別の年収推移
|
役職 |
年齢 |
推定年収 |
|
役職なし |
23歳〜27歳 |
300万円～550万円 |
|
主任 |
28歳〜 |
550万円〜700万円 |
|
係長 |
32歳〜 |
700万円〜850万円 |
|
課長 |
37歳〜 |
850万円〜1,000万円 |
|
部長 |
45歳〜 |
950万円〜1,250万円 |
（編集部独自に取得しているデータとトクヤマの平均年収を掛け合わせて算出）
近年は実力主義に向けて改革が進められているようですが、まだ年功序列の傾向が強いようです。主任になるためにはある程度難易度の高い国家資格を３つ程度取得する必要があります。また、研究員であれば研究員としてマネージャーを目指すか、研究者としてのキャリアを積むか、というように職種ごとにコースがあり、その自分で選択したコースにより基本給・評価制度・研修内容・昇給スピードが異なるようです。
（openwork、en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成）
(4) トクヤマの口コミ情報
20代男性
給与制度：評価制度 コース制度があり、積極的な登用を目指すコースか、そうでないコースがある。 どちらも業務内容は変わらないと思うが、後者より仕事の質が求められる。 当然、前者の方が給料がよく、昇給スピードが速い。
| 月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 23万円 | 1万円 | 100万円 | 400万円 |
30代男性
評価制度： 最近は成果主義に変わりつつある。評価を明確にするためのソフトもインストールされ、上司と共に成果を確認することが出来る。しかし、成果は自分ひとりで出すものではないため、どのように個人の評価を高くするかは難しい面がある。
| 月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
| － | － | － | 600万円 |
30代男性
給与制度： 年功序列。仕事しなくても給料が変わらないため、モチベーションは上がらない。やる気がない人には、良い会社だと思われる。
評価制度： 人事制度が最近変わったが、今のところ何も変わらない。変える気も感じられない。
| 月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 35万円 | 5万円 | 160万円 | 650万円 |
20代男性
給与制度： 給与、賞与に関しては化学メーカーの平均よりは少し良い方。 手当などもかなり充実しているし、福利厚生の良さも高水準だと思う。 生活していくのに困るなんてことは全くないと思う。 独身者なら多少は贅沢が出来る。
評価制度： 基本的に大きな差は付かない。 一部の秀でた人だけが出世していく。 最近、評価制度が変わったので、もしかしたらこれからは、しっかり評価が分かれてくる可能性があるが、今のところ大きな変化はない。
| 月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 26万円 | 4万円 | 130万円 | 500万円 |
40代男性
給与制度： 高卒で三交代で製造課長に成るのが一番生涯年収的に美味しい。三交代は年休１００％が約束されている。一時は部長より月給が多い人もいた。課長までの管理職は仕事きつくないが給料もそこそこだが、部長以上は給与の割に若干業務強度が高い。
評価制度： 職能要件書等で評価するシステムは完備しているが、評価が適当になされている。特に研究開発では何も開発上市出来ず失敗を繰り返した社員が卒業学校銘柄のみで出世する傾向が強い。
| 月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
| 57万円 | － | 390万円 | 1,090万円 |
（openwork、en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成）
(5) トクヤマの福利厚生/待遇
トクヤマの福利厚生についてご紹介します。
就職・転職する時に求人票の情報だけでは、意思決定する時に情報が不足します。
実際にトクヤマでの勤務経験のある社員や元社員の方の福利厚生に関する口コミ情報も併せて紹介します。
2022年 新卒採用の募集要項
|
手当 |
地域手当、住宅手当、家族手当、通勤費など |
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休日・休暇 |
年間休日121日（2021年）：完全週休2日制（土、日）、祝日、年末年始など 年次有給休暇（半日休暇制あり）、慶弔休暇ほか |
|
保険 |
各種社会保険完備 |
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福利厚生・諸制度 |
寮・社宅、厚生施設（保養所・グランド・体育館・スポーツ施設）、カフェテリアプラン制度、各種財形貯蓄、持株制度、各種年金制度、各種融資制度、持家関連制度、クラブ・同好会 等 |
20代男性
福利厚生: 住宅補助が6万円／月支給される。持株会、確定拠出年金制度有り。
オフィス環境: 研究所ではカフェや購買所無し、無料の水やお茶も無く、社員が気持ち良く働ける環境づくりの意識は低い。
30代男性
福利厚生: 一通りそろっている。
オフィス環境: 休憩スペースが少ない。設備も古い。 働きたいと思う環境づくりが必要だと感じる。
40代男性
福利厚生: 従業員持株会があり奨励金が10%程度上乗せされて月々購入ができる。賞与の際には月々に掛けてる金額の３倍の金額を強制的に購入することになる。もちろん奨励金もついている。 大分の湯布院に保養施設があり格安で宿泊できる。保険関係はなかなか良い。普通なら高額医療制度を使っても月9万円程度の支払いが必要な医療費だった場合でも保険組合から補填されて3万程度の出費で済ませる事も可能。 自身が死亡しても残された家族に年金が支払われる制度がある。この制度があれば個人で死亡保険にあまり多額な掛け金は必要なくなると思う。
（en Lighthouseに寄せられた社員口コミを参考に編集部作成）
3．トクヤマに新卒/転職で入社するには
4．トクヤマの過去10年間の業績推移、中期経営計画書を見るには
