インターネット広告業界を代表する大手代理店です。
1998年設立。インターネット広告代理業からネット媒体などへ多角的に事業展開をしています。ネット広告、スマホゲーム、メディアの3事業が柱となっており、特にネット広告の運用のノウハウやアドテクノロジーに強みがあります。スマホゲームは2011年設立の連結子会社サイゲームスが主体で、「グランブルーファンタジー」がヒット。メディアは「アメーバ」が縮小の一方、ネット放送局「ABEMA(アベマ)TV」は2016年4月に開局して以来ダウンロード数は順調に伸び続けています。
今回は広告・ネット広告業界の中でも「サイバーエージェント」の収入という観点に迫ります。
有価証券報告書に記載されている平均年収・平均年齢から、当メディア独自の算出により生涯賃金も割り出しています。
新卒採用の難易度、転職採用の難易度、そして学歴フィルター情報も参考にしてください。
1.サイバーエージェントの平均年収は734万円
2020年のサイバーエージェントの年収の平均は、734万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は1,702人、平均年齢34.1歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定930~1,040万円程度と予測されます。
(1) サイバーエージェントの平均年収 推移(2010年から)
平均年収 | サイバーエージェント | 業界の平均 | 上場企業平均 | ||||||||||||||||||||||||||||
2010年 | 689万円 | 616万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
2011年 | 697万円 | 635万円 | 563万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2012年 | 648万円 | 640万円 | 570万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2013年 | 666万円 | 659万円 | 571万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2014年 | 720万円 | 678万円 | 577万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2015年 | 772万円 | 679万円 | 588万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2016年 | 780万円 | 676万円 | 594万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2017年 | 703万円 | 684万円 | 598万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2018年 | 709万円 | 701万円 | 605万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2019年 | 682万円 | 712万円 | 612万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2020年 | 734万円 | 714万円 | 614万円 |
今回は、広告・ネット広告業界のサイバーエージェントの年収推移をグラフ化しました。
計測は2010年から2020年まで。
サイバーエージェントのここ11年間の平均年収を見てみると ずっと伸び続けているわけではなく波がありますが、2010年と比べ平均年収が44万円(106%)の上昇となっています。
広告・ネット広告業界の11年間の上昇平均は98万円(116%)となっており、業界全体の賃金が上昇していることがわかります。また上場企業の平均では11年間で40万円(107%)です。
広告業界全体としては、新型コロナの影響を大きく受けました。店舗や対面での商品やサービスの提供における消費は減少し、広告宣伝費を抑える企業が多くなりました。また、経済活動の制限や各種イベントの中止は広告費にも大きな影響をもたらしました。
しかし、緊急事態宣言が解除され、ウィズコロナ時代へと社会が動き出してからは少しずつ改善してきているようです。
中でも早い回復が見られたのはインターネット広告費です。実店舗での売り上げが期待できない今、多くの企業でデジタル施策の推進が進んでおり、ECモールへの進出や自社ECの展開により顧客の再獲得・新規顧客の開拓へと動き始めています。その為、SNSの活用、およびSNS広告に注目が集まっています。
(2) サイバーエージェントの生涯賃金 推移(2010年から)
生涯賃金 | サイバーエージェント | 上場企業の平均 | 上場平均との差額 | ||||||||||||||||||||||||||||
2010年 | 2億6760万円 | - | |||||||||||||||||||||||||||||
2011年 | 2億7070万円 | 2億2450万円 | 4620万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2012年 | 2億5160万円 | 2億2729万円 | 2431万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2013年 | 2億6053万円 | 2億2939万円 | 3114万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2014年 | 2億8170万円 | 2億3185万円 | 4985万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2015年 | 3億0220万円 | 2億3631万円 | 6589万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2016年 | 3億0498万円 | 2億3897万円 | 6600万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2017年 | 2億7520万円 | 2億4046万円 | 3474万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2018年 | 2億7747万円 | 2億4320万円 | 3427万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2019年 | 2億6671万円 | 2億4610万円 | 2062万円 | ||||||||||||||||||||||||||||
2020年 | 2億8484万円 | 2億4481万円 | 4003万円 |
サイバーエージェントに新卒入社をしてから60歳まで勤務をした場合
2億8,484万円の収入を得る事ができます。
日本の上場企業の生涯賃金との差額は、2020年時点で4,003万円。
おおよそ日本の平均の1.19倍、広告・ネット広告業界の平均値の1.03倍となっています。
日本では上場企業とひとくくりにされますが、このように入社する企業で人生において収入差が出てしまうのです。
(3) サイバーエージェントの平均年収を業界と比較
業界プレイヤー | 平均年収 | 生涯賃金 | |||||||||||||||||||||||||||||
電通 | 1,169万円 | 4億5380万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
博報堂 | 1,079万円 | 4億1887万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
CARTA HOLDINGS | 900万円 | 3億4945万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
サイバーエージェント | 734万円 | 2億8484万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
オプト | 702万円 | 2億7265万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
セプテーニ・ホールディングス | 597万円 | 2億3197万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
アドウェイズ | 581万円 | 2億2559万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
バリューコマース | 576万円 | 2億2349万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
インタースペース | 542万円 | 2億1060万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
GMOアドパートナーズ | 523万円 | 2億0314万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
ファンコミュニケーションズ | 452万円 | 1億7538万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
上場平均 | 603万円 | 2億3421万円 |
今回は、広告・ネット広告業界11社(電通、博報堂、CALTA HOLDINGS、サイバーエージェント、オプト、セプティーニ・ホールディングス、アドウェイズ、バリューコマース、インタースペース、GMOアドパートナーズ、ファンコミュニケーションズ)の平均と、サイバーエージェントの年収推移を比較しました。
結論、サイバーエージェントは業界平均の1.03倍、上場企業の平均年収と比べると1.19倍の収入を得る事ができています。また2010年よりサイバーエージェント内でも平均年収が44万円あがっており、企業としての業績/収益が順調に伸びていることがわかります。
(4) サイバーエージェントの年収カースト
サイバーエージェントの年収は734万円なので、カーストは“THE 中流層”。
東京商工リサーチが日本の上場企業1841社を調査した所、平均年収700万円台の企業は304社で、全体の16.51%でした。
上場企業の平均年収は603万円で”一人暮らし貴族”のランク。ここが全体で一番多い割合となっています。
2.サイバーエージェントの給与制度/年収推移
2020年のサイバーエージェントの年収の平均は、734万円(有価証券報告書調べ)、従業員数は1,702人、平均年齢34.1歳です。ただしこれは一般職を含めた平均年収。当メディアの独自調査結果によりますと、総合職のみの平均年収は推定930~1,040万円程度と予測されます。
(1) サイバーエージェントの勤務状況の推移
勤務状況 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | |||||||||||||||||||||||||||||
2010年 | 29.4歳 | 3.8年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2011年 | 29.9歳 | 3.6年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2012年 | 30.1歳 | 3.1年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2013年 | 30.3歳 | 3.6年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2014年 | 30.7歳 | 4.1年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2015年 | 31.1歳 | 4.5年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2016年 | 31.7歳 | 4.9年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2017年 | 31.9歳 | 5.1年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2018年 | 32.2歳 | 5.2年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2019年 | 32.6歳 | 5.4年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2020年 | 33.2歳 | 6.0年 | |||||||||||||||||||||||||||||
2021年 | 34.1歳 | 6.3年 |
サイバーエージェントの平均年齢、平均勤続年数はここ12年で少しづつ増えてきています。
これまでの終身雇用型企業の平均年齢が42歳前後 平均勤続年数は18-19年です。
それに比べてサイバーエージェントは平均勤続年数も平均年齢もかなり低いのですが、離職率は12%となっており、それほど高くはありません。中途採用を積極的に行っていることも一つの要因ではあると思います。
また、若手でも実力があればしっかりと評価し昇進のチャンスを与えたり、女性の労働環境改革を行なったり、勤続年数に応じた制度を充実させたことによって少しずつ離職者も減り平均年齢、平均勤続年数ともに伸びてきていると思われます。
(2) サイバーエージェントの年齢別の年収推移
平均年収から年齢別の推定年収を算出しました。
年齢 | サイバーエージェントの推定年収 | 上場企業の平均年収 | |||||||||||||||||||||||||||||
25歳 | 427万円 | 406万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
30歳 | 551万円 | 509万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
35歳 | 696万円 | 572万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
40歳 | 841万円 | 621万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
45歳 | 914万円 | 647万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
50歳 | 987万円 | 739万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
55歳 | 1,059万円 | 808万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
60歳 | 956万円 | 730万円 |
サイバーエージェントの給与制度は、新卒で34万円~/月(年俸制408万円~)となっています。
最大年収を迎える50代の年収は973~1,120万円になります。
日本の上場企業の平均年収との比較するとその差は
25歳 +21万円
30歳 +42万円
35歳 +124万円
40歳 +220万円
45歳 +267万円
50歳 +248万円
55歳 +251万円
60歳 +226万円
となり、上場企業の平均よりも高い年収となっています。
※一般的には役職定年が55-58歳になります。
55-58歳になると年収が25%ダウンする企業もありますが部長級以上だと、その限りではありません。
また親会社の場合、子会社への“転籍”を促されますが、転籍の場合は年収が30%ダウンします。
当メディアは順調に昇給・昇格した場合の推定値を算出しております。
次は役職ごとの年収をご覧ください。
(3) サイバーエージェントの役職別の年収推移
役職 | 年齢 | 推定年収 | |||||||||||||||||||||||||||||
役職なし | 23歳〜27歳 | 400万円~700万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
主任 | 28歳〜 | 710万円〜860万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
係長 | 32歳〜 | 800万円〜1,020万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
課長 | 37歳〜 | 1,060万円〜1,210万円 | |||||||||||||||||||||||||||||
部長 | 45歳〜 | 1,180万円~1,330万円 |
(openworkのデータを参考に編集部作成)
サイバーエージェントのHPによると、経営人材を早期に育成するために若手社員向けの様々な仕組みを導入しているようです。20代の管理職の割合は21.7%、20代の管理職の男女比は男性71.6%・女性28.4%となっています。そして、すべての事業部で20代で管理職になれるチャンスがあります。
また、新卒入社後に子会社社長になるケースも多く、子会社社長の年齢は20代が23.0%・30代が67.0%・40代以上が10.0%と、20~30代の社長が9割を占めているようです。このデータからも若手社員の育成に力を入れていることがわかります。入社後3年目までに昇格する割合は72.8%となっており、年齢に関係なく とても早い段階で昇格出来るチャンスはあります。
(4) サイバーエージェントの口コミ情報
20代女性
評価制度: 定量面での目標は各局長が決定するが、正しい目標が常につけられている、とは感じない。 定性面での評価も重視しているが、こちらは発信が得意でアピール上手なものが評価されるため、こういうことが苦手なタイプは辛い。
月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
- | - | - | 500万円 |
20代男性
評価制度: 半年に一度査定が行われる。 基本的にはその半期の成果と実力値を総合的にみて判断される。 若手のうちは成果がそこまで上がっていなくても月給1万円ほどは、毎回の査定で昇給する。
月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
- | - | - | 540万円 |
20代男性
月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
- | - | - | 700万円 |
30代男性
評価制度: 定量定性を半期ごとに上長が評価。
月給 | 残業 | 賞与 | 年収 | ||||||||||||||||||||||||||||
- | - | - | 1008万円 |
(5) サイバーエージェントの福利厚生/待遇
サイバーエージェントの福利厚生についてご紹介します。
就職・転職する時に求人票の情報だけでは、意思決定する時に情報が不足します。
実際にサイバーエージェントでの勤務経験のある社員や元社員の方の福利厚生に関する口コミ情報も併せて紹介します。
2021年 新卒採用の募集要項
手当 | 残業手当、交通費全額支給 | ||||||||||||||||||||||||||||||
休日・休暇 | ・完全週休2日制(土曜・日曜) ・祝日 ・夏期休暇(毎年3日間) ・年末年始休暇(12月29日~1月3日) ・年次有給休暇(初年度10日間) ・慶弔休暇 ・産前産後休暇 ・育児休暇 ・リフレッシュ休暇 休んでファイブ(勤続2年間で毎年5日間) など |
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保険 | 健康保険(関東ITソフトウェア健康保険組合)、雇用保険、労災保険、厚生年金保険 | ||||||||||||||||||||||||||||||
福利厚生・諸制度 | 家賃補助制度(2駅ルール、どこでもルール)、エンジニア向け新制度「ENERGY(エナジー)」 、退職金制度(勤続インセンティブ)、従業員持株会、社内カウンセリング制度、慶弔見舞金制度、社内親睦会費補助制度、無料マッサージルーム完備など |
20代女性
オフィス環境:オフィスは清潔で綺麗。会社内にはコンビニやカフェ、食堂が併設されている。
20代男性
30代女性
オフィス環境:最寄駅は渋谷だが比較的静かなエリアにある為、働きやすい。ただ、夜になると本社周りに酔っ払った若者がたむろしている事が多い。
30代男性
オフィス環境:カフェの設備やアメニティグッズも揃っているのでいい環境。会議室も何個かあるので急な客人対応や同時にミーティングを行えるのでとても良い。