pickup
空運旅客業界の市場調査(国内)どうなっている市場環境?
スポンサーリンク

就職の人気ランキングでも毎年上位に入る“全日本空輸(ANA)”“日本航空(JAL)”を要する空運旅客業界。
新卒でも中途でも、その門は狭く特に親会社と呼ばれる企業に採用されることは容易ではありません。

採用の極意は事前の情報収集で9割決まります。

当メディアの管理人も中途採用で内定をいただいた業界でもありますので
しっかりと業界の現状、市場の状況、各企業の今後の企業成長のロードマップを鑑み

これから、新卒で受けてみたい、中途採用にチャレンジしたいと思っている
方に情報を整理しお伝えしたいと思います

 

1.日本の航空業界(国内/旅客)のプレイヤーと売上状況

 

航空業界は、飛行機という機材に莫大な先行投資が必要なこと、飛行機の運行のために空港の発着枠を抑えなければいけない事があり、参入障壁の高さから業界内のプレイヤー(企業)は決して多くありません。

国内の航空業界(国内/旅客)プレイヤー

 

企業名 売上高 (百万円) 経常利益 利益率
全日本空輸 2,058,312 156,681 8%
日本航空 1,487,261 165,360 11%
スカイマーク 88,200 7,200 8%
ピーチ・アビエーション 60,400 4,100 7%
ジェットスター・ジャパン 57,000 1,100 2%
AIR DO 44,800 3,000 7%
ソラシドエア 41,700 3,100 7%
スターフライヤー 39,937 1,250 3%
春秋航空日本 9,500 -4,500 -47%

 

2.日本の航空業界は大規模事業者のシェアが高い

 

全日本空輸と日本航空の売上を見てわかる通り、2つの企業で85%以上のシェアを占めています。

航空業(旅客)は、航空機の調達(購入・リース)に対して巨額資本投資が必要であり、かつその飛行機を運行するためにはパイロット、客室乗務員などは専門的職種の養成が必要であることから、労働集約的な性格を持っています。

そのため、航空業(旅客)は大規模事業者のシェアが高い傾向がでます。地方線中心のサービスや限定的地域内の輸送サービスなどを展開する地域事業者も存在していますが、日本の場合は全日本空輸や日本航空の傘下で運営をされています。

労働集約型ビジネスとは
労働集約型とは、人間の労働力に頼る割合が大きい産業のことをいいます。 つまりお金や機械よりも、人間の手による仕事量が多い産業という意味合いです。
航空機の調達について
スカイマーク社は2011年に世界最大の旅客機エアバスA380を6機発注しました。このエアバスA380は1機300億円以上といわれており、スカイマークは1800億円超の投資を決断しました。スカイマークの2011当時の売上は年間600億円程度、身の丈に合わない投資をしたことが、民事再生法に至った直接的な要因と言われています。

日本の労働人口はこの先減少をしていきます。こういった市場/労働環境の背景を考えると、労働集約的な要素の強いこの業界で安定的に成長・事業継続していくには全日本空輸か日本航空の傘下に入ることが得策となります。

 

3.日本の航空業界は、固定費が高く利益率が低い(儲かりにくい業界)

 

航空会社の事業は、大きく3つに分けられます。①国際線、②国内線、③貨物事業です。航空会社の費用構造は、燃料費、着陸料(航空使用料)など運航により発生し、輸送量に応じて変動する直接変動費や、航空機の機材費、運航乗務員、客室乗務員、整備士などの人件費など運航に必要な固定費、さらに技術部門や営業・管理部門などの間接費がかかってきます。そのため利益率は他の交通機関のサービス業と比較すると低水準にあり、厳しい収益構造となっています。

また、天候などの季節変動やイベントなど外部要因にも大きく影響を受けてしまいます。

 

現在の航空業界の利益率は8.2%(2018年データ)

 

業界名 利益率
1 ソフトウェア 20.1%
2 銀行 15.6%
3 消費者金融 13.2%
4 証券 12.7%
5 携帯電話 12.4%
6 クレジットカード 11.2%
7 コンサルティング 10.8%
8 金融 10.6%
9 通信 10.2%
10 製薬 10.2%
11 インターネット 10.1%
12 化粧品 9.2%
13 映画 9%
14 鉄道 8.9%
15 工作機械 8.5%
16 精密機器 8.4%
17 冷凍食品 8.4%
18 航空 8.2%
19 時計 8.1%
20 不動産 8%
21 重電 8%
22 モバイル 8%
23 電子部品 7.9%
24 トイレタリー 7.9%
25 葬儀 7.6%
26 ゲーム 7.6%
27 駐車場 7.4%
28 警備 7.3%
29 医療機器 7.2%
30 ホテル 7.2%
31 半導体 7.2%
32 自動車 7%
33 マンション 7%
34 化学 6.9%
35 玩具 6.8%
36 リース 6.7%
37 インテリア 6.6%
38 レジャー施設 6.3%
39 ゴム・タイヤ 6.3%
40 ガラス 6.3%
41 二輪車・バイク 6.3%
42 6.2%
43 旅行 6.2%
44 ビール 6.2%
45 繊維 6.2%
46 清涼飲料 6%
47 スポーツクラブ 5.9%
48 損害保険 5.7%
49 機械 5.7%
50 住宅 5.6%

各業界の利益率を見ると航空業界の利益率は17位、決して低いようには見せませんが、全日本空輸が8% 日本航空が11%とみると、日本航空は公的支援があるため格差が生じています。これは永続的なものではないため本来の利益率は全日本空輸とほとんど変わらない見立てです。そのため実質は25~26位前後になります。

 

4.航空業界は自由化が進展するも、参入障壁は高い産業

 

航空輸送業を「他人の需要に応じ、航空機を使用して有償で旅客または貨物を運送する事業」と定義

航空法は昭和27年に制定されました。

航空法制定翌年の昭和28年に、政府出資の特殊法人として日本航空(JAL)が設立され、その後民間の全日本空輸(ANA)、東亜国内航空が誕生しました。

航空輸送業界は永らく「45・47体制」と呼ばれる保護政策のもと業界秩序を維持して成長したが、1986年以降徐々に規制が緩和されました。

運賃設定の認可制から届出制への移行や機体整備などの外部委託への自由度が高まり、1996年にスカイマークや北海道国際航空(AIR DO)の新規航空会社が設立され、2年後に定期路線への参入を果たした。しかし、高い公共性と安全性が要求される事業の性質から認可制は継続されており、投資負担が重く、高度な技術を要するなど参入障壁は極めて高い産業のままとなっています。

 

LCCが台頭、今後は定着化が課題になる

 

LCCは米国のSouthwest Airlines(サウスウエスト航空、USA)に端を発し、欧州からアジアへ拡大しました。

日本では、ピーチ・アビエーションやジェットスター・ジャパンが有名です。

圧倒的な低価格運賃で、消費者の新たな需要の掘り起こしを図り、日本のみならず世界各地域で急成長しています。

LCCシェアはフルサービスの航空会社と比べて2015年時点で欧州が約40%、東南アジアで50%超、北米で30%まで座席数が拡大しています。日本国内では交通政策基本計画では、2020年までにLCCのシェアを国内線14%、国際線17%まで高めることが目標とされており、今後日本の市場の活性化が行われていくのか、みなさんで期待しましょう。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事