CSデジタル放送「スカパー!」、動画配信サービスを手掛けるスカパーJSATは、幅広い事業に挑む企業です。
実はスカパーJSATは通信衛星の打ち上げという宇宙事業が会社の始まりで、その後、衛星事業と放送事業の両方を展開するようになったという沿革がユニークです。
「お茶の間から宇宙まで」。
スケールの大きなビジネス展開を続けるスカパーJSATの採用情報、就活にあたっての対策などをみていきましょう。
1.スカパーJSATの募集職種と初任給など
スカパーJSATの募集は総合職のみとなっています。
事業部門は放送分野と宇宙分野があり、具体的には
メディア事業部門 | コンテンツ制作、編成、マーケティング、販促、営業、経営企画など |
宇宙事業部門 | 通信衛星の調達および完成、通信インフラ営業、衛星通信インフラの設計構築 |
経営企画・経営管理部門 | 法務、人事、総務、財務、経理、広報IR |
というように分かれています。
どの事業部門も、文系・理系は問いません。
内定後のヒアリングなどによって配属が決定します。
初任給は2019年4月入社の実績で、
大学院卒:275,000円
大学卒:250,000円
です*1。
選考フローは書類選考、適性検査、説明会、面接(数回)で、採用実績大学/学歴フィルターは
北海道大学、東北大学、筑波大学、千葉大学、東京大学、 東京工業大学、電気通信大学、首都大学東京、名古屋大学、 京都大学、大阪大学、大阪府立大学、九州大学、九州工業大学、 青山学院大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、 法政大学、明治大学、立教大学、早稲田大学、同志社大学 ほか
と公表されています*2。
なお、卒業見込証明書、成績証明書のほか、TOEICのスコア証明書の提出が求められます。
2.スカパーJSATの動向〜「お茶の間から宇宙まで」
スカパーJSATはCS放送のイメージが強いかもしれませんが、会社の歴史としては日本初の民間通信衛星の打ち上げという事業から始まっています。1985(平成元)年のことです。
市場があって始まったビジネスではなく、市場ゼロの中で民間通信衛星「JSCAT-1」の打ち上げに成功しました。
その後1990年に入って衛星放送の(CSアナログ放送)受託放送サービスを開始、日本初のCSデジタル放送「パーフェクTV!」が始まりました。
「日本初」づくめの企業と言って良いでしょう。
そこからFIFAワールドカップ、Jリーグなど大型コンテンツを獲得、オリジナルチャンネルの開局、と放送事業を拡大しています。
2010年代に入ってからは航空機向けWi-Fi回線の提供、ドローン事業、衛星データビジネスと、時代の先端を行く事業を次々と展開しています。
そして昨年は「世界初」への試みを公表しました。
衛星やロケットなどの打ち上げが盛んになるにつれてロケットの燃料タンクや運用を終えた衛星などが「宇宙ごみ(スペースデブリ)」として地球の軌道上に多く放置されていることが現在、大きな問題になっています。
これを解消するための技術として、宇宙ごみにレーザーを照射することで漂う宇宙ごみの軌道を変更し、大気圏に突入させて燃やしてしまうという技術の開発に着手します*3。
2026年のサービス提供を目指しています。
壮大な事業を続けている企業で、まさに「お茶の間から宇宙まで」手掛けています。
3.スカパーJSATの社風
スカパーJSATはまず、自由でユニークな社風です。
また、失敗を恐れない野心がこれまでのスカパーJSATのビジネス展開を可能にしてきたとも言えるでしょう。
一方でエンターテインメント事業も手掛けていますから、ひとことでは括りにくい企業でもあります。
その中で、「放送と衛星事業」の両方を展開しているというのが最大の特徴です。その強みを生かして何をしたいかを自由に思い描き、チャレンジする姿勢を見せましょう。
スケールの大きな発想も求められます。
また、このような目標を掲げています。
不安が「安心」にかわる社会へ
不便が「快適」にかわる生活へ
好きが「大好き」にかわる人生へ
様々な挑戦は社会や人のためにある、という観点も忘れてはなりません。
スカパーJSATが持つフィールドを通じて、どのように上記のような目標を達成できるのかについて考えをまとめておきましょう。
また、「私たちの五つの問いかけ」というものがあります。
01.挑戦をつづけ失敗から学んでいますか?
02.新たな価値をともに創っていますか?
03.待つことが正しい判断ですか?
04.そのままで期待を超えられますか?
05.大切な人に自分の仕事を語れますか?
自分でこのような問いかけをして考え抜き、行動に移すことが期待されています。
4.スカパーJSATへの就活で参考にしたいサイトとまとめ
スカパーJSATへの就活にあたっては、以下のサイトをチェックしておきましょう。
スカパーJSATの沿革や現在の事業についてまとまっている「スカパーJSATレポート2020」はこちらからダウンロードできます。
「スカパーJSATレポート」:リンク
また、最新の事業の概要は決算説明会の資料で知ることができます。
「説明会資料」:リンク
ユニークな経緯をたどってきた企業沿革の詳細はこちらです。
「沿革」:リンク
新卒採用ページは、社員へのインタビューなど充実しています。
また、衛星ビジネスは現在世界的に盛り上がりを見せている分野です。
経済産業省のホームページなどに様々な資料があります。
そのうちのひとつが以下のもので、スカパーJSATを含む宇宙ビジネス参入企業が何を狙っているのかなどを垣間見ることができます。
「宇宙輸送システムと宇宙産業について(経済産業省)」:リンク
衛星事業のバックグラウンドをしっかりおさえる所から準備を始めると良いでしょう。