企業研究
建設機械メーカー世界シェア2位「コマツ」の採用情報や就活対策を詳しく解説!

 

総合建設機械メーカーとして、アメリカのキャタピラーに次いで世界シェア2位であるコマツは、1921年5月に設立された伝統ある一流企業です。

 

1931年10月には農耕用トラクターの国産第1号を完成させ、その後もブルドーザーや油圧ショベルなどの建設機械を生産し、今や世界を代表する大手の建設機械メーカーとして、揺るぎない存在感を見せています。

 

今回は、高度経済成長とともに発展してきた、建設機械メーカー「コマツ」の採用情報や就活対策について詳しく解説をしていきます。

 

これから、コマツに就活することを考えている方は、ぜひ、本記事を参考にしてください。

 

 

1.コマツの概要

 

ここでは、コマツの概要について簡単に解説をしていきます。

(1) 企業理念

コマツの企業理念は「品質と信頼性を追求し、企業としての価値を最大化すること」というもの。

経営層を含むすべての社員が、現場や職場で永続的に継承すべき価値観として「コマツウェイ」という指針を定めています。

 

コマツウェイは「マネジメント/リーダーシップ編」「ものづくり編」「ブランドマネジメント編」の3つの分野において、基本的な心構えと持つべき視点、それを実行に移す行動様式を明文化したものです。

 

たとえば「ものづくり編」では、

 

  1. 品質と信頼性の追求
  2. 顧客重視
  3. 源流管理
  4. 現場主義
  5. 方針展開
  6. ビジネスパートナーとの連携
  7. 人材育成・活力

 

などの項目が挙げられています。*1

 

(2) 選択定年制を導入、シニア副業も解禁

日本経済新聞(2021年2月7日付)によると、コマツは4月から従業員が定年時期を決める選択定年制を導入すると発表しました。

従来では一律60歳としていた一般社員の定年年齢を、60歳か65歳のどちらかで選べるようになったのです。

 

60歳でいったん定年退職して、パートタイム型の再雇用として働く場合には、副業も認めるとのこと。

管理職の場合は、62歳での定年も選択でき、選んだ定年までは正社員として、従来通りの人事賃金制度が適用されます。

 

定年年齢は55歳の時点で社員が選択し、59歳に最終決定するという方式です。

また、これまでは50代の社員を対象にして開いていた、定年後のキャリアセミナーが40代に前倒しされるようになりました。

 

近年の日本では、社員の柔軟な働き方を推進する企業が増えてきましたが、伝統ある建設機械メーカーコマツでも、時代に合わせた雇用スタイルを打ち出しています。*2

 

 

2.コマツの採用情報・従業員データ・待遇面

 

ここでは、コマツの採用情報・従業員データ・待遇面などについて詳しく解説をしていきます。

 

(1) 採用情報

コマツでは「全社採用」と「事業所採用」のコース別に採用を行っており、募集されている新卒向けの職種は、「技術系」と「事務系」です。

ここでは、採用情報をご紹介していきましょう。

 

【採用情報】

コース別全社採用事業所採用
初任給学部卒・修士卒・高専専攻科卒共通
技術系:241,200円
事務系:220,200円
学部卒・修士卒・高専専攻科卒共通
技術系:220,200円
事務系:210,200円
高専本科・短大・専門卒共通
技術系:194,200円
事務系:184,200円
<高校卒共通>:174,200円
募集学科全学部・全学科全学部・全学科
応募資格・大学・大学院・高専専攻科を卒業見込み
・大学・大学院・高専専攻科を既卒3年以内で就労経験がない
・大学・大学院・高専専攻科・高専本科・短大・専門を卒業見込み
・大学・大学院・高専専攻科・高専本科・短大・専門を既卒3年以内で就労経験がない
勤務時間本社:9:00~17:45
工場:8:00~16:45 / 8:15~17:00 / 8:30~17:15
フレックスタイム制あり
休日休暇完全週休2日制(土曜日・日曜日)、祝日、夏季休暇、年末年始休暇、
年次有給休暇(20日間)、ライフサポート休暇(年5日ずつ付与)、
リフレッシュ休暇(5日間)(所定年間休日128日)
福利厚生独身寮、社宅完備
保養所及び法人会員制各種施設(全国各地)
クラブ活動(野球部、バスケット部、テニス部、美術部 他)

図1 参考)コマツ「新卒採用 募集要項」を参考に筆者作成

 

 

(2) 従業員のデータ

コマツの2019年における従業員データは下図2の通りです。

 

【コマツの従業員データ】

従業員数全体11,537人(平均年齢39.6歳・平均勤続年数14.3年)
男性10,175人(平均年齢39.7歳・平均勤続年数14.7年)
女性1,362人(平均年齢39.3歳・平均勤続年数11.9年)
一般社員 離職率0.90%
3年後新卒 離職率4.40%
平均年収(総合職 平均39.6歳)820万円

図2 参考)就職四季報 総合版 2021年 「コマツ」P327を参考に筆者作成

 

図2のデータを参照すると、コマツの平均年齢は全体で39.6歳、平均勤続年数は14.3年となっています。

 

男女別では、男性の平均年齢は39.7歳、平均勤続年数は14.7年。女性の平均年齢は39.3歳、平均勤続年数は11.9年となっており、男性の方が平均勤続年数、平均年齢ともに高めです。

従業員数も、男性が全従業員数の約88%を占めており、女性より多めです。

総合職の平均年収(平均39.6歳)は820万円。離職率は0.9%で非常に少ないといえます。

 

 

(3) 入社後の休暇・育休の実態

コマツに入社した後の、有給などの取得日数、育休の取得者数などをまとめた表は下図3の通りです。

夏季休暇は連続9日、有給取得日数は19.5日で取得率は約98%と高めです。

育休取得者数137名のうち、男性の取得者は23名。育休は、子どもの出生時から小学3年修了前までの期間で最大3年間を取得できます。

 

【コマツに入社後の休暇・育休の実態】

夏季休暇連続9日(8/10~8/18)
年末年始休暇連続9日(12/28~1/5)
有給取得19.5/20日
育休期間と取得者数・出生時から小学3年修了前までの期間で最大3年間
・取得者数は137名(男性は23名)

図3 参考)就職四季報 総合版 2021年 「コマツ」P327を参考に筆者作成

 

 

3.求める人材や採用・試験情報

 

ここでは、コマツが求める人材像やエントリーの流れ、試験情報などについて詳しく解説をしていきます。

 

(1) 求める人材像

コマツが求める人材像は

「コマツの事業や現場に関心がある人」

「論理的思考力のある人」

「諦めずにやり抜ける人」

「主体的に挑戦できる人」

「チームワークを重視できる人」

です。*3

 

(2) エントリーの流れ

エントリーの流れとしては、こちらの順番で行っていきます。

 

【採用プロセス】(3月~8月)

a.総合職

  1. ES提出(3月~)
  2. 筆記(3月~)
  3. 面接(2~3回、6月~)
  4. 内々定(6月上旬~)※事業所採用は事業所により異なる 

 

a.技術職

  1. ES提出(3月~)
  2. 筆記(3月~)
  3. 面接(1~2回、6月~)
  4. 内々定(6月上旬~)※事業所採用は事業所により異なる *4

 

(3) 試験情報

試験において重視される科目は「面接」です。

面接では「コミュニケーション能力・論理的思考力」などを問われます。

 

過去に出題されたESテーマは「研究テーマ、職種選択の理由、会社選びの基準、学生時代に目標を持って取り組んだこと」などです。*5

 

(4) 採用数と採用実績校

コマツにおける各年度の採用数をまとめた表がこちらです。(下図4)

 

【総合職 採用数:男女別】

年度男女別採用実績
2018年164名(男146 女18)
2019年169名(男151 女18)
2020年186名(男168 女18)

図4 参考)就職四季報 総合版 2021年 「コマツ」P327を参考に筆者作成

 

 

2020年4月入社者の採用実績校/学歴フィルターは下記の通りです。

 

文系:法政大、明大、同大、早大、関西学大、慶大、大阪市大、名大など

理系:早大、東理大、東北大、北大、金沢大、東京農工大、京大、東工大、東大、名大、東理大、立命館大など *6

 

 

 

4.建設機械で売上高が国内1位、世界でも堂々2位

 

コマツは国内の建設機械メーカーで第1位の売上を誇っていますが、世界でもアメリカのキャタピラーに次いで、堂々の第2位となっています。(下図5・6)

 

ここでは、建設機械メーカーの国内・世界売上高ランキングをご紹介していきます。

 

(1) 国内 建設機械売上高メーカーランキング

国内 建設機械売上高メーカーランキングは、下図の通りです。(図5)

 

【国内 建設機械メーカー売上高ランキング】

順位メーカー売上高
1位コマツ2兆4,448億円
2位日立建機9,313億円
3位コベルコ建機3,607億円
4位住友建機2,728億円

図5 参考)会社四季報「業界地図」2021年版「建設機械」 P60を参考に筆者作成

 

 

参照すると、コマツは他の建設機械メーカーより、群を抜いて売上高が高いといえます。

コマツは、鉱山機械のジョイ・グローバル社(アメリカ)を2017年に買収し、遠隔監視システム「KOMTRAXS」を搭載したICT建機で先行しているところです。

 

国内2位である日立建機は、日立製作所の子会社で、2022年をめどに国内開発・生産拠点を再編予定。

第3位のコベルコ建機は神戸製鋼所の100%子会社であり、油圧ショベルが専業でしたが2016年にコベルコクレーンと合併しました。

第4位である住友建機は住友重機械工業の100%子会社で、油圧ショベルに加え、道路機械、林業機械も展開しています。*7

 

(2) 世界 建設機械メーカーランキング

世界 建設機械メーカー売上高ランキングは、下図の通りです。(図6)

 

【世界 建設機械メーカー売上高ランキング】

順位メーカー売上高
1位キャタピラー(アメリカ)5兆7,888億円
2位コマツ(日本)2兆4,448億円
3位ディア&カンパニー(アメリカ)1兆2,073億円
4位ボルボ(スウェーデン)1兆101億円
5位日立建機(日本)9,313億円

図6 参考)会社四季報「業界地図」2021年版「建設機械」 P60を参考に筆者作成

 

 

参照すると、世界1位はアメリカのキャタピラーで、売上高は5兆7,888億円と、ダントツのトップです。

キャタピラーは欧米はじめ世界中に事業を展開している建機業界のガリバーで、大型鉱山機械に強みを持っています。

2位は日本のコマツで、従来のビジネスモデルの構築に優れ、ITを活用したスマートコンストラクションなどに本領を発揮し、キャタピラーに追随しているところです。

3位はアメリカのディア&カンパニーで、農業機械を主力としていますが、ショベルも手がけています。

4位はスウェーデンのボルボ、5位には日本の日立建機がランクインされました。*8

 

 

(3) 国内の建設機械は油圧ショベルとミニショベルが約5割

下図7は、2019年度の「国内の建設機械出荷額の内訳(輸出含む)」です。

最も多いのは油圧ショベルが35%、ミニショベルが13%であり、この2種類が国内の建設機械出荷額の約5割を占めています。

 

次に多いのは建設用クレーンの11%、トラクターの10%と続いており、2019年度の国内建設機械出荷額は2兆5,010億円(うち輸出が1兆4,810億円)でした。

また、油圧ショベルの定期交換部品は、多くの建機メーカーにとって、利益率が高く安定した利益を得られる重要な事業となっています。

 

ICTを活用した遠隔監視システムと併用すると、部品交換のタイミングをクライアントに提案できるのがメリットです。*9

 

国内建設機械出荷額内訳

図7 参考)会社四季報「業界地図」2021年版「建設機械」 P61を参考に筆者作成

 

 

 

5.まとめ

 

今回は、建設機械メーカー業界世界2位であるグローバル企業「コマツ」について、詳しく解説をしていきました。

 

コマツは、無人自立走行鉱山用ダンプで先行し、GPSを応用した車両情報システム(KOMTRAX)など、ICTを活用したスマートコンストラクション事業を展開しています。

常に時代の先を行き、新しいビジネスモデルに果敢に挑戦するマインドを持ちながら、「あるべき理想の現場」を創り出していく企業です。

 

 

参考資料/参考サイト
*1 参考)コマツ「経営の基本 コマツウェイ
*2 参考)日本経済新聞「コマツ、選択定年制を導入 シニア副業も解禁
*3・4・6 参考)就職四季報 総合版 2021年 「コマツ」P327
*5 参考)就職四季報 総合版 2021年 「コマツ ES出題テーマ」P999
*7・8・9 参考)会社四季報「業界地図」2021年版「建設機械」 P60-61
【資料】1.就職四季報 総合版 2021年 「コマツ」P60
【資料】2.会社四季報「業界地図」2021年版「建設機械」 P60-61

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