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理念を徹底する「濃い」企業 DeNAの採用情報と社風や傾向と就活対策などについて

「モバゲー」をきっかけに急成長を遂げ、現在はプロ野球球団の運営も順調なDeNAは、通信サービスの大企業です。

近年ではモビリティやヘルスケア事業にも参入し、新たな収入の柱に成長させることを狙っています。

 

DeNAの採用情報や就活対策などについてみていきましょう。

 

1.DeNAの募集職種と初任給など

 

DeNAは年俸制を取っています。募集職種と新卒の基準給与は以下のようになっています。

 

①エンジニア職

・基準年俸:5,000,000円~10,000,000円(月次支給 + 年2回の賞与)

 

②エンジニア(AIスペシャリスト)職

・基準年俸:6,000,000円~10,000,000円(月次支給 + 年2回の賞与)

 

③ビジネス職

・基準年俸:5,000,000円(月次支給 + 年2回の賞与)

 

④デザイナー職

・基準年俸:4,200,000円(月次支給 + 年2回の賞与)

 

⑤デザイナー(ゲーム)職

・基準年俸:4,200,000円(月次支給 + 年2回の賞与)

 

なお、年2回の給与改定があります。月々の支給に「ライフプラン手当」が含まれているという特徴もあります。

平均年収は750万円です*1。

 

 

 

2.DeNAの社風と「DeNA Quality」

 

DeNAは平均年齢が35.9歳と若く、また3年後離職率は44.4%、平均勤続年数は4.2年と短いのが特徴です*2。

ネットサービス企業にはよくある傾向ですが、これは一定の経験を積んだのち、独立・企業する社員が多いためと考えられます。

 

そして社風は「濃い」というのがもっぱらの噂です。

自由度の高い一方で、絶対的存在として掲げられているのが「DeNA Quality(QD)」と呼ばれる理念です。このようなものです。

 

DeNA Qualityとは
DeNA Quality
〜Delightにまっすぐに向かうチームであるために〜


「こと」に向かう
 本質的な価値を提供することに集中する

全力コミット
 球の表面積を担うプロフェッショナルとしてチームの目標に向けて全力を尽くす

2ランクアップ
 自身の2つ上の視座を意識して 仕事に取り組む

透明性
 チームで成果を上げるために、正直でオープンなコミュニケーションを心がける

発言責任
 役割にかかわらず、しっかりと自分の考えを示す

 

取引先にも知られるほど徹底され、社員の口からも出るのがDeNA Qualityです。

 

特徴的な「『こと』に向かう」というのは、「自分が」という考えでなく、「社会」「事業」など、もっと広い領域での「こと」を主語にしてそちらに集中せよ、というものです。

 

また、「発言責任」という思考の独立性を要求されます。

プレゼン能力も必要です。

せっかくの自分の意見を「こんなことを言ったら周囲にどう思われるかな」というような同調で封じるのではなく、意思表明するという責任を果たさねばならない、という考え方が全社的に浸透しています。

 

よって、若い人のアイデアも採用されやすい柔軟性があります。

 

面接の際には意識したいところです。

 

また、選考ポイントは「思考の独立性、逃げずにやり抜く力」です。

他人と違ったとしても自分の意見をしっかり持ち、発言し、責任を持って遂行する姿勢が求められています。

 

グループ面接などでもこの点はチェックされるでしょう。

しかし、だからといってチームワークを損なう態度もよくありません。

 

まさに「こと」に向かう姿勢として、主語はどこにあるのかを意識しましょう。

 

 

3.DeNAは「永久ベンチャー」「面白がり」

 

もう一つのDeNAの特徴として、育成プログラムの手厚さがあります。「職業訓練所に入学したような充実度」と言われています。

 

スキルは入社後に存分に教える分、入社時はやはり人間性を重要視するということでもあるでしょう。また、早期に独立心を確立することも期待されています。

 

配属マッチングやメンター制度も充実しています。

 

また、DeNAに関しては「ベンチャーなのか大企業なのか?」という疑問を持つ人が少なくありません。

従業員数からすれば大企業ですが、南場智子会長はこの点について、「永久ベンチャー」と表現しています。確かにそのような部分が多いでしょう。

 

なお、エントリー画面では「面白がり、求む!」と強く発信しています。

好奇心の高さと、踏み込んでいく勇気も重要視されます。

 

これは例えば球団運営にも当てはまっていて、南場オーナーは「自分自身が球団の一番ファンである」という姿勢を貫いています。

2020年はコロナの影響を大きく受けましたが、横浜スタジアムの集客数を大きく伸ばしたという結果については、経営手腕が高く評価されています。

 

そして「Delight」というのが、DeNA社内の重要キーワードになっています。

 

 

 

 

4.DeNAの就活対策で参考にしたい書籍やサイトとまとめ

 

DeNA会長の南場智子氏は比較的露出の多い経営者で、よく新聞や雑誌などのインタビューに応じています。見かけたら必ず目を通しておきたいものです。

 

また、南場氏自身の著書である「不格好経営 チームDeNAの挑戦」(日本経済新聞出版)は必読です。現在のDeNAがどうやって形作られたのか、経緯や考え方などが綴られています。

 

DeNAの企業サイトの中では、まずその理念を見ておきましょう。

 

DeNA ミッション・ビジョン:https://dena.com/jp/company/policy/

代表メッセージ:https://dena.com/jp/company/message.html

 

そしてDeNAは自社メディアで多くの物事を発信しています。

社員紹介も豊富ですのでチェックしてください。

 

そのうちのひとつが「フルスイング」です。会社の雰囲気を垣間見ることができます。

 

「フルスイング」:https://fullswing.dena.com/

 

 

強い理念と、その浸透具合が特徴的な企業です。

個性を発揮し、一方でそのために直面した困難をどう乗り越えたのか、また、自分の意思とチームワークをどう両立させるのか、といったことについて整理して臨みましょう。

 

DeNA 新卒採用ページ:https://student.dena.com/

 

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執筆者 清水

2002年京都大学理学部卒業後、TBSに主に記者として勤務。社会部記者として事件事故やテクノロジー、経済部記者としては企業活動から金融まで経済全般を幅広く取材。CSニュース番組のプロデューサーも務める。フリーライターに転向後は、取材経験や各種統計の分析を元に、お金やライフスタイルなどについて関連企業に寄稿。趣味はサックス演奏。自らのユニットを率いてライブ活動を行う。

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